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KROSS2をマスターキーボードとして使う
KORG KROSS2を導入した。PRO-800やその他のモジュール音源を繋いで、マスターキーボードとして使う想定だ。
PRO-16を待つかどうか迷ったが、カッコよさを諦めて取り回しの良さを選んだ。KROSSは軽いし、機能が多くて、できることを増やしながら荷物を減らせる。
MIDI鍵盤としての要件
・61鍵盤
・フカフカしない鍵盤
・スプリットして別のMIDIチャンネルを設定できる
・ピッチベンドがスティックでなくホイール
という条件で、候補にはKOMPLETE KONTROL S、Arturia Keylab MkⅡ、M-Audio Oxygen Proが残っていた。が、たんなるMIDI鍵盤ではできることがあまり増えず、PRO-16との比較で決め手がなかった。スプリットをするにしても音源が2台要る。
この点、KROSSは内部音源があるので、やりたいこと次第で0台でも1台でもいい。内蔵サンプラーでも音数を増やせる。
内蔵エフェクターに外部入力を通せるので、荷物と出費を減らせる。総じて、今やっていることや持っているものとの相性がいい。
MIDI CCがほぼ設定できないので、マスターキーボードとしての性能は劣るが、音源側のつまみを直接いじるつもりなので、ひとまずいい。
鍵盤がそれほどよくないと思われるのはネックだったが、DEEPMINDやPOLY Dの鍵盤と似た感じだった。許容できる。
できることと設定
以下、覚え書きを兼ねる。
スプリットして外部音源を鳴らす
COMBIモードを中心に使う。PROGで外部音源へのMIDI送信に使うティンバーをEXTに設定する。内部音源を使うティンバーはINTにする。ティンバー14はドラムトラック用、15はサンプラー用、16はステップシーケンサー(打ち込みドラム)用なのでINT。使わないティンバーはOFFにする。
C-TIMBREでティンバーごとのMIDIチャンネルを設定する。外部音源に使うティンバーは音源側の設定と合わせる。ティンバー14~16は14~16chにする。14はドラムトラック設定で必要になる。15,16は使わないがOFFにできないため、外部入力と被らないように。
C-ZONEでKey Zoneを設定する。ティンバーの数だけスプリットできる。いろいろできて高機能。トランスポーズはC-TIMBREのPITCHタブで。
C-MIDI FILTERで、外部音源に使うティンバーのProgram Changeとother CCをOFFにする。PRO-800では、PCが生きているとプリセットが呼び出されてしまう。CCが生きているとなぜか音量がMAXになってしまう。
外部入力をエフェクターに通す
グローバルAUDIO IN設定をする。シンセからの入力はMicを使う。BusをL/RからFX1に変更。
COMBI内のインサートFX(C-IFX)のルーティングを設定。右端をいじって直列に繋ぎ、次のMIXERタブでIFX5のS1とS2を最大値に設定する。
マスターFX(C-MFX)でMFX1と2のリターンを設定する。以上のようにすると、MFXの効きはこのリターンとFX内のWet/Dryに集約される。分けたくなったら、IFXのMIXERタブやその前のSEND(IFXを通らないティンバーのみ)で設定すればよい。
ドラムトラック
C-DRUM TRUCKでInputをGch、outputを14に設定。MIDIチャンネルが14になっているティンバーはドラムトラックの入力を受け取る。
サンプラー
LOOP設定していないものは、HOLDすると最後まで鳴ってから止まる(1-shotにあたる)。LOOP設定したものはHOLD中鳴り続け、HOLDを離した瞬間止まる。いずれもHOLDしないと離した瞬間止まる。
MIDIクロックに合わせてループさせるのはムリ。基本1-shot用ぽい。
ステップシーケンサー
ドラムトラックは出来合い、こっちはパッドで打ち込み。併用可。
オーディオレコーダー
後からいじれないがアンドゥ/リドゥはあるレコーダー。ドラムトラックもサンプラーも外部入力も、鳴っているものは録れる。分かりやすい。頭出しは画面下のボタンから。
使いづらい/当てが外れたこと
シーケンサーモード
オーディオレコーダーのMIDI版で、クオンタイズできたり、後からいじれたり、トラックごとに分離できたり、拍子を数えてくれたりする。しかし外部入力が使えないし、細かくいじるのは大変そう。未知のところが多い。
ざっと作ってMIDIを出力して、細かい仕上げはDTMでやる、というようなフローの機能と思われる。
録音前に2小節分のバッファがある。頭出しはSHIFT+録音ボタンで、面倒。
フェイバリット機能
フェイバリット機能でCOMBIを切り替えると、PRO-800の音量がなぜかMAXになってしまう。グローバル設定でCCを切れば改善するが、そのばあいピッチベンドも使えなくなる。回避する方法が分からない。
また、External設定でModel:Samplesのパターン切り替えができることを期待していたが、それをすると鍵盤のほうが無になって演奏が止まるので実用不可。
調べたので一応書いておくと、M:Sのパターン切り替えはMIDIチャンネルを設定したうえで、PCを0、MSBを0、LSBを任意の数で送信することで機能する。トラックAのパターン1番がLSB0にあたる。M:S側ではCONFIG > MIDI > SyncのPCH INをONにして、ChannelsのPCH INで任意のチャンネルを設定。
作曲の考え方
クロックに合わせたドラムを気軽に流せるのはドラムトラックかステップシーケンサーだが、どちらも短いループなので、スケッチ用だと思う。セッション用のドラムはM:Sで打ち込むことになるだろう。
固定長ならM:Sからの出力をレコーダーで録っておくと本番でラク。
JAMで遊ぶ分にはドラムトラックは使えそう。
ルーパーっぽく使うとしたら、ループしたいフレーズをサンプラーに入れて、シーケンサーモードで周期的に叩く形か(要確認)。シーケンサーモードで外部入力の録音はできないが、弾いて鳴らすことはできる。
そしてオークションへ…
財政的にもスペース的にも、入れ替わりで機材を手放さないともたない。そのためのマスターキーボード導入でもある。腰が重いが、早めに片付けたい。