マイナンバーと口座をヒモ付けするなら、ゆうちょ銀行をネットバンク化して……という案はどうだろう

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ゆうちょ銀行をネットバンク化して、マイナンバーにヒモ付けたデジタル口座を国が設定する。

マイナンバーをもとに開設するから、印鑑も署名も要らない。

給付金や還付金、助成金はすべてそこに振り込む。

引き出しはマイナンバーカードで。

カードを作ったときの4けたの暗証番号を使うのは、市中銀行のATMと同じ。

それなら大きな反対はでないだとう。

この議論は1980年代から続いている。

国民総背番号制度が国民のプライバシーを侵害するのではないか、国が国民一人一人をがんじがらめに縛る道具にするのではないかーーという異論反論で、結論を出さないまま先送りにされてきた。

先送りになった最大の理由は、政府が信用できないからだ。

マイナンバーはすでに全員についている。

マイナンバーカードが普及していないのは利便性が低いからだ。

運転免許証や健康保険証などと一体化し、成人になったとき全員に配布してれば、とっくに保有率は7割を超えていた。

参照記事はこちら→【産経新聞】マイナンバーと口座ひも付け 政府は義務化急ぐ(2020.5.31 23:19)

https://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/200531/evt20053123190011-n1.html

現金10万円の一律給付にスピード感が欠けていることで、マイナンバー制度の不備が浮き彫りになっている。マイナンバーと預貯金口座のひも付けが義務化されていないのが一因だ。

 政府は今回の10万円給付に際し、申請手続きにはマイナンバーを活用しているが、口座振り込みには活用していない。内閣府の担当者は「ひも付けが進んでいれば、今回使用できた可能性は高い」と話す。

 マイナンバー制度は行政手続きの簡素化を目指し、民主党政権下で増税政策と一体で進められた。平成27年に開始されたが、口座ひも付けの義務化は見送られた。3年後の見直しでもひも付けは任意とされ、新規口座開設者の約2割しか番号登録をしていない。

 背景には各省庁や政財界が消極的だったことがある。財務省は約8億円ともいわれる導入コストを銀行に負わせることを懸念した。「政府に資産状況を管理されるとの誤った認識が広がった」(元財務官僚)こともある。 

 政府は来年の通常国会で、全口座のひも付けを義務化する法整備を目指す。

 制度設計に関わった東京財団政策研究所の森信茂樹氏は、「口座とひも付かないと制度として不十分」と指摘する。政府が把握できるのは口座の存在であって中身ではないとした上で、「図らずもコロナ対策でひも付けのメリットが理解された。政府は誤解を解く努力をし、本来の制度趣旨を全うすべきだ」と語った。(市岡豊大)

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