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Rendez-vous

2023年3月26日 Madrid
20時45分 De Maria

白の透けニットにマーメードの黒スカート
道に迷いながら、慣れないヒールで店に向かう。

待ち合わせ時間と同時に、黒のラルフローレンのニットに黒のパンツ姿のキミが現れる。
画面で見る姿とは違い、背が高い。そして大人っぽい…
これが第一印象でした。

いつもzoomから聞こえる可愛い声でエスコートしてくれる姿に癒されながら、何を話す?
どう時間を過ごそうかと不安も入り混じっての入店。
キミが流暢なスペイン語でオーダーをしてくれる姿に頼もしさを覚えた。時に笑いを交えながら。

話した内容はキミのこの先の迷いや不安。
それを打開するために日々努力を積み重ねている話。家族が何よりも大切で、でもお父さんが去年自ら命を立ったという普通の22歳が抱えられるような話ではない事まで…
沢山話を聞いた。
少し早熟なのかな?と感じながらも、私なりの見解やキミの頑張りを認めて背中を押してあげるような内容は少しは伝わっただろうか?
人と比較する事の無意味さなど…
話す中で、私はどんどんキミに吸い込まれていった。男気。それと相反する可愛さ。
そう、あどけなさとはこの事なのかな。

ひとしきり飲み食いが終わり、店前で帰りのUberを呼んだ。
ホテルまで送って、そこから電車でボクは帰ります。
………
いつぶりだろう。このような扱いは。
もう十分1人で帰れる立派な大人ですよ?
この優しさはなんなのですか?
あどけなさの中に見せるこの男気。
異国の地にいるからか、甘えさせてもらえる環境がなんとなく嬉しくて…
送ってもらう事にした。

指示した場所を間違えて、マドリの僻地に着。2人で大笑い。そこからまた新しいUberを呼んだら偶然にも乗ってきたタクシーで笑
深夜の2時。
なんだか若い頃の自分に戻った気がした瞬間だった。
こんなにも可愛い瞬間を味わったのはいつぶりだろう。。

歳の差を忘れさせてくれる早熟なキミに、
いつの間にか惹かれている事に、まだこの時は気づいていなかったかもしれない。

いや、気づいていたのかな…

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