円安の効果が長いタイムラグを経て顕在化?
アベノミクスによる円安にもかかわらず、昨年までの4年間は輸出数量がほとんど増えていませんでした。「円高時に計画された海外現地生産が実行に移されたから」という事もあるのでしょうが、それにしても不思議な現象でした。
日本企業に染み付いた円高恐怖症が「どうせ再び円高になるのだから、輸出を増やすより地産地消を推進しておいた方が安心だ」という企業行動を取らせていたのかも知れません。
今年にはいり、ようやく輸出が増え始めたようです。4年の歳月を経て、ようやく日本企業の行動パターンが変化し始めたのだとすれば、それは大変望ましい事です。期待しましょう。一方、記事は個別品目の特殊事情による輸出増だという認識のようです。そうだとすると、全面的な輸出増は望み薄という事なのかも知れません。どちらなのか、今少し様子を見たい所です。
P.S.
輸出増は、日本の景気にプラスだというのみならず、国際分業を推進し、比較優位のメリットを享受できる、素晴らしいものです。最近の日経には、輸入を国内生産に切り替えるという記事が複数見られましたが、輸入代替よりも輸出増進の方が国際分業の観点からは更に望ましいと言えるでしょう。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22439510Z11C17A0000000/
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