Visual Communication Exhibition

「Relate:ここではないどこかで」 ・10 / 8(火)-10 / 14(月・祝)会期中無休 ・9 : 30〜17 : 00 最終日15 :00まで ・茨城県つくば美術館 入館料無料

Visual Communication Exhibition

「Relate:ここではないどこかで」 ・10 / 8(火)-10 / 14(月・祝)会期中無休 ・9 : 30〜17 : 00 最終日15 :00まで ・茨城県つくば美術館 入館料無料

最近の記事

ビジュアル・コミュニケーション展 / Visual Communication Exhibition 2024

今年も、ビジュアル・コミュニケーション展を開催いたします。 テーマは、「Relate:ここではないどこかで」です。 会期中みなさまとお会いできるのを楽しみにお待ちしています。 IntroductionVisual Communication展は、2011年から、今年で8回目の開催となります。これまで国内はもとより、海外(アメリカ、英国、オランダ、韓国、コロンビア、シンガポール、中国、ドイツ、フランス)からも、作家の方々に参加して頂きました。展覧会での出会いは、その後、互いに

    • 鎌田三四郎 / Sanshiro KAMATA 2024

      影を遺すこの作品では、家族の記憶に対して訪れる消滅への抵抗と、 既になくなってしまった家族との繋がりを確認するための行為を インスタレーションによって視覚化した。 私は、失われたものを象徴する古い家族の写真や、私と先祖が過ご した家や風景の断片を通して、時間の中で消えていく彼らの記憶や 魂が、土地や家のインテリアの中に存在していることを示そうと 試みた。何かの存在が消えつつあるとしたら、私とそれらとの間に 何が残るのだろうか。 “The intersection of sh

      • 熊 万葉(ション ワンイェ) / Xiong Wanye 2024

        Out of Touch本作品は、コロナ禍による行動制限の経験を通して、「触れる・触れ合うこと」の重要性について視覚化したものである。 コロナ禍の時期に一時休業した店舗内にあるアクリル板に残された指紋、推奨された手洗い時間と同じ長時間露光で撮影された手、そして街の写真で構成されている。 デジタル技術で溢れる現在、他人にとって自分の存在は、ただの電気信号に過ぎないのかもしれない。現実と非現実の境界線がますます曖昧になっている今、私たちはどこにいて、どこに触れ合っているのだろ

        • 高橋春佳 / Haruka TAKAHASHI 2024

          connection現在、SNSの普及の影響で人と繋がることが簡単にできるようになった。知っている誰かと知らない誰かと…しかし、それはSNSをしていないと出来ないこと。私はSNSをしてない誰かとも繋がりたい。SNSではなく別の何かの方法で。そんな思いから始めた作品です。手紙やプリンターなどを用いて知らない誰かに思いを届けてみませんか? 参加して頂けたら光栄です。 The ubiquitous nature of social media makes it easy for

          たかだ かつみ / KATSUMI TAKADA 2024

          MEMORIES 僕たちの平成/令和の原風景国道沿いに電気屋やドラッグストアなどのチェーン店が立ち並ぶ風景。これらの景色は日本中どこにでもある「交換可能な風景」と批判されがちだ。しかし、一見ありふれた景色であっても、そこに個人の思い出が加わることで、その人にとっては代えの効かない唯一無二の心のふるさと、原風景となるのではないか。この作品では「チェーン店の思い出」を様々な人に取材し、ありふれた風景の中にある、心のふるさと、原風景を描いた。 “MEMORIES from the

          たかだ かつみ / KATSUMI TAKADA 2024

          都築 真歩 / Maho TSUZUKI 2024

          来し方行く末アルツハイマー型認知症を抱える祖母を通し、心に刻まれた記憶や思い出の奥深さを見つめた。 祖母の思い出や記憶を、認知症のリハビリ療法である「回想法」からアルバム写真を用いて表し、 過去と現在を行き来するよう構成している。 認知症患者への「心が空っぽで、何も考えられない」という社会的偏見や理解不足について問いかける。 偏見や先入観は、認知症患者の方の意識までも雁字搦めにしてしまう。 人と関わり、寄り添うということは、一体どのようなことだろうか。 “Past, Pr

          都築 真歩 / Maho TSUZUKI 2024

          童 磊 / Tong Lei 2024

          故郷を探して1998年、中国が急速な経済発展する中で生まれた私は、農村部から都市へ引つ越しを 繰り返し、三つの故郷で成長してきた。そして、同世代の中国人と同じく、住まいを変えながら、生活、人間関係、思考を変え、新たな人生を切り開いてきた。故郷の風景は、その変化を写し出している。今日、多くの同世代の若者が、新たな「故郷」を再び探し始めている。「故郷」は私達の記憶と成長を結びつけ、未来への人生の軌跡を刻んでいく。 “Hometown”The year 1998, a perio

          根岸 雄大 / Yudai NEGISHI 2024

          Mate本作品は、自身の病気を通じ、症状によって途切れた時間の流れや意識を捉えようとしたものである。てんかんの脳波検査に使用する閃光を連続撮影したものと、途絶えるかもしれない記憶を収めようとフラッシュを光らせた写真で構成される。 症状により意識が私から離れていたその時間、その目は何を見ていたのか。私の意志を離れた意識はどこへ向いていたのだろうか。また、病気と向き合い共に暮らすにはどのような認識を持ち、生きるべきか。その在処を探っていく。 This work aims to

          根岸 雄大 / Yudai NEGISHI 2024

          横井るつ / Rutsu YOKOI 2024

          humushumus という言葉はラテン語で地面や大地といった意味を持つ。human の語源でもあるこの単語から、肉体と土地の循環的な関係を見てみたいと思った。人間の肌の写真を光で投影して、それをまた撮影する。肌と地の表層と重ねると二つの凹凸同士から新たな模様が生まれる。匿名的で所有されることのない光を作って、都市の新陳代謝と結びつけてみようと映像インスタレーションによって試みた。 Humus is the Latin word for “ground” and “eart

          横井るつ / Rutsu YOKOI 2024

          吉野絢人 / Kento YOSHINO 2024

          Reframing様々な境界線の捉え方について考察した。東京都の「境界未定地」と「飛び地」を撮影し、複雑かつ曖昧な境界線のあり方を提示した。そして境界線や差異を乗り越え、両者の関係性を捉え直し、共に生きる方法を模索した。 “Reframing”The various definitions of boundaries are examined in this work. This work highlights the complex and ambiguous natur

          吉野絢人 / Kento YOSHINO 2024

          野口 哲司 / Tetsuji NOGUCHI 2024

          ユノリ古くから沖縄の島嶼部では、ユノリ<世替り>は、他界から現世への再生を意味してきた。この儀式は、7歳まで肉体は現世に在っても、魂は他界に在る「あいだ」の状態を示す。それは、生死を超えた新たな次元を、私たちに啓示しているようにみえる。私たちは、あちらとこちらの向こう側、互いに繋がり、時には溶け合う、円環する流れの「あいだ」に在るのではないか。 Prayer for reincarnationSince ancient times in Okinawa, Yunori ha

          野口 哲司 / Tetsuji NOGUCHI 2024

          やましたみか / Mika YAMASHITA 2024

          定点観測寄せては返す波たちは私たちの感情のようだ。 そこで生まれた波はどこの岸に辿り着くのか、私は思いを馳せる。 サイアノタイプ特有の深みのある青色は、紙の質感をも借りて個人の記憶や心情を引き起こす。 一つとして同じ波が存在しないように、人の心も常にゆらぎ、変化する。その感情を繋ぎ止めたい。 見る人のいつかの感情や記憶に少しだけ触れる試みをしている。 “Fixed-point observation”The waves are coming back and forth,

          やましたみか / Mika YAMASHITA 2024

          ビジュアル・コミュニケーション展2023

          今年も、ビジュアル・コミュニケーション展を開催いたします。 テーマは、「不確実性のうちを生きる」です。 会期中みなさまとお会いできるのを楽しみにお待ちしています。 Introduction 私たちはどこへ向かうのでしょうか? 現代は、新型コロナウィルスのパンデミック、ウクライナ危機、AIの人間社会への進出、気候変動と温暖化による大規模災害や食糧危機、社会における格差や分断など様々な課題を抱え、VUCA(変動性・性複雑性・曖昧性)の時代と呼ばれています。しかし、どの時代にもそ

          ビジュアル・コミュニケーション展2023

          阿部隼也 / Junya Abe 2023

          The Space of Appearance公共空間には、様々なニーズを目的としたデザインがあり、時には別の意図をカモフラージュさせて作られたものもある。私たちは気に留めることもなくそういったデザインを利用しているかもしれない。しかし異なる立場や状況にたってそのデザインに触れた時、今まで見えてこなかった景色が見えて来る。不確実性の時代においてよりその重要性が浮き彫りになっていくであろう。公共空間は今どうなっているのだろうか。作品から公共空間のデザインのあり方を問いかける。

          阿部隼也 / Junya Abe 2023

          安藤凌 / Ryo ANDO 2023

          仕合せの歩みから本作品では「現代における豊かさ、幸せとは何か」を考察していくために、「シンプリスト」と呼ばれるZ世代の若者に焦点を当てた。些細な過程を丁寧に積み重ねていくことから始めていく「幸せの在り方」を問いかける。 Steps to FulfillmentFor the purpose of discussing what wealth and fulfillment are in the present day, this work focuses on young

          飯田茜 / Akane IIDA 2023

          Unsicherheit今年93歳になる祖母がこの4月に医療ケア付きリハビリ施設に入所した。自宅で連日転倒し、自力では起き上がることができなくなっていた。いずれは施設に・・と家族も思っていたがその時はついにやってきた。ずっと元気に生活していた祖母、それが当たり前だと思っていた。今、祖母は人生最期の時に差し掛かっている。誰しも死という確実性の中で生きているが、その時は不確実であり確実性のすぐ近くにいる祖母ですら不確実な中で生きている。この作品では、今は自宅にいないが存命中の祖母