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これ要る? あれ要る? 共働き子育て世帯が“不要な特約”を外して年間1万円以上を浮かせる保険見直し術
こんにちは!のんた@自動節約術です。
都内で妻と男の子2人を育てている、40代のサラリーマンです。
子育て世帯だと、教育費や家族でのおでかけなど、何かと支出が多くなりますよね。
そのうえ「もし自分やパートナーに万が一のことがあったらどうしよう」「大きな病気になったら?」と不安を感じて、生命保険・医療保険に特約をたくさん付けがちではないでしょうか。
実は、保険の特約をひとつひとつ見直していくと、「公的保険制度や貯蓄で十分カバーできるかも?」という部分が意外と多いんです。
今回は、共働きの子育て世帯が外しやすい特約についてお伝えします。
不要な特約を外すだけで、年間1万円以上の節約につながることもけっこうあります。
実際に保険証券を広げながら、読んでみてください。
1. 「特約」を見直すだけで保険料がぐっと減る理由
意外に頼れる公的保険
日本の公的保険制度には、以下のようにカバーできる範囲が多い仕組みがあります。
高額療養費制度: 医療費が一定額を超えると自己負担が上限を超えない仕組み
傷病手当金: 会社員の場合、病気やケガで働けない期間に給与の一部を一定期間受け取れる
遺族年金・障害年金: 世帯主に万が一のことがあったり、重い障害状態になったりしたときに、一定の公的年金が支給される
子どもの医療費助成: 地域によっては小・中学生まで医療費負担がゼロ、またはかなり低額
こうした公的保障をしっかり把握すれば、「あれ? ここは民間保険を上乗せしなくても、けっこう何とかなるかも」と思える場面が増えてきます。
一度外せば毎月のコストが自動的に下がり続ける
保険って長期契約なので、月々の支出が3,000円安くなるだけでも、1年で3万6,000円、10年で36万円の差になります。
「自動的に毎月払う仕組み」だからこそ、少し削減しただけでも後々大きいんですよね。
保険特約を外すには手続きが必要ですが、そこにかかる時間は数時間程度。
最初だけちょっと頑張れば、その後の家計がかなり楽になります。
2. 共働き子育て世帯が外しやすい「生命保険・医療保険の特約」例
ここでは、特に見直し優先度の高い特約をざっくりと挙げていきます。
お手元の保険証券を見比べて、「うちも入ってるかも?」というのがあればチェックしてみてください。
2-1. 生命保険まわりの特約
(1) 定期保険特約
主契約(終身保険など)に、追加で定期の死亡保障を付けているもの。
外しやすい理由:
家計全体の収入や、公的遺族年金によって最低限の生活費や教育費をまかなえるなら、過大な死亡保障は削減可能。
住宅ローンがあれば、団体信用生命保険(団信)でローン残債が免除される場合も多いです。
削減幅の目安:
年間3万~5万円(死亡保障1000万円の定期特約を外した例など)。
(2) 収入保障特約
死亡・高度障害時に、月○万円を受け取れる形式のもの。
外しやすい理由:
遺族年金や保険金の一時金でカバーできるなら、上乗せの月額保障をそこまで手厚くする必要がない場合が多い。
収入の一定割合を削るだけでも、けっこうな節約になる。
削減幅の目安:
年額2~4万円くらい(収入保障月10万円・支給期間20年の例など)。
(3) 三大疾病保障特約・特定疾病保障特約
がん・心筋梗塞・脳卒中で診断された場合に保険金が出る追加保障。
外しやすい理由:
高額療養費制度で医療費の大半は抑えられるし、傷病手当金で一定の収入補償もあり。
保険金を受け取れる条件が厳しいこともあって、使わずじまいになる可能性が高い。
削減幅の目安:
年間1~3万円くらい。設定金額が大きいと保険料も上がる。
(4) 災害割増特約・傷害特約
事故死・事故による高度障害など限定的なケースで上乗せ保険金を受け取れる。
外しやすい理由:
事故死の確率は高くないし、万が一のときも主契約の死亡保障が十分なら追加分はいらない。
削減幅の目安:
年1~1.4万円くらい(割増部分で保険料が上乗せされている例あり)。
(5) 介護特約・介護年金特約
将来的に要介護状態になった場合の年金や一時金が出る。
外しやすい理由:
若い段階(35~45歳)で付けても、実際に給付されるのは相当先。公的介護保険サービスである程度補える。
保険料が割高で、払っているうちに解約すると損しやすい。
削減幅の目安:
年間0.5~2万円。
(6) 子ども特約(死亡保障)
子どもが亡くなったときに給付金が出る特約。
外しやすい理由:
子どもの死亡リスクは低い上に、経済的損失も大人ほどは大きくない。
葬儀費用程度なら貯蓄で十分にカバーできる。
削減幅の目安:
年間数百円~数千円程度。
(7) 保険料払込免除特約(高度障害・三大疾病など)
特定の状態(例えば高度障害になったときなど)で以後の保険料の払い込みが免除される。
外しやすい理由:
発動条件が厳しかったり、特約料が意外と高かったりする。
障害年金や貯蓄で保険料を賄えるなら不要になることも多い。
削減幅の目安:
年5千~1万円くらい。
2-2. 医療保険まわりの特約
(1) 先進医療特約
公的保険が効かない最先端医療の技術料をカバーする。
外しやすい理由:
実際に先進医療を使うケースが少なく、対応病院も限られる。
月数百円だからといって何十年払うと馬鹿にならない金額になる。
削減幅の目安:
年3,000~5,000円程度。
(2) がん診断一時金・三大疾病一時金
がんや三大疾病と診断されるとまとまったお金が受け取れる。
外しやすい理由:
高額療養費で治療費自体は抑えられやすい。
診断一時金を使うほどの経済的打撃が起きるかどうかを考えると、貯蓄で間に合う人も多い。
削減幅の目安:
年2~5万円(設定金額100万円の一時金など、保険料が意外と高い)。
(3) 女性疾病特約
女性特有の疾病(乳がん、子宮筋腫など)で入院・手術をしたとき上乗せ給付。
外しやすい理由:
基本の医療保険でも入院・手術はカバーされるため、さらに上乗せが必要か?を考えると不要な場合がある。
削減幅の目安:
年5千~1万円程度。
(4) 特定損傷特約(骨折・脱臼など)
骨折や脱臼の際に一時金が出る。
外しやすい理由:
治療費は3割負担なので、数万円単位であれば貯蓄で対応可能なことが多い。
軽度のケガはそもそも給付対象外の場合もある。
削減幅の目安:
年2,000~5,000円。
(5) 入院一時金特約・通院特約・長期入院特約 など
○日以上入院で追加給付、通院時に日額支給など。
外しやすい理由:
現代は入院日数が短期化傾向。しかも高額療養費制度で自己負担は一定。
「長期入院」「通院給付」も、実際ほとんど使わないまま終わるケースも多い。
削減幅の目安:
年3,000~8,000円。
(6) 総合医療特約(主契約のオプションとして付いている医療保障)
生命保険の主契約に医療保障パックが乗っかっているタイプ。
外しやすい理由:
更新時に保険料が上がる商品も多く、単体の医療保険に切り替えたほうが安いことがある。
削減幅の目安:
年1万~数万円(古い契約などでかなり高くなっている場合も)。
(7) 子ども医療特約
親の保険に「子ども入院保障」などを付けるオプション。
外しやすい理由:
多くの自治体で、子どもの医療費は中学生まで無料・数百円程度で済む制度がある。
実質的に保険金が下りないまま終わることが多い。
削減幅の目安:
子ども1人あたり年間1千~3千円程度。
3. 実際にどれくらい節約になる? 勝手にシュミレーション
事例:特約を盛り込みすぎたAさん一家
夫(40歳)
終身保険1000万円+定期保険特約1000万円+先進医療特約+三大疾病特約…など
月々の保険料:約1万5,000円
そのうち特約分が8,000円くらい
妻(38歳)
医療保険にがん診断一時金特約+女性疾病特約+先進医療特約を付けていた
月々の保険料:8,000円
うち特約分4,000円
見直し前合計:月2万3,000円 → 年間27.6万円
見直し後
夫:定期特約と三大疾病特約を削り、月1万円にダウン
妻:がん一時金と先進医療特約を外して、月5,000円にダウン
合計:月1万5,000円 → 年間18万円
節約額:9.6万円/年
ここまでガッツリ削れる例は多くないですが、5万円以上の年間節約ができるケースは珍しくありません。
一度外せば、その分は自動的に保険料が減り続けますから、早めに動くほどお得です。
4. 特約を外すときの注意点
(1) 外しすぎには気をつける
なんでもかんでも外してしまうと、いざというときに保障不足に陥る可能性があります。
とりわけ、小さなお子さんがいる家庭の場合、親が亡くなったり長期療養になったりすると、教育費や生活費が足りなくなるかもしれません。
「最低限の死亡保障や医療保障は必要。でも過剰な特約は減らす」というバランスを考えましょう。
(2) 再加入・再付加が難しくなる可能性
特約を外したあと「やっぱりもう一度付けたい」と思っても、健康状態や年齢によっては断られることがあります。
同じ特約に再度入るために新たな審査を受ける必要がある場合も多いです。
この点を納得したうえで、不要度が高いと判断できる特約から外していくのが無難です。
(3) 手続きは保険会社か代理店に連絡
保険証券を手元に置いて、電話やWebで「◯◯特約を外したい」と伝えれば、書類を送ってくれるのが一般的です。
サポート体制は保険会社によって異なるので、ちょっと面倒でもその一歩を踏み出すことが大切。
書類が届いたら必要項目を記入し返送するだけ、というケースがほとんどです。
(4) 相談が必要なら保険ショップやFPを活用
「自分だけで判断できない」と感じたら、保険ショップやファイナンシャルプランナーに相談するのもありですね。
ただし、無料相談だと別の商品を売り込まれることもありますから、「どの特約が本当に必要か」をしっかり確認し、納得したうえで決めましょう。
5. 取り外さなくていい“無料特約”もある
リビング・ニーズ特約
余命6か月以内と診断されたときに、死亡保険金を生前に受け取れる仕組み。
多くの場合、保険料はかからないで付帯できることが多いです。指定代理請求特約
本人が重篤で保険金請求できないときに、あらかじめ指定した代理人(配偶者など)が手続きできる特約。
これも無料が一般的で、付けておくと安心。
こうした無料特約は、外しても保険料が下がるわけではないので、そのままにしておけばOKです。
6. 【節約基本スペック表】特約最適化
年間節約額
数千円~数万円以上(特約の重複度合いによっては10万円近く減らせる場合も)
初期作業時間
2~4時間(保険証券をチェックして必要な手続き)
維持管理時間
ライフイベントや更新時に再確認すればOK(数年に1回)
向いている人
・共働き子育て世帯(35~45歳、年収500~800万円)・公的保険制度の知識をある程度把握している・保険料削減で家計にゆとりを持たせたい人
リスク
・外しすぎると必要保障が足りなくなるかも・再付加時に健康状態や年齢制限で加入できない可能性
7. まとめ:不要な特約は「家計の圧迫要因」かもしれないから、まずは見直そう
保険は家族を守る手段として大事ですが、特約を盛り込みすぎると、毎月の保険料が家計を圧迫する原因にもなります。
特に、共働き子育て世帯で公的制度をきちんと理解しているなら、「これ、正直いらないかも?」と思う特約が意外に見つかるはず。
もし今「保険に毎月2万、3万払っていてしんどい…」という状態なら、まずは保険証券を広げて、付いている特約を片っ端からチェックしてみてください。
「先進医療特約」「がん診断一時金特約」「収入保障特約」など、そもそも自分の家庭では不要だったり、公的保障でじゅうぶん補えるケースも少なくありません。
ステップのおさらい
保険証券を確認し、特約一覧を整理
外せそうな特約をピックアップ(上で挙げたリストを参考に)
保険会社に連絡して「◯◯を外したい」と伝える→書類を取り寄せて手続き
浮いた保険料を貯蓄や教育費に回す(これが重要!)
一度手続きをすれば、今後はずっと保険料が下がり、家計に余裕が生まれます。
結果、「家族との外出や教育のために少しお金を使えるようになった」という声もよく聞きます。
最後に
僕自身も、「保険は念のためにたくさん付けておいたほうが安心」と思いがちでした。
でも、公的制度や貯蓄状況を見直してみると、「こんなに厚くしなくても大丈夫かも」と気づけたんです。
特に子育て世帯だと、子どもの将来にお金を回したい気持ちもあるし、ムダな出費はできるだけ減らしたいですよね。
今回ご紹介した“特約の整理”は、そこまで難しくありません。
時間と手間が多少かかるけれど、その分だけ保険料が毎月安くなる効果は大きい。
もし心配なら、保険ショップやFPに相談して「これ本当に必要ですか?」と聞くのも一つの手です。
ぜひこの記事をきっかけに、生命保険・医療保険の特約を見直してみてください。
無駄を省いた分は、家族の笑顔のために使う方がきっと有意義じゃないでしょうか。
それでは、また次回【のんた@自動節約術】でお会いしましょう。
読んでくださって、ありがとうございました!
最終判断はご自身で: こちらの記事は一般的な情報ですので、最終的な解約・外し判断は自己責任でお願いします。