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BlenderでMMDモデルを改造するマガジンの執筆、ほぼ完了

PMXエディタではなくてBlender+MMD Toolsアドオンを使ってのMMDモデルの改造。主にメッシュ変形の頂点モーフや材質を消したり半透明化したりするためのマテリアルモーフの編集に特化した有料マガジンです。

購入はBOOTHから。


まだ未公開の記事数本をストックして、現段階でほぼ主要な記事を書き上げた状態だ。

MMDのモデル改造は多岐にわたるが、このマガジンでは頂点モーフによる変形と、マテリアルモーフの2つに特化して執筆した。あとは他のモデルからのメッシュの取り付けだったり、メッシュ編集時のトラブルシュート関連の情報を豊富にした。

(約 3,200文字の記事です。)



剛体やジョイント、ボーンモーフには触れない

剛体やジョイント、ボーンモーフについては解説していない。理由は簡単で、初心者がおいそれとは手を出せない難しい領域だからだ。

まず剛体とジョイント、これはMMDという狭い領域での物理演算に関わるパラメータだ。これはBlenderで編集はできても、最終的にはMMDというソフトウェアの独自実装に振るまいが依存している。そのため、ここに習熟しても他のDCCソフトや3DCGソフトに応用できることはほぼない。

ご存じの通りMMD自体は開発がほぼ終了してから10年近く経つ。なので未来は暗い。だが未だにユーザーがいる状態だ。とはいえ、MMDへの習熟へのコスパは悪い。いずれWindowsで動かなくなる可能性もある。Windows 12以降とか?物理演算は沼なので、MMDに限らずどうしてもやりたい人だけが心血を注いでトライすべき分野だ。

ボーンモーフについては、ボーンヘッドとメッシュの各頂点までの距離によって変形具合が大きく変わる。なのでボーンとウェイトの関係を熟知していないと意図しない変形になる。だからこれもまた初心者向けではない。

それに人体構造を考えると、基本的に骨の関節位置は変えられない。なので頭身を合わせるといった限定的な使われ方しか想定できないので、これも解説を省いた。


結局、MMD ToolsとPMX形式の理解だけが重要

MMD ToolsとPMX形式の理解ができてしまえば、あとは簡単だ。メッシュの変形はBlenderでの編集知識があればいい。頂点モーフとシェイプキーの関係や表示パネルへの登録と行ったMMD Tools特有の使い方を理解できれば、PMXエディタなしでも編集できる。

またPMX形式特有の謎のメッシュの分割についても、理解できてしまえば無料アドオンを使って効率的なクリーンアップが可能だ。一度クリーンアップしてしまえば普通の3DCGモデル編集と大差ない。

マテリアルモーフについても設定作業はMMD Toolsで行なうが、PMX材質とBlender上のマテリアルとの相互関係が分かれば、快適にBlender上で編集できる。

MMD ToolsがどうやってPMX形式をBlenderに変換しているか

なので執筆を終えた今、全体を俯瞰してみれば、BlenderでのMMDモデルの編集の肝は、実はMMD ToolsとPMX形式への理解が大半だった。その次がPMX形式のクセをMMD ToolsがどうBlenderに変換してくれるかという実装の仕組みの理解。この2つがあれば、あとは普遍的なBlenderでの3DCGモデルの編集知識があれば十分だ。

当マガジンではこのMMD ToolsとPMXとの違いとBlenderへの実装方法の解説を重点的に行なっている。これが分かればあとは頂点モーフとマテリアルモーフの編集は自由自在だ。


Blenderで何をすればいいか分からないなら、MMDモデルを編集して遊んでみては?

このマガジンは主にこれ。Blenderを何となく触っていて、でも特に目的がない人。MMDでお手軽にダンスムービーを楽しみつつ、色んなモデルをお好みにカスタムする手段として、Blenderを使ってみては?という提案。

多くの人がMMDモデルの改造として、

  • 体型編集(頂点モーフで追加すればいつでも元に戻せる)

  • マテリアル編集(服やアイテムの表示・非表示・半透明のモーフ化)

  • テクスチャ画像ファイルの編集(簡単な色変え、模様の変更。クリスタやGIMPがあればいい)

  • MMD上での色変え(UVモーフ、これはちょっとだけハードルが高い)

  • 他のモデルや公開されたアクセサリの追加とウェイト変形の微調整(ハイヒールの差し替えや衣装類の差し替えなど)

これだけあればまずは十分だろう。揺れ物編集はしなくてもいい。してもいいけど、ノウハウが膨大になるので初心者がカジュアルに楽しむ領域ではない。

番外編として「常にカメラ目線になるツール」だったり、リアルなストッキングエフェクトなどで、メッシュそのものを加工しなくても加えられるエフェクトもある。

あとは背景の設定と、カメラワーク。ここら辺についてはもう答えはない。各自で納得するまで探求すればいいだろう。これらも沼なので解説していない。


執筆を終えての個人的な感想

あとは個人的な雑感をば。

まず爆売れはまったく期待していない。今回このマガジンを執筆し終えたのは、単に乗りかかった船である点と、現時点までで自分が知ったノウハウを文章化して残しておきたかったためだ。今後MMD関連の需要が増えることはまぁ考えづらい。いにしえのレガシーな遊び道具としてひっそり生き残り続けるくらいだろう。なので採算度外視で執筆した。

またMMDとはいえ立派な3DCGモデル編集なので、メッシュ編集からウェイト編集、テクスチャ編集と当然ながらUV展開やUVマップの編集知識が必要になる。普通にBlenderでVRChatやVtuber用のモデルをセットアップするための知識と遜色ないレベルで色々な知識が必要だ。おそらくは90~120時間くらいはBlenderの勉強時間が必要だろう。

そこまでしてMMDで遊びたいという熱意がある人が今後増えるとは思えない。ハードモードで茨道。3DCGやっている人でも「戯れに触ってみるか」とはならないだろう。特にPMX形式特有のクセを理解できないと、一般的な3DCGモデル作成上では不要な作業が結構あるからだ。それにMMDでなくてUnityやUE5上で動かせるキャラのほうが需要がある。開発終了のMMDに参戦するメリットはあまりない。

そしてMMD特有のグレーな権利関係がネックになる。ひっそりと個人で楽しむことしかできない点も、足かせになっている。


MMD執筆関連はゴールが見えた

というわけでMMDの集中的な執筆はそろそろ終わる予定。売上が見込めない執筆なのでそろそろケリを付けないといけない頃だ。

個人的には、自分の持つノウハウを全てたたき込んだマガジンに仕上がったので満足だ。簡単なトラブルシュートについてはウェブ上に無料でたくさん公開されているので、それらとの差別化を図るために、深いノウハウや仕組みの解説がふんだんに盛り込まれている。なので今後MMDにハマった人が「どうしてもここをこうしたい」となったときにその答えがウェブ上で無料公開されていない場合に、当マガジンの購入を検討してくれればそれでいいと思っている。

なのでいま下書きで保存している主力記事の執筆が終わったら、気が向いたら1行Tipsを追記する程度で、力を入れての記事更新はほぼないだろう。

むしろ主力はBlender関連の記事なので、そちらにシフトする予定。ただしどちらもBlenderを使うので、両者に共通するノウハウも出てくるだろうが、基本的にはMMDマガジンに追記せずに、一般的なBlenderのノウハウ集に追記していく予定。

というわけで10日ほど集中的にMMD関連の執筆をしてきたが、ついにゴールとなった。

明日からはBlender関連の執筆に復帰したい。


今回の創作活動は約45分(累積 約4,022時間)
(1,179回目のnote更新)

(カテゴリ:MMD)


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大和 司
読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊