株式公開3月期ネットサービス業97社 1人当たり業績は3期連続の減収、4期連続の減益

株式を公開している3月期決算のネットサービス業は▲2社の98社だった。

2018年度から2社減少

2019年4月から2020年3月末までの間に上場市場から消えたのは、マーケティングサービスのEストアー(JASDECスタンダード:2020年2月6日ウェブクルーエージェンシーの完全子会社)、求人・求職サービスのMRT(マザーズ:決算期を12月に変更)だった。

旅工房を除く97社で集計

また旅行通販の旅工房(マザーズ)は法人営業部門社員の不正行為が発覚し、それに伴う株主総会の延期を発表している。このため今回は同社の決算発表を待たず、同社を除外した97社で集計することとした。

売上高は△3.5%の3兆9,062億14百万円、営業利益は▲15.6%の3,980億44百万円、経常利益は▲15.5%の3,909億21百万円、純利益は▲19.2%の2,378億82百万円だった。

1社当たり業績は2期連続で増収減益

1社当たりに換算すると、売上高は402億70百万円で前年同期比は△5.7%、営業利益は41億04百万円で▲13.9%、経常利益は40億30百万円で▲13.7%、純利益は24億52百万円で▲17.6%だった。2期連続の増収減益となる。

1人当たり売上高は3,830万円

就業員数は正規雇用が△4.6%の7万3,606人、非正規雇用が△2.3%の2万8,400人で、総計は△3.9%の1万2,006人だった。1社当たりにすると正規雇用は759人で△6.7%、非正規雇用は293人で△4.4%、総計は1,052人で△6.1%となっている。

1人当たり売上高は3,829.4万円で▲0.4%、営業利益は390.2万円で▲18.8%、経常利益は383.2万円で▲18.7%、純利益は233.2万円で▲22.3%だった。売上高が前年同期を下回るのは3期連続、営業利益・経常利益・純利益の減少は4期連続となる。

純利益率は受託サービスと0.2ポイント差に

営業利益率は10.2%で2018年度比▲2.3ポイント、経常利益率は10.0%で▲2.3ポイント、純利益率は6.1%で▲1.7ポイントだった。マンパワー(人月)型受託サービス業の純利益率5.9%との差は2.1ポイントから0.2ポイントに縮まった。利益率の低下が目につく。

いいなと思ったら応援しよう!