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獣害とは何か?

獣害とは何か?

長文です。


ここではわかりやすくするため獣害という言葉を使いますが、1つもしくはいくつかだけの視点で物事を見ることはしていません。


自分を中心に360°を見る。

中心からぐるっと見るイメージ。

物事を360°から見る。

周りからぐるっと中心を見るイメージ。


自分の世界は想いや思考の現実化、結果だと考えています。


今年も稲たちが鹿やカモシカに食べられました。

ある田んぼでは、

張っているネットに引っかかった鹿が逃げようと必死になるあまり、広範囲の稲が踏み潰されました。


猟師さんに獲って頂き、感謝して命を頂きました。


今年は日照りと水不足で、

思っていたような収穫量が得られていなかったので、

とても悲しい気持ちになりました。

悲しんだり、落ち込んだりしました。


ですが、

獣が悪いとか、収穫物を奪われたから生活がどおなど、そういうことは全く思いませんし、そういう世界観で生きてもいません。


かと言って、許すとか怒りがないとかそういうことでもありません。


そういうことも含めて、

色々な視点で感じ、捉えています。


確実なことは、

被害があったり、前年よりも被害が広がったりすることで、

どんどん獣たちが覚える。

自分の農地の被害が拡大する。

周りの農地にも被害が拡大するということです。


ここでもわかりやすく被害という言葉を使っていますが、被害とか加害とか正悪とか善し悪しという捉え方ではありません。


どんなふうに捉えることもできるのが、人それぞれの良いところでもありますが、それならしっかりと色々な面から捉えたいと思っています。


物事をこうだよねという判断をしてそれをあたかも良いことのように伝えるのは嫌いです。

僕もすることがあるし、十年前はその傾向がひどかったです。

何かを悪にしたり、世論との対比により捉え方を美化したり。


こうした獣害による

事実と予想できる結果がある上で、山間部は地域として獣害対策を頑張っています。

農家さんたちは意識を持って取り組んでいます。


なぜかわかりますか?


もちろん、一番大切なことは、

人それぞれ宇宙のように多様だと思います。


この地域においては、

農地や地域を大切に守り続けていこうという想いがあるからです。


何十年も前から、獣たちに怒りなんてなくて、人が植林したり、山を減らしたことも原因であることも知っています。


未来へ農地をつないでいく、

農地や居住地域を守っていく、

大切にしていくという意識があるため、許す、自然、ありのままという捉え方とは違う、それはわかっているけれど、対策はするし、守り続けていこうという意識があります。


そんな中、

誰かが建てた空き家に暮らし、みんなで守ってきた地域に暮らし、誰かが管理してきた農地を使い田舎暮らしを始めた人が、

自然が好きで、自然農や自然栽培を始めるけれど、ネットも張らない、獣対策もしない、食べられたら仕方ないし、それも自然、ありのままと捉えるのは、とても視野が狭く感じるし、大きな違和感があります。

そして、そういうことを言いながら、結局は対策をし始めるという事例は多々あります。


そういう話をしている方は、

お金と結びつけないような話にもつなげますが、

お金を出して購入した土地、家、農地は、自分の世界

だから何をしても良いよねというわけではないにしても、言ってることの真理がぐちゃぐちゃだと感じたりもします。


多様性や自由というのは大切ですが、それの履き違えや責任や影響を感じない、考えないような意識、行動にならないようにしています。


自分の話が理解してもらえないから相手の話も聞かない、地域とは関わらないのではなく、

まずは地域に関わって、相手の話を聞くことからだと思います。


自然に寄り添うように、

地域や先人たちに寄り添いたい。

役に立ちたい、恩返ししたい、恩送りしたいという気持ちがあります。


だけど、地域の方たちは誰もそんなことは求めていません。


だからこそ、どんな意識、どんな気持ちで暮らすかが、自分の人生の大切な部分、豊かさにつながるのだと思います。


そうしたことをここ東白川村に暮らすことで学び、気づきました。


ここ東白川村では、

環境整備という名目で、

集落内で協働して草刈りや溝掃除、山を持っている人たちで山の管理など、地域の保全を大切にしています。


家も農地も土地も大切にしています。


想いがあって、田舎へ移住したり、自然とともに暮らしたいというのはとても好きですが、

だからといって、何でも自分の思い通りにしていけばいいというものではないと思います。


農地や土地や地域を、

地域で守り続けているのだから。


僕はここに暮らし始めてから、先人や地域の方への尊敬、感謝の気持ちが自然に溢れてきました。


自然が好き、自然を未来へつなぎたいという想いとともに、

人と人とのつながり、

人への尊敬や感謝を忘れずに暮らしをとても楽しんでいます。


時代や流れもあるとは思いますが、年令問わず、田舎暮らしや山間部に暮らしていても、

地域と関わらない方が増えています。

そのため、こうしたことが理解できないまま自分の気持ちだけを大切にしてしまいがちに見られます。


自然が好きだ、自然栽培だ自然農だと熱い想いを持つのは良いですが、

感謝や尊敬する気持ちもなく、地域と関わらない暮らしは、何を未来につなごうとしているのか。。。


同じ意見の人たちでつながる、

仲間内で盛り上がって良しとすることを続けた結果が今だと思います。


戦争反対しているのに戦争(争い事)を起こそうとしていませんか?


話し合い、コミュニケーションが大切だと言いながら、外への説明はせずに身内だけでどんどんことを進めて、勢力拡大することで周りを不安にさせたり、争いを生んでいませんか?


僕は自分の世界とは違う、

外の世界へつながっていく意識を持つようにしています。


自分の芯は大切に、

心地良く暮らす。


書いたような事例は、

何百年も前からの真理、哲学だと思うのですが、人間は何度も繰り返します。。。


僕も何度も繰り返します。。。



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大西ひろき_月とたね
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