月鞘家 青嵐記 其の二
無事、初陣を終えた皐弓たち親子。
ほっとしたのもつかの間、次は一族の強化に取り掛かります。
1018年5月~6月
再会と交神
5月。一族の戦力増強のため、前月に獲得した奉納点を使って交神をすることにした皐弓。
お相手に選んだのは前回同様、黒曜斎様です。
・・・また、あの方の力を借りるのですか?
あの方なんて呼び方、あなたの父上にあたる方でしょう?
なにか問題があるの?
いえ、問題というほどのことでは。ただ、せっかく神の力を取り入れるのであれば、違う相手を選んだ方がこれまでにない力が手に入れられるのではないかと思っただけです。
理屈で言えばそうね。でも、そんな寂しいことを言わないで。
私たちの家族が増えるのよ。誰でもいいわけじゃないわ。
・・・(家族、ね)
皐影は喜んでくれないの?
・・・いえ。当主が決めたことなら俺は喜んで従いますよ。
うちの初代当主と第一子は大体いつもこんな感じ。
母である皐弓はどこか浮世離れしていて、どちらかといえば息子の皐影の方があーだこーだ理屈っぽく口を出したり世話を焼くイメージです。
この親子、見た目だけじゃなくて性格も似てると思うんだよね。
二人とも口数が多い方じゃないし、滅多なことじゃ怒らないから喧嘩もしない。イツ花がいなくて二人きりだったら絶対、屋敷の中、静かだと思う。
もちろん、皐影の方は色々言うし思うところもあるけど、結局、最後は飲み込んじゃうというか。
彼にとっては一族よりも使命よりも、皐弓がすべてなので彼女の幸せそうだったり、悲しそうな顔だったりを見ると何も言えなくなっちゃう。優しい、いい奴なんですよ、彼。
さて、そんなこんなでほんの一か月で天界に舞い戻った皐弓を黒曜斎様は優しく迎え入れてくれました。
黒曜斎様も優しいよね。
俺屍プレイする度に思うけど、交神時のセリフとか一族の心に寄り添ってくれるようなものが多くて心が救われます。
皐影が優しいのも父親である黒曜斎様に似たんだろうね。
そんな黒曜斎様のもとでつかの間、、穏やかな日々を過ごした皐弓。
実際に子供に会えるのは数か月後とのことで、黒曜斎様との別れを惜しみながらも天界を後にするのでした。
夏の幻、白骨城
6月。交神の儀を終えて屋敷に戻った皐弓は、イツ花さんから白骨城についての話を聞きます。
なんでも夏の間にだけ姿を現す迷宮があるらしい。
気になったので早速外に出てみると・・・本当だ!行き先が増えてる!
せっかくなので今回の討伐はこの「白骨城」にすることに。
夏の間しか行けないみたいだし、特別なアイテムとか入手できるかもしれないからね!
中に入ろうとすると、またまた黄川人に呼び止められます。
まずは、この迷宮を見つけたことをほめられました。
うちにはイツ花さんという優秀なサポーターがいるからね!
迷宮にかかわる逸話を教えてくれる黄川人。
うーん。最初の方は確かにアドバイスだったんだけど、最後の方は嘲りが入っているというか、随分と厭世的な思考の持ち主のようです。
何とも言えない気持ちになりながらも、黄川人と別れた皐弓たちは気を取り直して迷宮の中へ。
開始早々、赤い火でブンブン刀を入手。
やったー!このブンブン刀、白骨城でしか手に入れられない属性武器と呼ばれるものなんです。
風属性の副効果が付いていて、これを装備して攻撃すると雷みたいなエフェクトがつい手的に大きなダメージを与えることができるんです。
あ、ちなみにブンブン刀と言ってますが、物としては薙刀です。
早速、皐影に装備してみるとすごい!
バッタバッタと敵をなぎ倒していきます。
何度か俺屍プレイしてますが、こんなに早く属性武器手に入れられたのは初めてで中の人のテンションも上がります。
赤い火のおかげで新しく「盾削り」の巻物も入手でき、月鞘家2回目の出陣は無事終了したのでした。