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『いとしいたべもの』『食卓で読む一句、二句。』『草と暮らす』『おばさんのごちそう』_つきこ文庫2021年10月

読書の秋から食欲の秋へ。。。

友人のカフェに贈る4冊の本たち。
10月は"食"にまつわる本を揃えてみました。


*つきこ文庫 10月選書*

10月選書コピー

*文庫/名著
 『いとしいたべもの』森下典子 著
  https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167901080
 
*言葉/ 本
 『食卓で読む一句、二句。』夏井いつき ローゼン千津 著
  https://www.wani.co.jp/event.php?id=7051

*建築/科学/アート
 『草と暮らす』かわしま ようこ 著
  https://www.seibundo-shinkosha.net/book/flower/20057/

*絵  本 
 『おばさんのごちそう』五味太郎 著
  https://ehonkan.co.jp/ehon/032/

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*文庫/名著
 『いとしいたべもの』森下典子 著

いとしい食べ物コピー

食べたいものの味にはいつも、思い出という薬味がついている....…。(P7)

どん兵衛の話から、

(てめえ、さしづめインテリだな?!)
彼にムカついたのは、それが初めてだった。(P101)

と昔の恋に思いを馳せ、

カレーパンの話からは、

さくっ、という感触と当時に揚げ油の甘い匂いがふぁ〜んと漂い、パン粉がチクチクと口や頬を刺した。
幼い頃抱っこしてもらった時の、父の伸びかけの髭の痛さを思い出した。(P148)

とまさか父親の髭の記憶が思い出される。

こんな丁寧に食べることと思い出を綴る人がいるのかと驚き感動。
一文一文に、食べることと記憶と人生への愛を感じる1冊です。

食べるたび、肉体の栄養補給だけではなく、
私たちは過去を一緒に味わいながら、
未来を作っているのだと思います。(P183)

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*言葉/ 本
 『食卓で読む一句、二句。』夏井いつき ローゼン千津 著

母の日のてのひらの味塩むすび
鷹羽狩行(P200)

『プレバト!!』はテレビを見ない私が唯一見ている番組。
食卓を囲み、心通い合う家族と好き好きに語らう様子に、
快刀乱麻がごとくあらゆる俳句を俳句に仕立てていく夏井先生の
日常の幸せな時間を垣間見る1冊。

ケンコーさんと再婚しなかったら、食べることもなかった物、美味しさを知ることもなかった物が、色々ある。
ケンコーさんは美味しいものが好きで、どこかで食べた味を自分で作りたい人だから、私はそれを横からちょっとつまみ食いして、美味しいお酒をいただいたらそれで満足。
食べたと言う経験は語れるが、その食べ物に対する蘊蓄も知識も何もない。(P5)

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*建築/科学/アート
 『草と暮らす』かわしま ようこ 著

草はじゃまと思えば雑草になりますが、
可憐な表情にこころ動けば花となり、
おいしさを生かせば野菜になり、
知恵を身につければ心身の不調を整える薬草になります。(P16)

種を蒔かなくても勝手に生えてくる草たち。
それをどう見るか、どう扱うか、私次第で意味を持つことのおもしろさを感じた1冊。
パラパラと写真を眺めてるだけでも癒されます。

草と暮らすコピー

こころに正直に向き合うこと。
これが、私たちが暮らす地球のパズルを1ピースもあまらせることなくつくりあげるコツ。
平和で美しい地球になる根っこの部分です。(P139)

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*絵  本 
 『おばさんのごちそう』五味太郎 著

あれれっ!
あれれれっ!

五味太郎さんの絵本が私は大好き。
小さい頃、クリスマスに毎年プレゼントしてもらったのが五味太郎さんの絵本で、
とうさんシリーズやサンタさんのしかけ絵本シリーズは何度読んだことか。

今回紹介する『おばさんのごちそう』ははじめまして。
食べることにまつわる本を探していて出会った1冊。

おばさんの秘密がわくわくを一層引き立てる。

どうもありがとう
みんな むかし わたしのおかあさんに
ならったものなのよ...

シンプルな言葉とリズムとイラストが心地よい五味太郎さん。

こういう絵本を作っていきたい目標のひとつです。

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素敵な本に出会える幸せ。

ごちそうさまでした!

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