映画『マティアス&マキシム』グザヴィエ・ドラン監督
MOVIXにて「マティアス&マキシム」鑑賞しました。
監督・脚本・出演グザヴィエ・ドラン。
幼なじみのマティアス(ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス)とマキシム(グザヴィエ・ドラン)は友人の短編映画でキスシーンを演じたことによって、お互いの友情とは別の気持に気がついて、、、
二人は幼い頃から、いつも一緒にいたのですが、現在の置かれている環境はかなり違いがあります。マティアスは素敵な婚約者がいて、仕事でも認められ、経済的にも恵まれています。マキシムの方は、母親が自立できない状態で家事全般も含めマキシムにのしかかっています。精神的にも不安定な母親からは感謝どころか、マキシムが管理しているお金を返せ、と暴言をはかれて、やりきれない日々をすごしています。
マキシムと母親のシーンは現実的で、とてもリアルにつくられていて、ドラン監督の力量を感じます。
ドラン監督演じるマキシムは美しい顔立ちですが、片頬に目立つあざがあります。仲間たちは誰もマキシムのあざについて触れませんが、一度だけ劇中「あざ」が取り上げられるシーンがあります。ただ一度だけですが、忘れられないシーンです。
マキシムの母親との関係、片頬のあざ、これを描くことでキャラクターが際立っています。
マティアスとマキシムの関係がぎこちなくなった時、さりげなく仲直りできるよう仕向ける友人。さりげないところが、ホント優しい。
この映画は恋愛の要素はもちろん軸になっているのですが、普遍的な人間ドラマだと思いました。