過去になった言葉たち
「部室においてある!」
すれ違った高校生くらいの男の子が少し離れたところにいる男の子に向かって言っていた。
僕の頭の中には高校野球時代に過ごした部室の景色がよみがえる。高校野球はしんどい思い出しかないけど部室は好きだったな。
そういえば部室って言葉久しく言ってないなぁと思う。
あの頃の坊主の僕は高校球児で今の坊主の僕はお坊さんさんだ。甲子園を目指したあと高野山を目指している。甲子園の夢は叶わなかったのでどうしても高野山の土だけは持って帰りたい。
誰にでもその年齢や環境の中で旬の言葉がある。
高校野球時代の僕の中心は学校のこと、部活のこと、色恋沙汰のこと。お坊さんになってからは仏教のこと、修行のこと、煩悩のこと。
いろんな環境や職業で変わってくる。
皆さんが今1番使ってる言葉、単語はなんだろうか?
ジャンルで言うと幸せな言葉だろうか?
不幸な言葉だろうか?
僕がお坊さんになってから1番使ってる言葉はおそらく『合掌』だろう。この上なく温かく幸せな言葉でよかった。
いろんな言葉たちが過去語になった。
これから自分がどんな言葉をレギュラーメンバーにして使っていくのだろう。
エースで4番の合掌はこのままにして周りで支えるメンバーたちも幸せと感謝と笑顔で言える言葉たちにしたい。
言葉たちをコントロールし、入れ替えていくのは監督である僕達だ。
未来語たちは有望株ばかりだろうか?
もし今の言葉レギュラーメンバーたちが腐って、サボってばかりのメンバーだったらすぐに入れ替え戦を行ってチーム改革を進めて行こう。
幸せな言葉をたくさん言えた人、感謝の言葉をたくさん伝えられた人、その2つをさらに笑顔で言えた人が幸せに、たくさんの人に感謝され、笑顔で最後を見送ってもらえる。
僕は、皆さんはどんな人たちにどんな言葉をかけられて見送られたいだろうか?
ご拝読頂き感謝合掌。