僕が肉を食べなくなったわけ―編集部より
本書の特徴は、肉食の是非を問うにあたり、屠畜や畜産現場だけではなく、
狩猟、動物園、遺伝子編集研究所などさまざまな動物産業への取材を行い、
人間と動物の関わりを多角的に見つめている点です。
動物を愛し、環境問題に関心を持つ人でも目をそらしがちな刺激的なテーマを、苛烈な感情論ではなく、
家族とのやりとりや英国人らしい肩のこらないジョークをちりばめて軽やかに描きます。
著者はフィナンシャル・タイムズ紙で、主に長編記事を担当している、受賞歴のある特集記事責任者。
イギリス、アメリカはもちろん、ポルトガル、モンゴル、ポーランドなどに足を運び、
食肉工場で働いたり、レストランや動物園経営者を訪ねたりと体験と取材で情報を集めて本書を執筆しました。
地球という惑星の未来が、人間と動物の関係のあり方にどれほど影響されているのか、
「知らなかった」では済まされない現実を描き、
自身と子どもたち、そして地球上すべての動物を公正に扱うためには何を食べ、どう生きるべきかを考える本です。