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なくてもいいもの 2021

椎名誠著『殺したい蕎麦屋』(2013年、新潮社)を最近読んだ。椎名誠さんの作品は読んだことなかったんだけど、坂口恭平さんがnoteの『お金の学校』で椎名誠さんの文体を「湧き水のように読める」(確か)と表現してて気になったので近くの本屋にある中で手に取ったもの。

読んだ瞬間に坂口さんの表現に納得。喉の乾いた状態で出くわしたおいしい湧き水のようにすんなり頭に入ってくる率直素直な文章。エッセイなので日常的で椎名さんの生活を覗いてるみたいで面白い。そんな中で私もやってみたいと思った題材が今回の「なくていいもの」。前から世の中って無駄なもの多いよなとおもっていたこともあって椎名さんが挙げていた「なくていいもの」の大部分に賛同してふと笑ってしまった。これとセットで「好きなもの」も紹介してるのもよかった。私もこの次の記事は「好きなもの 2021」にしよう。

早速本題。私版「なくていいもの 2021」。2021にしたのはまだ言い切れるほど長く生きていないので、更新していこうかと。定期的にやります。

①都内の駅の多すぎる出口
 これは本当にややこしい。特に新宿はもう話にならないくらいややこしい。まず「新宿」っていうワードがつく駅が何個あるんだっていうところからおかしい。たくさんあるけど、特に住所みたいなのと出口みたいなのが入ってる駅名の三つ。「新宿三丁目」、「西新宿五丁目」、「新宿西口」。全部徒歩二十分圏内な訳だし、埼玉の田舎住みの感覚からしたら全部最寄り駅の範囲内なのだが。わざわざ分けてややこしくしないでくれ。出口としても、なるべく南北二方向、せめて東西南北四方向のみで統一してほしい。四方向以外の間にある場所はしっかり太陽光を浴びて空の下を移動してください。何線に乗ってるかで出口が変わってくるとかも非常にややこしい。なくていいというか、まとめてほしい。莫大な工事費をかけて、どんどんややこしくしてる。物事は何事も完結シンプルでわかりやすい率直なものがいい。椎名さんの文体のように。私がわからないだけなのかな。どんどんわかりやすくて快適になっている人ももしやいるのか、、、?

②街中の電飾看板、イベント期間でもないのに昼でも点灯されてるイルミレーション
 まず、電飾看板。これは歌舞伎町とかまで行くと観光スポットになってるというか突き抜けてて清いからいいけれど、ラーメン屋さんとかでよく見る文字が流れてくるLEDの看板って、なんの効果があるんだろう。あの看板の文字を最後までしっかり見届けてからお店に入ろうと決意する人がまさかいるのか!?いやいない。徒歩でゆっくり歩いてても通り過ぎる間にすべての内容を見届けることはできないし、携帯で調べてから目当ての店に向かうことのほうが多い時代だから、そこで無駄にお金をかけて目立とうとするよりもサイトをわかりやすくしたほうがいいとおもう。看板を立てるにしても、一番伝えたい内容を一言で絞って大きく立ててもらったほうがインパクトがある。もちろん文字が動かないやつ。もっともこれは下町とか田舎でよく見るやつなので地元客しか来ないからサイト云々じゃないとか、他が暗いから目立つとかちゃんと効果もあるもかもしれない。これに関してはもう少し調べていきたいな。あと街の電気関係でもう少しほかにお金使えないのかと思うのは、昼夜・シーズン問わずに光り続けるイルミネーション。冬のシーズンの夜に光ってるのは少しだったら綺麗で特別感もあっていいと思うけど、昼間にイルミネーションをしてしまったら特別感もないし電気代も無駄だしイルミネーション本来の良さも台無しだしいいことないので早急にやめたほうがいいと思う。

③職質
 これは警察の暇つぶし?されたことないからよくわからないけど、見た目で判断して怪しいと思ったら職業聞いていくって、、、フリータや無職や世間一般的に職業らしい職業でないことをしている人はまるで全員犯罪者のような!すごい世の中だ。世の中制服着てもっともらしいことしてそうな人だって裏で残酷なことしてたりするじゃないか。私たちはいつまでお国のために働かなければいけないのだろう。職質してる暇があるんだったらずっと相手にされてない被害届とか捜索願、書くだけ無駄な紛失届とか片っ端から全力で解決していってほしいものだ。

④自動で蓋が開くトイレ
 ウォシュレットや便座が温まる機能は需要ある人にはあると思う。しかし、蓋が自動で開閉するという機能の需要はどこにあるんだ?蓋を開け閉めしなくていい、自動で流れてくれるとかは、家ではいいかもしれないけど、その家でずっと育った子供はほかでトイレもまともにできなくなってしまう。そんな機能をつけるだけで4万くらい値段が変わってくるわけだから、金持ちのお金の使い道はよくわからない。でもコロナで公共のものを触ることに敏感になっている今、こういう一切触れなくても用を足せるものがどんどん増えているんだろうな。そのうち世の中のすべてのドアが自動開閉になって、座りたかったら椅子も自分から寄ってきて、改札とかも自分でチャージして通るんじゃなくて勝手にセンサーで感知して払ってない人は口座から引き落とされるとかになるんじゃないだろうか。積極的に人間から行動することはなくなり、人間はずっと受け身でいればいいみたいな。なんかこんな映画あったな。人間が機械なしでは何もできなくなっててどんどん丸々としたデブになっていくやつ。

もっとあるはずなんだけどいざ改めて思い出そうとすると出ないもんだな。とりあえず2021版はこんなところだろうか。世の中のなくてもいいもの探しって、想像以上に面白い!お金がないとき、自分の生活の中で不必要な出費を探す作業が割と好きなんだけど、その作業に似ている。月10回レッスンにいってて、その毎回の水を節約したとしたら一回一回は100円っていう大したことない額なんだけど、これが積み重なると月1000円、一年で12000円、二年で24000円・・・というように積み重ねでどんどん恐ろしいことになっていく。世の中のなくていいものも、その時間を有効なものに変えるということを積み重ねると10年も経てば世界が見違えるように変わりそうだな。

なくてもいいものさがし、癖づけてみよう。


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