「イチモバッシュ」について(考案者目線)【MHR:SB】
どうも、tsukkaです。
まずこの記事を執筆するに至った経緯を話そう。ズバリ、万バズてしまったからである。複数の有名配信者様に動画化していただいたり、記事化されたり、あるいはモンハンwikiの内容を書き換えるに至ってしまったり。私自身もこうした経緯で2つ目の記事を書くことになるとは思ってもいなかった。とにかく、この記事では今回実際に何を考えていたかを事細かく説明していこうと思う。
ガードバッシュについて
「ガードバッシュ」とは、Ver.15アップデートで実装された、百竜装飾品「盾撃竜珠」を装着することにより発動する『ランス専用』スキルである。このスキルを搭載すれば、モンスターの攻撃をガードした際仰け反らなかった場合に限り、盾の前方に攻撃判定を発生させることが出来る。この攻撃は、モーション値35/気絶値40であり、打撃肉質参照で表示攻撃力/斬れ味の影響のみを受ける。攻撃範囲は大体槍一本分弱。また連続ヒットにも対応する。なお味方の攻撃では発生しない。(双剣のラセンザンやライトボウガンの貫通速射で発動していたら間違いなく壊れ武器になっていたので、それはしょうがない。)
イチモクラブについて
「イチモクラブ」とはRise時代から存在する環境生物のうちの一種である。設置すると大量の胞子を噴出し、形成された気流でハンター/オトモ/盟友もろともを空高く吹き飛ばす。これを利用して、高所へ移動する/上空に退避するという用法が一般的である。ただしそれだけの為にわざわざ拾うハンターは少なく、マルチでも迷惑をかける可能性が高いため、かなり影の薄い存在となってしまっていた。
本題に関わることだが、この生物の気流は「少し特殊な」攻撃判定を持っていることが判明している。それは、
ダメージ判定は無いもののガードが可能である。
攻撃判定は20回発生する。タイミングはクシャルダオラの「スーパーセル」と(恐らく)同じである。
攻撃判定には「向き」がある。この生物を「投げた(ZLで照準、使用)」場合、投げた向きと同じ向きに攻撃判定が発生する。
というものである。1,2に関してはこの投稿の2ヶ月ほど前に投稿した「イチモクラブ20連ジャスガ」の時点で明確に判明していたのだが、3に関しては「向きがある」こと以外詳しくは判明していなかった。今回の試みにおいて得られた知見(え?実用性?)のうちのひとつと言える。
イチモバッシュを思い付いた経緯
これはこの投稿の数日前、紅蓮滾るバゼルギウスの爆鱗を多段ガードバッシュしたことから始まる。ーー出来るだけ時間あたりヒット数の多い攻撃を持ち、肉質が柔らかい部位に当てられる、そんなモンスターが居ればーーそう思っていた。そのとき偶然、前者に対して脳内検索でイチモクラブがヒットしたのである。あとは後者。これについては、次に説明する。
クエスト決定/立ち回り決定の経緯
このプケプケを選んだのには経緯がある。それを説明していく。この企画に必要な要素は、
イチモクラブが手軽に複数手に入るフィールド(砂原では最大7匹(草むら込))
打撃肉質やわやわ
体力低め(だと企画としては面白い)
である。また企画始め当初は、イチモを投げる分の時間ロスを重めに見すぎていた(5つ目投げた頃には1つ目がほんの少しの効果時間しか残ってないと仮定していた)ため、イチモクラブ3匹で削り切れる体力のモンスターを選定した。その結果選ばれたのが、「心得よ!ランスの型」に出現する上位リオレイア(ソロ体力13500/打撃肉質頭75)である。
無事狩猟には成功(クエストには失敗)したものの、どうしてもダメージ/ヒット数/ヒットテンポが良くなく、加えて上位では強さを伝えきれないというのもあり、MRのモンスターに対象を変えた。前提として、私が削り切れると概算していた体力は15000~18000程度(肉質にもよる)なのでその範囲内で探した。
まず考えたのが、体力の低いドス鳥竜種たち。しかし全員密林/寒冷群島では、イチモクラブが同時に3匹しか入手出来ない/そもそも入手出来ない。実際やってみて12分間リポップを待つのも手間がかかったので、クエスト選定は砂原のみとした。(最終的には丸々1匹削りきれたものの、この時点ではとりあえず諦めていた。)
そうやって至ったのが「飢餓がもたらす能力低下の考察」に出現するプケプケ(ソロ体力15990/打撃肉質頭80舌90)である。通常クエのプケプケ(ソロ体力24600)では無理。というか逆にこのプケプケ以外で砂漠で削り切れる可能性があるのって、このクエストの相方のアンジャナフ(ソロ体力16800/打撃肉質頭70)くらいしかいない気がする。(え?2匹同時にイチモバッシュ??ごめん、ソロだと流石にキツい。)
今回の流れの説明
装備無し/団子なし/アイテム大樽G×2のみでクエスト出発、爆弾で不屈発動、疾替えで蒼に(伏魔共鳴のため)。装備を変え、アイテムを補充し、団子を食べる(後述)。そのあとはイチモクラブを集めつつ、赤ヒトダマドリを集める。出来るだけ緑ヒトダマドリは集めない。同時に伏魔共鳴蒼で体力を削り、奮闘と龍気活性、お団子火事場力を発動させる。速ければ4分15秒程度あればここまで完了する。
補足として、砂原のプケプケはすぐにエリア7に来るので、先にサブキャンプ1周りの用事を済ませることをオススメする。
エリア2に移動してきたら、各種バフをかけ、落とし穴を仕掛ける。(エリア2を選んだ理由は、基本小型モンスターが居らず、加えてホムラチョウが居るためである。)ホムラチョウを起動し、捕獲用麻酔玉で発覚させる。攻撃を喰らわないように罠に誘導する。罠は落とし穴推奨。シビレ罠は解除モーションで頭を上げる時間が長いため攻撃が当たらない時間も長く、さらに直後の気絶ダウンでも頭の位置が大幅にズレるため非推奨。突進が来たら、サイドに回り込み、翼の中腹あたりからプケプケの頭の先端ら辺に向かってイチモクラブを投げる。
この時、投擲にはコツがある。事前準備として、ショートカットにイチモクラブを登録しておくことをオススメする。こうすることで、アイテムスライダーを回す必要がなくなり、テンポよく投げられる。また一度狙いを定めたらLスティックをニュートラルに戻し、立ち止まって投げる方が同じ場所に置きやすい。その狙いについて、翼の中腹に居るならば高さは水平くらいが丁度いい。
5匹投げ終わったらプケプケの正面に移動し、気流の半歩手前で抜刀ガード、その踏み込みで気流に突っ込み、守勢を発動させる。イチモクラブは判定が狭く、設置位置がバラバラだと全5匹の恩恵を受けきれないため、投げる際には細心の注意が必要である。
あとはガードするだけ。なんならZR離しても反動のせいでガード解除出来ないから大丈夫。
読み飛ばしてもいい部分。
ちょっとした苦労談。
乱入(というか相方のアンジャナフ)の話。何回も試していると、各モンスターの初期位置で全てを察することが出来る。
ともあれリオレイアの場合と違って、いずれの場合でも上の砂漠地帯に行かず、確定でエリア2を通過するのが唯一の救いか。
スキルの説明
装備はスキルシミュで引っかかった物を突貫工事で組んだため、要らないスキルが沢山付いている。その点はご容赦を。(というかここまでバズることを想定していなかった。)
この装備は「攻撃力」「斬れ味」「スタミナ」に関して特化させている。理由としては先述した通り(スタミナは後述)。伏魔共鳴で体力を落とし逆恨み発動、体力8割で龍気活性/死中に活が発動、体力3割程度で奮闘が発動、体力10でお団子火事場力が発動する。斬れ味にも依存するため、素紫でないこの槍には匠が必要である。また抜刀ガードで守勢を発動、その後連撃が自動で発動する。
スタミナに関してだが、奮闘を用いない場合について。ガード性能と煽衛をMAXまで積んだうえ、スタミナ軽減効果のある狂竜症【蝕】を積んで、強走薬を飲み、ヒャクメマダラを利用してみた。イチモクラブ3匹でも全然もたなかった。そのため奮闘3or天衣無崩3が必要である。
また、更なる火力を追求するなら研磨術【鋭】を積むと良い。(突進を他の大型モンスターに当てて斬れ味を落とすと良い。その際乙らないように。)
実用性に関して
基本的に実用性は無いと考えて良い。もし火力特化させないとしたら、スタン値稼ぎで用いるのが主な用途か。シールドチャージ(気絶値20+40)、シールドタックル(気絶値20)に比べ、連続で気絶値40を出し続けられるのは大きなアドバンテージではある(のかもしれない)。完全なネタ運用。
マルチにおける注意喚起
ここまで色々と説明してきたが、野良マルチでダウン中の弱点にイチモクラブを設置するのは絶対にやめよう(。私のせいになってしまうし)。吹き飛ばされた方はかなり不快な思いをすることになる可能性が高い。この戦法は攻撃と斬れ味とスタミナ以外の全て(会心/属性のみならず、体力やガード性能/回避性能を含めて全て(ついでに時間効率と残り乙数も))をかなぐり捨てて初めて運用可能レベルになる戦法である。ましてや普通の装備なら普通の一突きの方が火力が出る。そのことを念頭に置いて、この戦法はソロか気心知れた仲間内だけにしていただきたい。
最後に
ここまでこの記事を読んでいただけた事に感謝する。この投稿がこんなにも評価されたのは恐らくこれを読んでくださった皆様方のお陰でもあろう。
ただ同時に1ランサーとして複雑な思いがあることも語っておこう。このような新しい戦法が見つかることは、間違いなく面白いことであるとは思う。もちろん、これをきっかけにランスに興味を持っていただけたならありがたい限りである。ただ私は、この戦法は最早ランスではない、何か全く別の武器種なのではなかろうかという感覚に襲われる。この投稿を通じて、多くのランサーではない方に対して、「ランスのような別の何か」の魅力を強く映してしまったように感じる。これはあくまでも、「間違った使い方」なのである。この得体の知れない魅力をどう「普通のランス」の魅力に繋げていくか、これが私に与えられた課題なのかもしれない。
以上。
(tsukka)