「歴史総合,日本史探究」試作問題に含まれる「歴史総合」問題について
大学入試センターが公表している「歴史総合,日本史探究」試作問題に含まれる「歴史総合」問題についての覚書を掲載しておきます。
問題は大学入試センターのサイトからどうぞ。
リード文の形式
二つの班の発表という形式:資料を探すプロセスや発表内容を深めるための調査
A パネル1つ(まとめの文章と地図)
問1 文章中の空欄と下線部に関する説明文との組み合せ(6択)
説明文は時期判定。日本史の知識で対応できる(モンロー宣言はあるものの判別する必要がない)。
問2 文字資料2つ(日本史の文字資料)と出来事との年代順配列(6択)
時期判定。出来事は世界史だが,設問で時期を設定してある(日本史でも時期の判断可能)。文字資料は日本史。実質的に日本史の問題。
問3 文章中の空欄とパネル・資料(世界史の文字資料)からの類推(説明文)との組み合せ
空欄(地図中の場所:上海)は世界史的。説明文は内容理解で,世界史だが資料の読み取りで対応可能。
問4 正文(適当なもの)判定(下線部〔「1870年代」における世界の一体化の進展〕にあてはまる説明の選択)
時期判定。説明は世界史のように見せながら日本史の知識でも時期判断できる用語を含める。
「ドルを基軸通貨とする」(①)は第2次世界大戦後,「東インド会社」(③)は江戸時代,そして「電信」(④)が「近代化と私たち」(19世紀)に出てくることが判断できればよい。中学レベルの知識。「WTO」(②)は知らなくても解答可能。
B パネル3つ(まとめの文章)
問5 正文(適当なもの)判定(資料に関する説明文の選択)
時期判定。基本は日本史の知識。スエズ運河だけ世界史の知識だが,中学レベルの知識,そして「近代化と私たち」(19世紀)に出てくることが判断できればよい。
問6 2文正誤
日本史知識の内容理解。
問7 誤文(適当でないもの)判定(表の読み取り:日本史の知識を使う)
問8 資料(世界史の文字資料)から読み取れる内容の正文組み合せ
1つだけ日本史の知識(第五福竜丸)が必要だが,残りは読み取りで対応可能。
問9 設問文で新たな課題を2つ設定したうえで,課題解決のために必要な資料を組み合せて選択させる
現代的諸課題に引き付けた課題設定,世界史の知識をも必要とする説明文(資料について)だが,「社会とは?」を考えることで解答可能。
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