タレントの移籍自由化で芸能界が消滅するかも
「芸能事務所がタレントを囲い込む事は、独占禁止法違反だ」、という見解が公正取引委員会から出されました。
「タレントが可哀想だから、囲い込むな。自由に独立したり移籍したりさせろ」というのは、気持ちとしてはわかります。
しかし、「優しい気持ちで弱者を保護しようとすると、かえって弱者が困る」という事は、様々な場面で見かける事です。
せっかく育成したタレントが移籍してしまうと、事務所は赤字になってしまうので、「移籍されるといけないから、育成しません」という事務所が増えて、タレント希望の若者がタレントになれなくなる、という事が頻発しそうです。そうなると、数十年で芸能界は消滅するかも知れません。
一般企業でも、育成した社員が他社に引き抜かれてしまうと痛手ですが、タレント事務所の場合はそれが極端なのです。タレントの場合は、「100人育成して1人が流行り、残り99人は芸能界を去る」という事でしょうから、100人分の養成費用を1人のタレントで稼ぐ必要があり、その子に移籍されてしまうと大損害なのです。
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