「美味しんぼを無自覚に借りパクし、然る後売却していた罪を問え」の話
このイラスト……
めちゃくちゃ可愛くないですか……
陽菜ひよ子さんの素敵なイラストを……
使って大丈夫だったかな?
私の炸裂日記に。
寄りによって、このタイトルの時に。
うちの叔父は本の好きな人である。
まだ叔父が実家暮らしの頃、部屋いっぱいに本が溢れていた。
その中にはクッキングパパや美味しんぼ、修羅の門などもあり、
小学生だった私には、少しのハードルがあったけれど、読み出すととても面白く、祖父母の家に行くのが楽しみだった。
「そろそろ帰るよ〜」
母の呼びかけに
「え!もうすぐ、山岡士郎と海原雄山の勝敗が決まるのに!?」
と答える私。
せめて……せめて「究極」対「至高」の対決の行方だけでも……
「持って帰ったらえーよー」
と叔父が言った。
「やったー!!」
それからと言うもの、美味しんぼもクッキングパパも来ては持ち帰り、来ては持ち帰り。
我々兄弟は「もらった」と認識していた。
そして、あの伝説の43巻。
あの時は……本当に衝撃だった……
43巻の表紙のタイトルに、副題がついて
「過去との訣別〜山岡、プロポーズ」
(おーっ!!マジか、山岡士郎がついに!
第一回の時から、ビジュアルは勿論、何より性格が変わって……ま、紆余曲折を経てやっと!
栗田さん……山岡士郎は……色々と面倒くさい男だけれども、いいヤツじゃから!君なら支えられる、きっと!!)
それからしばらくして、
(うん、そろそろ潮時)
と美味しんぼは売られていった。
更に時は流れ、私達がすっかり大人になったある日。
叔父がこう告げる。
「美味しんぼはなあ、あげたつもりはなかったんよ……」
我々「えぇっ!?」
何と!Σ(ʘωʘノ)ノ
「なかなか帰ってこんなあ、って思っとったら、いつの間にかあげた事になっとって……」
「ごめーん!完全にもらった気でおった!しかも、売ってしもーたわ!」
「そうかー……売ってしもーたら仕方ないわなあ」
うはあ。
あかんな、人として。
私、姪っ子と言えど、こんなんされたらブチ切れるわ。
何と優しい叔父である事か……
独身で、私が生まれた時は23歳位だったし。
きっと、私らが可愛いかったんだろうな……
あはっ。
裁判官「判決。有罪!」
私「えっ」
裁判官「テヘペロが、イラッとします」
私「それは……弁明の余地もない。ただ、言わせてほしい。仕事中のお昼休憩の際の……束の間の癒やしを少しでもお届けしたく……」
裁判官「続きを」
私「そう、読んでくれてる人にとっての……
オランジーナの様な存在になりたくて!」
裁判官「オランジーナをなめるなよ。極刑にすんぞ」
私「ひえっ」