まんげつのよる/つくみよるあるく 都会に住んでいた頃は、夜が静寂に包まれることなど知らなかった。 満月の夜の帳は早く。 遊び足りずに満たされない虚無の海を歩く。 静寂と北風の冷たい空気が津久見の夜を明るく照らす。