秋晴れの空
"美容師になって
あなたの髪を切るから
それまで伸ばしてくれて構わない
交わした約束は
何ひとつ守れず裏切り続けてた
裏切り続けてた
だけど聞いておくれ
あなたが褒めてくれた
ピアノは まだ弾いてる
ロックをやっているよ"
Yellow Studs
[秋晴れの空]
弟と親父と
父方の祖父母が眠る
あきる野市までお墓参り。
親父は孫が二十歳になったら
酒を酌み交わそうと生前
バランタインを準備していた。
孫との約束を前に
4年前に他界してしまったが
今日。
その守れなかった約束が叶った。
辺りに匂いが充満するほど
墓石に酒をかけて
コップ1杯のバランタインを
息子は飲み干した。
親父の酔った笑顔が目に浮かぶ。
そのあと親父が好きだった店で
小さな遺影を飾りながら
献盃して食事をして帰った。
曇り空だったが
ココロは秋晴れな1日だった。