未来の京丹後市へ、若者からの提案を。 〜若者と有識者で共催ワークショップを開催しました!〜 プレゼン編
2022年10月28日(金)、『つくろう!みらいのまち、検討委員会との共催ワークショップ』を行いました。
7月3日にキックオフイベントをして以来、夏のフィールドワークも含めて約4ヶ月間、みんなで考えてきた提案をプレゼンテーションしました。その後、検討委員会の方からフィードバックをいただき、統合案に向けた議論を行いました。
今回も、高校生や大学生、地域で長く暮らしてきた方、移住者、大学の先生、市役所職員も混ざってのワークショップです。
キックオフイベントでは感慨深かった光景も、いつのまにか当たり前になっていて、嬉しくなりました。
「つくろう!みらいのまち」について
20年後、ここはどんな「まち」になっているのか。
どんな「まち」だったら、たのしく暮らしていけるだろう。そんな話を、未来を担う若い人たちでしてみようと、京丹後市では令和4年度「都市拠点等の在り方検討会議」の若者ワークショップを実施しています。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
「まち」をつくる、という選択を。
この想いで集まった高校生から、30代までの若者ワークショップのメンバー17名と運営スタッフ4名で、たくさんの議論を重ねてきました。
上記の3つのテーマごとに、それぞれに高校生・大学生・社会人がバランスよく入るような形でチームを組みました。
キックオフイベントでは、参加メンバー以外の方から意見をもらって視野を広げたり、フィールドワークでは検討地域に足を運んで、区長さんや長くその地域に暮らす方々にヒアリングを行ったりしました。
キックオフイベントの様子 ▼
フィールドワークの様子 ▼
チームMTGは、基本的には全てオンラインで実施しました。高校生や大学生の予定を調整しながら、時には参加できなかったメンバーに別途フォローしながら進めていきました。誰一人として途中で離脱することなく、4ヶ月を駆け抜けることができました。
ここからは、各チームのプレゼンテーションを紹介します。
1.「20年後の京丹後市のコンセプト提案」
このエリアの未来のまちづくりチーム
2.「内(地元)と外(観光客や関係人口)、両面で魅力的な施設・機能」
こんな施設・場所の機能があったらいいなチーム
3.「駅の考え方を拡張!「シン・エキ」の提案」
このエリアと他の地域との接続を考えた公共交通網チーム
この流れでプレゼンテーションしました。
ぜひ、じっくりと読んでいただけたら嬉しいです。
1.「20年後の京丹後市のコンセプト提案」
このエリアの未来のまちづくりチーム
高校生3名、京都市在住で中国からの留学生1名、社会人(移住者)2名、昨年まで京丹後市に住んでいた京都市在住の社会人1名のチームでした。
はじめは、都会的な開発を求めていた高校生たちが、地域の方へのヒアリングを進めるうちに「京丹後ならでは」の魅力に気づき、一生懸命に言語化していた姿が印象的でした。
自分たちが残したい京丹後市の姿として、「こんにちは」「おかえり」が飛び交う治安の良さや、自然を壊す開発ではなく、別の方法で京丹後を住みやすいまちにしていきたいという想いが、高校生の口から語られました。
地元出身者や移住者、年齢など属性に関わらず、どんな人にとっても帰ってきて安心できるような地域でありたいという想いから「My Home Tango」というコンセプトが生まれました。
発表のスライドをぜひご覧ください。
「ふらっと行けるまちづくり」
このキーワードは、移住してきた若者の実感を伴う言葉です。具体的に、どうすれば自分たちがずっと暮らしていきたいまちになるのか。「コミュニティ」をキーワードに、ハード面とソフト面から何度も議論を重ねました。
2.「内(地元)と外(観光客や関係人口)、両面で魅力的な施設・機能」
こんな施設・場所の機能があったらいいなチーム
高校生3名、京丹後出身で京都市内在住の大学生1名、社会人のUIターン者それぞれ1名ずつのチームでした。
メンバーそれぞれに「こんなまちが良い」という具体的なイメージがあり、それを共有しながらアイデアを深めていったのが印象的でした。
地元に暮らす人と観光客や関係人口の両方に意識を向けて、提案方針をまとめていきました。メンバーのイメージに共通していたのは、「歩けるエリア」を作りたいというイメージ。
自営業の方もいたことから、人口減少が確実な中で経済的にどのような戦略でまちが生き残っていくのかについても議論が行われました。
高校生たちは、学校での探究活動などで地域資源を活かしたいという想いが強く、そのためのアイデアを色々と出してくれました。
京丹後出身の大学生は、地元へ人を集める仕組みとして、マイナースポーツの競技場を作るという仕掛けを提案してくれました。
発表のスライドをぜひご覧ください。
作りたい施設の名前は、「ココタン」。
観光客にとっての入り口にもなるため、「ココは丹後」とすぐに分かるように名付けました。
最後には、高校生が自分たちのココタンでの過ごし方を具体的に話をしてくれました。
3.「駅の考え方を拡張!「シン・エキ」の提案」
このエリアと他の地域との接続を考えた公共交通網チーム
最後のチームは、高校生が1名、京丹後出身の大学生が3名、京丹後在住のUIターン者が1名ずつ、京丹後出身で現在は東京で働く社会人が1名という構成です。
前回のnoteでもお伝えしたとおり、このチームは京丹後市内の鉄道の全駅にフィールドワークに行き、その周辺を徒歩やレンタサイクルでまわることで、駅に密接する地域の特色を掴んできました。
駅の特色を、生活者利用・公共交通のハブ機能・観光利用に分類し、今回の都市拠点検討地域の最寄駅は、公共交通のハブ機能を担っていると定義しました。
特に深く議論された問いは「新駅設置は必要か」というもの。チームで検討した結果、京都丹後鉄道の新駅ではなく、既存駅から都市拠点検討地域へ自由にアクセスできるような様々なモビリティの集まる拠点としての新たな駅「シン・エキ」という概念を提案しました。
発表のスライドをぜひご覧ください。
人口の減少とともに、駅の利用者も減ってくる中で、既存の駅だけではない新たな場所をどのように運営していくのか。
高校生は、「シン・エキ」から新たなコミュニケーションが生まれる仕掛けとして、おすすめスポットなどの情報を交換できるノートの設置を提案してくれました。
現状の公共交通網や人口変移などが記載されている基礎調査資料を読んでいた頃はお先真っ暗な感じでどんよりしていましたが、不便をなくすのではなく、新たに自分たちが楽しめる提案にしていった様子が印象的でした。
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盛りだくさんの内容、いかがでしたか。
これまで生きてきた背景の異なる人たちが集まり、まちの未来について真剣に考える。決して明るい話題だけではない現実を見ながら、答えのない問いに向き合ったこと。達成感が溢れたプレゼンテーションの時間でした。
当日の内容は、ここまでで半分です。この後は、委員長の大庭先生や検討委員の方からフィードバックをもらうグループワークと、3つのテーマを今後どのように統合していくのかを考えるグループワークを行いました。
詳細は、次の記事でご紹介しています。こちらもぜひ!
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