箕六弁財天。
和歌山県の紀美野町にある箕六弁財天。
先日に出演したライブのお客様から、『復興委員会を立ち上げ、30年ぶりに餅まきを行う』と聞き、とても気になっていた弁財天社。
それを聞いてすぐ、誰にも言わずに向かうと辿り着けなかった。
ナビで辿り着けないところはまだあるんだなぁと、参拝できなかった残念さの半面、嬉しさもあり、いつか行きたいなぁと思うと同時に、また近いうちに行けるだろうという根拠のない確信があった。
そして呼ばれた今日。
車で山を登り、人里を離れ、より細い山道を車で登る。
案内してくれた地域の方が『ここからは一緒に』と自分の車を駐車し乗り込んでさらに山道を5分ほど。
周囲は植林の杉に囲まれ、木漏れ日をもっても薄暗い。
誰もこなさそうな一台分停めれる路肩に駐車し、山道をまた5分。
人が立ち入った形跡は最小限。ほぼほぼ自然の呼吸だけが行われてきた空間。
鳥の声、風の音、かすかな水の音。だけ。
人が優位ではない世界の一部になる。
秋を始める落葉が一枚ずつ儀式のように遂行される。
感が極まる。
過去と未来から解放され、今が開かれる。
風で木漏れ日が揺れる。
日常が夢のよう。
柔らかい空気。
気に入ったので、もし気に入られたのなら、また行こう。吸い込まれるように。
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