〔story〕2
僕は猫になった。
僕の中学生からの夢。
広くて青い芝生と大きな木にツリーハウス、ポカポカした天気、たまに降る雨。雨上がりのいい匂いがするような。
僕が起きた時にはソファーに寝ていた。
これも僕の夢の話かな。と落胆したが意外とそんな僕の生活は長く続いた。
僕はお腹空かないし眠くならないし夜は一晩中、月と星を眺めて夜明けを待った。
夜が明けたら僕が作りたいと思ったジャムを作ったりした。材料は必ずあった。使っても減らなかったし生きる為に食べる事をしなくていいことがすごく楽だった。
昼間は庭で読書をしながら寝て最高の気分だった。そのまま日が沈み、お風呂に入り入浴剤を入れて湯船に気が済むまで浸かった。
それからはツリーハウスに行き夜空を見ながら。
と生活が続いていた。
飽きる事はなかったがふと今日が何日かが気になった。でもそれを探す術はなかった。テレビも携帯も思えばないしカレンダーつきの時計ではないし、
まあ、いいやと、思った。
『助かった。』