基礎は重要だけど実践では別のことが最優先だった (雑記+Zbrush練習 51)
(ラピュタ人にしか作れない物w )今回の記事は、Zbrushの記事なんだけど、普遍的な学びがあったので、いつもは頭に付けているZbという文字を消してます。Zbrush+雑記帳的な内容。
さて、最近、Zbrushなのにブラッシングに全く関係のないオブジェクトをコツコツと作ってきた。多くの人にとっては謎だろう。
テトリス?キューブが一つ足らんなぁ。今回の絵は全て挿絵扱いw
Zmodelerを使ってのローポリモデリングだ。教科書レベルだろ?その通り。
これなら全くZbrushのいいところが生かせていない。どんな3DCGソフトでも作れる。
三角柱ですね、分ります。断面は正三角形。
今度は三角錐。正四面体。どの面も正三角形ってヤツだ。踏むと痛いw
2つくっつけた。正六面体。簡単にやっているが、ZmodelerのTransferとギズモを使いこなす知識があればこそ「左右対称物を底面をぴったりくっつけて、かつ頂点を結合させる」ことができる。「Zbrushでそれをやれるだけの技量」ってのがポイント。他のソフトで簡単にできることは知ってるよ。けど、こんなローポリ操作もZbrush上できちんとできるってのが、ポイントね。Zbrushの底力。でも勉強は意外と地味。
同様に、ピラミッド版と、横に倒した飛行石。
この図形は基本的だが、Zbrushのテンプレートにはないのよ
例えば、サイコロや円柱、円環、球体などは、プリミティブ図形として用意されている。最新のZbrushでは、この図形の基本形状やポリゴン割りをドラッグ一発で調整できる機能がある。これは嬉しい。が、それだけじゃ足りないよ。特に三角形の基本形状は皆無なので、いちいち四角形ベースのプリミティブ図形を作ってからじゃないと使えない。正三角形など、地味に準備に手間がかかる。基本図形といっても、正五角形などの正多面体の扱いは、Zbrushでは難しい。CADではないからなぁ。
長い前置き終了、ここから本題
はい、長かったですね。Zbrush練習帳と雑記を兼ねているから。ここから雑記的な内容。
3DCGは3次元情報の扱いと、それを制御するためのソフトの扱いとの両面があるため、とにかく学習量が多い。上記のような基本図形の操作から始まる初心者本が多いのは当たり前だ。だから、基本は地味で手間がかかる上に、面白くもない。
だが、それを乗り越えて、いよいよ自由に何かを作る段階になると、今度は時間の割に全然進まないという、謎の時間の壁にぶつかることになる。
それなんだよ、君。わかるかね、の図。
久々のエレノアさん登場。モスボール状態で保管中w
教科書では、基本を教えるためにゼロから作らせる
当たり前だ。作り方が分っていたら苦労しない。だが、ここに落とし穴がある。確かに、3DCGでは、ゼロから作れるだけの技量があって、初めて何でも自由に作れることになる。これは間違いない。けれども、、、
実践するならゼロから作る必要ないよね?
ゼロから作るのは「ゼロから作る練習」であって、実践でゼロから作る必要ないよね?ゼロから作ったら、時間かかるじゃん。エレノアさんの作り方の本があるわけじゃない。無名さんの作り方本なんてない。
どうやって完成させるかだけが問題だ。どうやって作るか、ってことね。
ん?ゼロから作らなければならない理由?え~と、え~~と、……。
ゼロから作る必要、なくね?
ようやく真理にたどり着く。これな!実践する上で、何かをゼロから作る「必要などない」のだ!パーツの流用を真っ先に考えるべきなのだ!
3DCGは、絵と違って、一度モデリングすれば、使い回せる。この特性を殺すのでは、はっきり言って絵を描いたほうが早い。絵の裏側に時間やエネルギーのコストをかけなくていいからだ。一方、3DCGは360度にポリゴンを用意する事がほとんどであるため、見えないところにもエネルギーが必要。
そんなことを、パーツを1つ作るごとに行っていては、永遠に終わらない。これが謎の時間の壁の正体だっ!!!
常に「今後のパーツの流用の可能性」を考えながらモデリングする
このリボン、遠目から見たら「だいたいリボンだからいいや」と思ってRASPモデリングで盛って作ったもの。流用はできない。RASPモデリングは基本使い捨て、ということになる(なってしまった、トホホ)
でも、今、冷静に考えると、過去にリボンをしっかりと作ったことがあったのよね。
お久しぶりです、チビセシナのコスのエレノアさん(靴消えたVer.)。
このときは初のキャラモデリングだったから、なにもかも分らんことだらけだったが、リボンをローポリで作っていたのね。もし、今、使い回すように加工してリメイクすれば、そのまま無名さんのリボンに流用できたわけだ。
流用可能な使いやすいラフモデルを保管する
だから、モデリング時に使い回せるようにある程度のポリゴン数で外形を作ったら、別名保存でパーツを自分用にストックしておこうと思ったのだ。例えば、リボン結びなら、シワの彫り込みを除けば、そんなに形にパターンがあるわけじゃない。中央の結び、左右対称のUカーブ、リボンの緒だ。各パーツに2~3種類もあれば、あとは変形でかなり柔軟なリボンをさくっと作れることになる。パーツ配置と変形だけで、リボンの完成である。モデリングなし。これなら早くて質が高い。
モデリングせずに形を作るのが最も効率的
これはだいぶ前に気付いていたことなのだが。キャラを合計で3体作った今、ようやく自分の物になった気がする。だから、今後は、できるだけRASPモデリングはやめて、自分のストックにないパーツは、ある程度のラフモデリング状態で面を整えてからパーツをストックする、ということを行っていきたい。
3DCGは過去のパーツが全て自分の資産となる
これがお絵描きとの決定的な違い。基本スキルを得るのが大変なのは絵も3DCGも同じなのだが、絵は特定の構図以外では過去に描いた絵の流用が難しい。
だから、ある特定の絵を、構図を変えても早く仕上げられるスキルがとくに重要になっていく。だから、人を描くならばデッサン練習によってその表現の速度UPが重要になる。それをやらないとハンコ絵キャラしか描けないリスクがある。いつも同じ構図とかになるリスク。(ただ、時間の縛りがなければ絵が最も直接的かつ効果的な表現手段だと思うのだ。。。脱線)
一方、3DCGはパーツを1つ作るにしても立体情報として作る必要がある分、完成したら使い回せるという利点がある。自分で作ったモデルならば、一次創作物だから自由に使い回せる。フリーモデルを加工しても同様だ。
だから、自由にモデリングできるまでのソフトの学習がすんだら、あとはどんどんパーツを作って、自分で自由に使える素材を増やしていくのが最も効率のよい創作活動ということになる。
いったん結論ね
「基礎は重要だけど実践では別のことが最優先だった」っていうタイトル、これはつまり、「基礎ではゼロからのモデリングを教えているけど、実践では逆に如何にモデリングせずしてモデルを完成させるかが重要」という、基礎とは別の行動が最優先になるって事。
だから、基礎は基礎として学んだのち、「きちんと考えてから」、実践していくって事が重要なのだ。学びを実践するのは尊いが、考えなしに実践「し続ける」のは愚かということになる(実践「してみる」事はまずは重要)。
(聖書の中にも出てくるけど、見えたつもりでいては大切なモノが見えず、見えないと思って求め続けると真実が見える、というような具合。神と聖書に感謝。)
3DCGでは過去の成果物がそのまま自分の資産となる
資産のことをアセット(asset)とも呼ばれることもある。この点において、3DCGは、ハイコスト・ハイパフォーマンスといえる。(ただ、今の日本では、3DCGはハイリスク・ローリターンだから、パフォーマンスとリターンとの関係がイコールではないのが気になるね。)
趣味に限っていえば、リターンは気にしないでいいので、過去の自分の時間やエネルギーを、過去の資産を現在や未来に流用できるってのはかなりのメリット。これを活用しないと3DCGのメリットはかなり少ない。
3DCGの今後の方針
というわけで、パーツ作りではRASPモデリングは残念ながらお蔵入り。その手法自体がやっつけ仕事であり、流用可能なパーツを作れないから、活動内容をパーツ化できないので、無意味に等しい。
(強いていえば、二次創作モデリングそのものがRASPモデリング、という事になるが、キャラとして流用するつもりがないので、手法自体はあっていることになる)
というわけで、最初に紹介した、手作りローポリ基本図形たちは、全て、流用するために作られたパーツ。使い方としては、例えばこんな感じ。
あとは縁取りをどこまで手間かけるか、ぐらいであって、基本図形はまずは「流用パーツ」からスタートすればいいので、いちいち8面体から作る必要などない。
流用パーツ自体は、三面図や斜視図を印刷したりPDFファイルにしたりしてカタログみたいに使いやすいようにファイル管理しさえすればいい。
というわけで、しばらくは自分用の流用パーツ作りを進めていきます。あと、Zbrushそのものの使い方を向上させるために、キーボードショートカットの工夫や、マクロの工夫など、繰り返しをできるだけPCに任せて早く作業を進められる環境を整えていく予定。
それらが一通りそろったら、二次創作として、キャラ物をファンアートとして作っていく予定。非商用のファンアートの範囲内で。モデリングも絵と同じく、模写しないと実力が上がらない。絵と違うのは、ピュアなマネではなくて、完成物が立体という点で、模しているかどうかは怪しいけれど、1.5次創作?的な気がするけれど、できたら面白そうなのでモチベーションって事で。
もちろん、その場合でも、流用パーツの確保が最優先であり、おまけで顔かたちや髪の板ポリ「作ってみた編」で留める予定。キャラそのものはRASPモデリングってことになる。
平行して、榊本によるノウハウの獲得も必要。
つまり、Zbrush練習帳はしばらく、地味な基本図形が並ぶよ、ってことです。。。
(173回目のnote更新)
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