経済学理論より、活きた経済を観察している人が経済政策を論じるべき

経済は、現在の経済学とスーパーコンピューターで予測するには複雑すぎます。行動経済学がノーベル経済学賞を受賞したのは、「人間は経済学が前提としているような合理的な存在ではない」という事を明らかにしたからです。これはつまり、「今後、経済学と心理学の共同研究を100年ほど続ければ、経済学が経済予測に使えるようになる」という事だと理解しています。

もちろん、経済予測を行うには、最低限の経済学理論は学ぶ必要がありますが、経済学理論だけを学んで論文を書いている人には、経済予測は無理でしょうし、多くの経済学者は経済予測に興味もないでしょう。

主流派経済学は失業を気にしませんし、ケインズでさえも「不況期は公共投資が必要だ」というだけで、「どれくらいの不況の時にどれくらいの公共投資を行えば景気が回復するのか」を論じたわけではありません。

そうであれば、経済予測の専門家が経済政策を論じるべきだ、という事になります。たとえばESPフォーキャストに参加している人々ですね。本来は日銀や内閣府で景気の観察や予測をしている人々が望ましいのでしょうが、なかなか公式な発言は難しいでしょうから。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25616260S8A110C1920M00/

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