「前回高値時より収益好調」は投資家が日本経済の将来性に悲観的だから
前回高値時(1996年)より企業収益が圧倒的に好調なのに株価が同水準なのは、「株価が収益の割に低迷している」、という事でしょう。それは、市場参加者が日本経済の将来性を悲観しているからでしょう。
1996年といえば、「日本経済の実力は素晴らしい。チョッとバブルではしゃぎ過ぎて転んでしまったが、バブル崩壊後の一時的な苦境さえ乗り越えれば、再び日本経済は世界一を目指して力強く復活するだろう」といった雰囲気が残っていた時期でした。
それに対して今は、「日本経済は少子高齢化で縮んでいく一方だ」「過去20年以上にわたり、何度も景気は回復しかけたが、結局ダメだった。もう日本に本格的な好景気は来ないのではないか」と言った悲観論が染みついているようです。
私は、「少子高齢化による労働力不足により、日本経済は失業に悩まなくて済むし、省力化投資が活発化して日本経済が効率化していく。これからは日本経済の黄金時代だ」と考えていますが、超少数説にとどまっています(笑)。
プラス思考の投資家である筆者としては、株価低迷を嘆くのではなく、「株価が低迷しているという事は、お値打ちの株が容易に入手できる、ということ」なので、コツコツと株を買って、預金金利よりも遥かに高い配当利回りを享受しながら、将来のインフレのリスク(労働力不足によるインフレ等々)にも備える事にしましょう。