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【Shadowverse】DOC環境版 機械ネメシス工学入門
読者の皆様、こんにちは。月山です。
先日、RAGEのDay1予選が開催され、あるデッキタイプが注目を集めました。
機械ネメシスです。
RAGE前はそれほど話題になっていませんでしたが、RAGEで機械ネメシスを使用したプレイヤーのDay2進出報告が相次いだことから注目されるようになりました。
今回の記事では、何故機械ネメシスが今回のRAGE Day1にて結果を残しているのかという点に着目しつつ、現時点での機械ネメシスの立ち位置や今後の展望について、私の考えを書いていきます。また、今期の機械ネメシスがどのようなデッキなのか、採用カードや他デッキとの相性なども紹介します。
それでは、どうぞ最後までお付き合いください。
0. (復習) 機械ネメシスとは...
そもそも機械ネメシスとは、「極致の創造主・ベルフォメット」を始めとする機械カードを駆使して盤面制圧や回復などを行い、最終的に「粛清の器・メイシア」などのフィニッシャーで勝つデッキタイプです。
1. 現時点での機械ネメシス
現時点での機械ネメシスは主に
・従来型
・耐久特化型
の2種類が存在します。(2021年10月現在)
それぞれの概要をデッキレシピ例とともに簡潔に示すと以下の通りです。
従来型: 前期の中盤以降から最も一般的な型の機械ネメシス。遮断の触手やスピネなどで耐久しつつ、蹂躙の触手やコロッサス・マグナ、アブソリュート・トレランスなどで削りきるのが基本プランです。
新規カードとしてユピテルが追加されたため、前期以上に相手フォロワーを消滅させることができます。
耐久特化型: その名の通り、耐久することに特化した型の機械ネメシス。連携ロイヤルなど、ベルフォメット安着まで耐久できれば勝てる対面に対してのメタデッキとして使われ始めました。
コロマグやトレランスなどの攻撃手段は極力減らし、耐久札を引きやすくしているのが特徴です。
2. 現時点での立ち位置
下記のグラフは10月4日より開幕した「Ratings for シャドウバース」(レート)における各クラスの日付別使用率の推移を表しています。
開幕初日では75%あったウィッチの使用率がRAGEデッキ登録最終日の9日時点では46%まで激減しております。
では、どのクラスが増えたのか。増え方が顕著なのはネクロマンサーです。また、その次に増えているのがロイヤルです。ウィッチが数を減らしたのは、このロイヤル、特に連携ロイヤルの増加が原因だと考えています。
一般的にウィッチは連携ロイヤルに微不利~不利だと言われています。元々ウィッチが多い環境だったことから、それに刺さる連携ロイヤルを握るプレイヤーが徐々に増え始めました。逆にウィッチを使っていたプレイヤーは不利なデッキタイプを対面に使われ始めたことから、自分もウィッチ狩りをするために連携ロイヤルを握る、序盤からの回復や盤面干渉手段が豊富な狂乱ヴァンパイアなどのデッキを握るといった変化が起こりました。その結果、ウィッチの使用率がこれほどまでに激減したのではないかと考えられます。
この変化は機械ネメシスにとっては追い風です。
後述していますが、機械ネメシスはウィッチ相手に絶望的に相性が悪いです。そのため、ウィッチが多い環境に機械ネメシスを持ち込むと相手に1勝をプレゼントしてしまう状況が起こりやすくなってしまいます。いわば自殺行為です。
それに対して、対連携ロイヤルは機械ネメシス側が有利なマッチです。連携ロイヤルは終盤にリソース切りを起こしやすいデッキであるため、ベルフォメット安着まで耐久することができれば負けることはほとんどありません。前期では確定3枚採用だったトレランスを抜いて耐久に特化した型の機械ネメシスが現れたのも、連携ロイヤル相手に確実に勝つためのチューニングだと考えると納得です。
結論として、ウィッチが少ない、かつ連携ロイヤルが多い環境が続くようなら、これからも機械ネメシスの立ち位置は良いと考えます。
3. RAGE Day1環境
画像引用元URL: https://rage-esports.jp/shadowverse/2021winter
では、RAGE Day1環境はどうだったのか。
私が所属しているアマチュアチームのメンバーが対面したデッキタイプを聴く限り、直近のレート使用率同様、ウィッチが少なく、かつ連携ロイヤルが多い環境でした。また、もう片方のデッキのほとんどがラスワネクロ、次点で狂乱ヴァンパイアが多いということもレート通りでした。今までのRAGEでは、1週間ほど前のレート環境に近い環境であることが多かったため、直近のレートとほぼ同じ環境になるとは正直予想外でした。
その結果、連携ロイヤルが増えることを予想して機械ネメシスを持ち込んだプレイヤーがDay1にて結果を残したわけです。
(ここから暫くの間、デッキの解説を行います。機械ネメシスの今後の展望の予想については8章に書いています。)
4. 採用カード 解説
まずは確定枠の30枚について解説します。
〇 機械カード一式
・アイアロンの残骸
・機械兵
・大型機械兵
・戦慄の侵略
・極致の創造主・ベルフォメット
前期同様、機械カードを下手に減らしてしまうとそれだけでベルフォメットへの融合や大型機械兵のEP回復がしにくくなってしまうため、この5種類15枚に関してはセットで採用すると考えてもらって問題ありません。
・ラミエル
後4進化でマナ加速できるのは言わずもがな、ベイリオンの盤面への5点ダメージの障壁になってくれたりと中終盤でも便利です。ただし、魂の一刀やイクシードブラストの当て先として悪用されるケースもあるため、十分注意が必要です。また、今期は対狂乱Vで後攻だった場合、このカードによるマナ加速が必須です。
・マスターコック
2コスト2/2守護リーダー体力上限1増加&1回復、進化すると更にリーダー体力上限1増加&1回復しつつ1ドロー。招来の大天使がスタン落ちしてしまったため、耐久性能を担保するにはこのカードが必要になってきます。
・粛清の器・メイシア
従来型では前期同様、トレランスのコスト下げがメインの役割です。耐久特化型では貴重なフィニッシャーですので、特に対狂乱Vでは雑切りしすぎないようにしましょう。
・オーバーヒートデーモン
トレランスのコスト下げと相手のラストワード無効化が主な役割です。対ラスワNcではカゲロウやセレマグ、ディザイアの(1)効果がついた相手フォロワー、対狂乱Vではダークエンペラーに向けてぶん投げましょう。
・ユピテル
1体消滅しながら1ドロー、4/6守護として壁にもなれるフォロワーが実質4コスト。進化5回達成で更に効果が豪華に。凄い時代になったものです。このデッキタイプとの相性も良いため、少なくとも2枚は確実に入ると考えます。
・終末の番人・スピネ
本体から出てくるトークンがどれも強く、またトレランスのコスト下げにも貢献できるため、このデッキタイプでは本体運用がメインです。プロテクトAFが恒久同様ヘルス6なのでベイリオンの5点ダメ効果だけでは突破されないのも便利です。
AFネメシスでは自ターンに自壊することでジェネシスAFなどを探せるため、1ターン目にアクセラ効果で撃っておく、2ターン目のアクセラスピネアクセラミリアム、といったようなアクセラ効果での運用もよくします。しかし、このデッキタイプでは似たような動きをしてもAFほどの旨味はありません。とりあえずでアクセラ効果を使うのはやめましょう。(明確な理由がある場合は別)
5. 自由枠への採用候補
自由枠への採用候補は以下の14種類です。この中から計10枚選びます。
・追憶の大天使
消滅効果がラスワNcなどの強力なラストワード持ちのフォロワーを多用するデッキ相手に刺さります。また、進化時効果で山を掘って欲しいカードを探せる点も魅力的です。2枚以上採用されているリストをよく見かけますし、私も採用しています。
・マスターコック(3枚目)
前述した通り、耐久性能を担保するためには重要なカードではありますが、枠の都合上2枚採用に留められていることも少なくありません。3枚目を採用することでより安定した耐久性能が得られます。
・カエルの演奏家
ファンファーレで相手フォロワー1体をロックでき、エンハンス5で4/6守護にもなれるフォロワーです。採用されているリストを以前見かけたので自由枠に入れてみました。試してみた感想としては、入れるとしてもピンが限度です。
・ストレイホロウ・イルガンノ
対連携Rで進化時効果の横処理が偉いことから自由枠の候補になったカードです。4枚目の戦慄の侵略だと私は考えています。消したいフォロワーの体力を1まで落とすのにも使えるため、追憶の大天使とのシナジーもあったりします。
・ガジェットユーザー
前期同様、トレランスのコスト下げの役割を担っているともに、今期では対狂乱Vでの中盤の2面処理という役割も担っています。今期に関しては後述するユアンよりも採用価値が高いと考えます。
・粛清の器・メイシア(3枚目)
3枚目を採用することでメイシアを処理札として使いやすくなります。その代わり、序盤の手札事故率も上がるので、ガジェットユーザーのような手札入れ替えカードと合わせて採用しましょう。
・次元の超克者・ユアン
ガジェットユーザーとは違い、直接召喚持ちや終盤使いたいカードを一旦山札に戻せる点が優秀です。しかし、今期は中盤の複数面処理を強要されることが少なくなく、現行の機械ネメシスでは中盤のタイミングで5回共鳴を確実に達成できるとは言い難いため、ガジェットユーザーに軍配が上がっています。
・フェイクマリオネッター
環境序盤に私が機械ネメシスでの運用を試していたカードです。2コストでお手軽除去が簡単に手に入るため、使い勝手は悪くなかったのです。枠の都合上、最終的にはドロー効果のあるガジェットユーザーに枠を譲ったのですが、トレランスのコスト下げのことだけを考えるのなら、このカードの方が効率は良いです。
・恒久の天使
手札から出した時のダメージ無効化バリアがカウンターマジックのように使えるため、ベイリオンなどの高火力を一撃で叩きつけてくるカードに対して非常に便利です。スピネの枠を1枚減らして代わりにこのカードを1枚入れることもあります。耐久特化型なら複数枚採用しても問題ないと考えます。
・伝統の花火師・フドー
主にロイヤルから飛んでくることが多いカードですが、ファンファーレだけで8、進化殴りも合わせれば14もトレランスのコストを下げられるため、意外とネメシスでも使えなくはないカードです。火力特化の構築にするなら試してみてもいいかもしれません。
・黄昏の神槍・オーディン
前期から採用されているリストをよく見かけるカードです。消滅性能を高められるため、対ラスワNcを想定して入れてみるのもありです。
・ユピテル(3枚目)
3枚目を採用することでラストワード耐性を更に上げることができます。2枚でも十分ですが3枚入れるのもありです。
・コロッサス・マグナ
本体出し、結晶出し、どちらで出しても強いカードです。本体出しの場合、相手盤面と相手リーダーの両方にダメージが飛ぶため、トレランスのコスト下げもしやすいです。最大で16下がります。結晶出しの場合、3t目に出すと開くのが6t目なのでスピネなどを横に並べつつ処理強要することもできます。
・アブソリュート・トレランス
従来型では必須級のカードですが、耐久特化型では耐久を重視する関係上採用されないため、今回は自由枠にしました。不利対面やミラーでも勝てるようにするには欠かせないカードです。
これら自由枠のカードから10枚選ぶ場合の例を2つ紹介します。
従来型の場合、次のような10枚が一般的です。イルガンノの枠をオーディンに変更してみても良いかもしれません。
耐久特化型の場合は次のような10枚が考えられます。ガジェットユーザーやユアンを入れることで耐久札を引きやすくしましょう。
6. 使用感
使用感としては、前期同様、従来の回復コントロール系のデッキに近い感覚です。
相手の動きを予想・対応し、こちらの準備が整うまで遮断の触手などの防御札で凌ぎきる、という戦い方を基本としています。
前期の使用感との違いとしては、スロースや招来の大天使がスタン落ちした影響で盤面埋めによる横並べの妨害、コスト上げによるスペルの使用枚数の制限などができなくなった結果、処理札や回復札の使い方がより重要になった点が挙げられます。
雑に使ってしまうと終盤に処理や回復が追い付かなくなり耐久出来ない可能性もあるため、その都度必要な分だけ使うようにしましょう。ただし、イルガンノに関してはラストワードで手札に返ってくるため、2t目にとりあえずで置いてしまっても問題ありません。
従来型における攻撃手段は前期と同じです。代表的なものとして、早期 (先4t目が理想) の蹂躙の触手による攻め → コロマグ進化8点やトレランス進化11点でのフィニッシュが挙げられます。特に回復札が少ないデッキタイプ相手には、この動きが成功するとそのまま勝ち切れることも少なくないです。トレランスを手札に抱えつつ、機械カードがある程度あり、ベルフォメットまで手札にある際には狙いたい動きです。
7. 各クラスごとのマリガン、主要デッキとの相性・立ち回り
現在の環境での各クラスごとのマリガンや主要デッキとの相性・立ち回りについて解説します。
マリガンや有利不利に関しては筆者が機械Nmを握っていた際の結果を基準にしているため、皆様の認識と多少異なる点もあるかもしれませんが、あくまで参考程度に気軽に読んでいただけると有難いです。
基本的なマリガンは以下の通りです。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・ベルフォメット
・トレランス (1枚のみ)
<後攻のみ>
・ラミエル
・スピネ (ラミエルとセット)
※このマリガンは各クラスごとのマリガンの雛形であり、それぞれ異なる点もあるため、参考にする場合は各クラスのものをご活用ください。
・対エルフ
今回はセッカエルフを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・ベルフォメット (やや優先度高め)
・トレランス (1枚のみ)
<後攻のみ>
・ラミエル
・スピネ (ラミエルとセット)
▽セッカエルフ
相性: 微有利 ~ 五分
相手側の序盤の回り具合にもよりますが、守護と回復で自リーダーの体力を高く保ち続ければ戦える対面です。そのため、ベルフォメットの優先度をやや高めに設定しています。
とはいえ、悠長にしているとセッカの高打点が飛んでくるので、セッカカウントが貯まる前に倒してしまいたいです。セッカ側のOTKは8ppなので7t目あたりで倒すのが理想です。
恒久の天使のバリアは簡単に剝がされてしまうため、手札から出すより直接召喚で出した方がデッキ圧縮の恩恵を受けられてお得です。
・対ロイヤル
現時点で母数の多い連携ロイヤルを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・戦慄の侵略
・ベルフォメット (優先度高め)
<後攻のみ>
・ラミエル
・イルガンノ
・スピネ (ラミエルとセット)
▽連携ロイヤル
相性: 有利 ~ 微有利
今回の仮想敵です。
回復や守護、AoEを多用して相手のカードを捌きながらリソース勝ちを狙いましょう。耐久することが重要であるため、マリガン時にトレランスは無理して持たなくていいと考えます。それよりも戦慄の侵略やイルガンノといったAoEを探しましょう。序盤に相手の出端を挫ければ、こちらの耐久が容易になります。
また、この対面では遮断の触手が非常に重要な役割を担っているため、回復の必要がない場面などでは基本出さないようにしてください。後々困ります。
また、連携ロイヤルのフィニッシャーの一つとしてミストリナ&ベイリオンが挙げられます。いくら機械ネメシスと言えども、この打点を顔に諸に受けてしまうと耐久仕切るのが若干難しくなるため、相手が6ppになる直前の自ターンでスピネのトークンであるプロテクトAFなどの守護持ち体力6フォロワーや効果ダメージを無効化できるラミエルなどを出しておきましょう。ベイリオンに顔を殴られにくい状況が出来上がります。
▽撤退ロイヤル
相性: 微不利
マリガン変更: 戦慄の侵略、イルガンノをキープ候補から削除
人によって相性評価が分かれる対面だと思いますが、私はこの対面は微不利だと考えます。
理由としては、新規カード「天使の加護」がこちらの守護を実質無力化するからです。
守護を大量に並べても無視して顔を殴られる可能性があるため、こちらは体力をできる限り高く保つことが重要になります。7ppベイリオンエンハ加護で9点守護無視疾走、進化権があれば11点になることを考えると、少なくともこちらの体力は12点以上必要です。リペアモードで体力調整することもあるため、手札のリペアモードをベルフォメットに混ぜていいのかどうか、きちんと検討しましょう。
また、対連携R同様、ベイリオンが飛んでくる直前のターンに守護持ち体力6フォロワーやラミエルを並べて置くようにしましょう。体力を高く保ったまま、ベルフォメット安着まで繋げることができれば勝てます。
また、この対面ではAoEが必要ないため、相手が撤退Rだと分かった段階でマリガン時のキープ候補からAoEは外してください。
・対ウィッチ
全てのウィッチデッキから飛んでくる可能性が高い高打点カード「アルティメットマジック」があまりにもキツイため、相性はクラス単位で絶望的です。今回はスペルウィッチを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・トレランス (2枚、全力で探す)
<後攻のみ>
・ラミエル
・オバヒ or 大型機械兵 (トレランス2枚とのセット持ちを検討)
▽スペルウィッチ
相性: 不利
アルマジ以前にクロノウィッチギルド会議で作られた盤面を処理しきれません。そのため、クロノギルドされた返しのターンにトレランスOTKを決められるように立ち回りましょう。カウンターマジックを撃たれる可能性を考えると、バリアを剥がすためにもう一枚何かしらの打点カードを使う必要があるため、トレランスのコストは0にしておくのが理想です。
スペルWの場合は相手盤面に何かしらフォロワーを残してくれることが少なくないため、トレランスのコスト下げ自体は難易度高めですができなくはないです。
▽マナリアウィッチ
相性: 非常に不利
スペルWはどちらかというとフォロワーを並べるデッキタイプであるため、相手盤面に何かしらのフォロワーを残してくれました。
しかし、マナリアWはバーンスペルでフィニッシュするデッキタイプであり、盤面にフォロワーを並べる必要性がないため、相手盤面にフォロワーが残っていることすら少ないです。そのため、トレランスのコスト下げも非常に難しいです。
相手がナイフトリックやマジミサを持ってないことを祈りつつ、恒久の天使でのバリア付与やリーダー体力を常にフル回復しておく立ち回りをしましょう。
リーダー体力が18以下だとアルマジ+イクシードで簡単に削りきられてしまう点にも注意です。
・対ドラゴン
今回は自然進化ドラゴンを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・ベルフォメット
・トレランス (1枚のみ)
<後攻のみ>
・ラミエル
・スピネ (ラミエルとセット)
▽自然進化ドラゴン
相性: 有利 ~ 微有利
基本的に戦いやすい対面です。
主なリーサル手段がグリームニルなので進化回数を確認しつつ、遮断の触手などでリーサルを妨害しましょう。
相手の最大ppが10ppのターンが2回あった場合、相手の手札には0コストのディズレスタンがある可能性が高いです。
そのままではディズレスタン+グリム*2でリーサルなので、マスターコックを使って体力を21以上にする、このターン中に倒す、のどちらかを行いましょう。
・対ネクロ
母数の多いラストワードネクロを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・ベルフォメット
・トレランス (1枚のみ)
・消滅札 (追憶、オバヒ、ユピテル等)
<後攻のみ>
・ラミエル
▽ラストワードネクロ
相性: 五分 ~ 微不利
消滅札が多いとはいえ、あくまでラスワ破壊数10達成を遅らせるだけの延命でしかないため、悠長にしていると一刀やディザイアのバーンダメージで簡単に削りきられてしまいます。
消滅で延命している間にトレランスなどの攻撃手段の準備を完了させる立ち回りをしましょう。
後攻1t目に手札にスピネと追憶の2枚がある場合、そのターンにアクセラスピネを使っておくことで、先攻2t目に相手が出してきた2/2/2ラスワ持ちを追憶の消滅対象にすることができます。この動きをしておくだけで相手の先2ラスワ持ちフォロワー出しを牽制することができるため、結果的に10達成を遅らせることに貢献できます。相手の先2が結晶置きだった場合は顔をチクチク削ることも可能です。機械Nmでアクセラスピネを使う珍しいパターンなので是非とも覚えておきましょう。
・対ヴァンパイア
母数の多い狂乱ヴァンパイアを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・ベルフォメット
・トレランス (1枚のみ)
・オバヒ or ユピテル
<後攻のみ>
・ラミエル (全力で探す)
・スピネ (ラミエルとセット)
▽狂乱ヴァンパイア
相性: 微有利よりの五分
お互いに上振れなかった場合、先に10pp到達した方が勝つマッチアップです。10ppあると狂乱V側は闇喰らいを、機械Nm側はメイシアを使えるからです。そのため、後攻時にはラミエルを全力で探すようにしています。
どちらかが10ppに到達する前に勝敗が決まるパターンは主に3パターンです。(他にもありますが主なのは以下の3つです。)
・ゼノディア + テラーナイト(2枚目) + ブラッディネイル(リーダー付与) = 15 + 1 * 自盤面のフォロワー数 (点)
・百獣 + ブラッディネイル(リーダー付与) = 6 + 1 * フォロワー破壊数(最大3) (点)
・トレランスOTK
狂乱V側は機械Nmからトレランスが飛んでくる前にゼノディアルートでの勝利を目指しているため、機械Nm側はゼノディアルートで負けないように立ち回りましょう。
具体的には、体力を回復してリーサル圏外へ逃れる、盤面に残すフォロワーを絞ることによるダメージコントロールの2つです。ブラッディネイルの効果は狂乱V側のターン中のみなので、機械Nm側は自ターン中に余分なフォロワーを自壊しておくようにしましょう。
また、相手が2枚目のテラーナイトを持っていない場合、自盤面のフォロワーの攻撃力を3以下にしておくことで相手はゼノディアを自壊できなくなります。遮断の触手や恒久の天使は攻撃力が3以下、かつ守護と回復効果持ちであるため、この状況では優先的に残しやすいフォロワーだと言えます。
オバヒかユピテルをキープ対象にしているのはダークエンペラー対策です。ダークエンペラーが採用されている構築は今でもまだまだありますが、採用されていない構築が主流になった場合はキープする必要がなくなります。
・対ビショップ
母数の多いアミュレットビショップを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・ベルフォメット
・トレランス (機械兵がいるなら2枚持ちも検討)
<後攻のみ>
・ラミエル
・スピネ (ラミエルとセット)
▽アミュレットビショップ
相性: 微不利
他の回復系デッキでもそうなのですが、ゴッド・オブ・カースによるリーダー体力最大値下げが非常に厳しいです。体力6の潜伏状態であるため、処理が若干しづらいのも問題点です。
立ち回りとしては、序盤から盤面を並べながら顔を詰めることを意識しましょう。アミュレットBは序盤の隙が大きいため、そのうちに機械Nm側がどれだけ詰められるかが重要だったりします。ヤテラントゥを連打されるとリーサルが遠のいてしまうため、できればその前にトレランスリーサルを狙いたいところです。
・対ネメシス
今回は機械ネメシスミラーを想定します。
<先後共通>
・残骸
・機械兵
・ベルフォメット
・トレランス (2枚、優先度高め)
<後攻のみ>
・ラミエル
・オバヒ or 大型機械兵 (トレランス2枚とのセット持ちを検討)
▽機械ネメシス ミラー
相性: 先にトレランスのコスト下げきった方の勝ち
相性に書いた通りです。前期と同じです。そのため、マリガンではトレランスを全力で探します。2枚持ちが理想です。
また、ミラーで盤面にフォロワーを残すことは相手のトレランスコスト下げに利用されるだけなので損です。そこで、極力盤面にフォロワーを残さない、残ってしまったとしても体力をできる限り削っておく立ち回りをしましょう。これを意識するだけでもミラー戦での勝率が上がります。(これも前期と同じです。)
つまり、今後の環境でミラー戦が増えるようなら耐久特化型では勝ちきれません。トレランスのある従来型を使いましょう。
8. 機械ネメシス 今後の展望 (予想)
さて、ここまで現在の機械ネメシスについて書いてきました。
では、これからの環境ではどうなるのか。
あくまで私の予想ですが、今後機械ネメシスの立ち位置は悪くなると考えています。
理由としては、ウィッチが環境に戻ってくると考えているからです。ウィッチが激減する原因となった連携ロイヤルですが、ウィッチ対面では強いのに対し、序盤から盤面を捌かれ、かつ体力を高く保たれるとリソース負けするという欠点を抱えています。
このリソース勝負で有利になりやすいことから機械ネメシスが注目されたわけですが、このリソース勝負自体は他のデッキタイプでも仕掛けることが十分可能です。今後、他のデッキタイプでも立ち回りの研究が進めば、連携ロイヤル相手にリソース勝ちする試合も増えることでしょう。
つまり、何が言いたいのかというと、連携ロイヤルがメタられる立場になるということです。正直、ウィッチよりもメタりやすい対面です。連携ロイヤルがメタられて数を減らした場合、不利対面が少なくなるため、環境は再びウィッチが戦いやすい状況になります。
2章でも貼ったレートでのBo3使用率のグラフです。ロイヤルの使用率は9日に40%に到達しましたが、ネメシスの使用率が増え始めた10日以降は徐々に減っているようにも見えます。このまま減り続けた場合、上記したようなウィッチが戦いやすい状況になると考えます。
先述した通り、機械ネメシスはウィッチとの相性は絶望的です。ウィッチが環境に跋扈している限りは機械ネメシスの活躍は難しいと言わざるを得ません。
逆に連携ロイヤルが生存競争に生き残った結果、ウィッチが環境にあまり戻って来れなかった場合、Bo3における機械ネメシスの役割は十分にあると考えます。
RAGE Day2など、今後行われる大型大会はRAGE Day1同様、直近のレート環境に近いものになる可能性が高いです。機械ネメシスを大会で使うか検討しているプレイヤーの皆様はレート環境にウィッチが帰ってきているか確認したうえで判断するようにしましょう。
9. 問題点 & 改善案
問題点や改善案をまとめました。参考程度にどうぞ。
問1: 耐久特化型を使っていてラスワ相手に勝ちきれない。
案1: ユピテルなどの消滅札を増やす。もしくは、従来型にしてトレランスやコロマグでのリーサルも狙えるようにする。
問2: ベルフォメットなどのキーカードが終盤になっても引けない。
案2: 自由枠のドロソを増やした方が良い。恒久の天使も直接召喚することでデッキ圧縮になるためオススメ。
10. あとがき
最後までご覧くださり、本当にありがとうございます。
今回はDOC環境での機械ネメシスについて、考察・解説しました。今後の環境のメタの回り方次第では立ち位置が悪くならない可能性もあるため、その際にこの記事が皆様の参考になりましたら幸いです。
当記事についての質問、記事内の誤字等ございましたら、私のTwitterのDM ( @Tsukiyama05_sv ) にご連絡ください。
今回はこのあたりで失礼致します。
それでは、また次の記事にて。