努力は夢中に勝てない
こんにちは。企業や組織の個性を見つけ潜在力を引き出す、自動操縦経営コンサルタントで中小企業診断士・司法書士・メンタルトレーナーの小野司です。
リーダーが現場に居なくても現場が生き生きしている、また、オペレーションを自動化したいという、若手リーダー、経営者様にそのヒントをお届けしています。
カイゼン活動で大切にしている考え方があります。
「努力は夢中に勝てない」というものです。
これは、論語の「子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず、
これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」からお借りしています。
カイゼン活動では、課題設定が活動の成否を分けるのですが、最初は、この”夢中”になれそうなものを探して課題にします。
確かに、活動の現場でメンバー全員が”夢中になれるものを見つけることは難しいです。
しかし、ちょっと面白そうだなと思うことを課題にすることはできます。
また、ちょっとしたモヤモヤの解消を課題にすることもできます。
これらを課題にすると、メンバーの意識は、”努力”から”夢中”へ少し傾きます。
同時に、やらされ感が薄らぎ、前向き感やいやされ感も現れてきます。
さらに、夢中になれそうな課題に取り組む方が、活動にとって、遠回りではなく、近道であることが多いのです。
カイゼン活動などでは、生産性向上やコストダウンを課題にすることが多いですが、このような視点で課題を設定するのです。最初は、生産性向上などにすぐにつながらなくても大丈夫です。
リーダーは、メンバーの夢中に1ミリでも近づくことを探していきます。それがリーダーの楽しみの一つ、と思えれば、活動は加速します。
その夢中に1ミリでも近づく課題が、”ちっちゃな「不」の解消”です。
拙著『ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動』(日刊工業新聞社)p115以降で紹介しています。ご参照いただければうれしいです。
みなさまのヒントになりましたら、とてもうれしいです。