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Mayaで3DCGアニメーションを学ぶかも

Mayaで3DCGアニメーションを学ぼうと思った日記。今後の3DCG活動の方針で色々と悩んで試行錯誤していて、ようやく方向性が固まった気がするのでメモ。

思いのままに綴ったら無駄に長くなったので書き直した😖それでも4千文字オーバー。長すぎる。

(約 4,800文字の記事です。)



フィギュア造型=3DCGハイポリモデリング

今までZbrushで静的な3DCGモデリングがメインだった。だがそうなるとどうしても、

  1. 人物モデリングでハイポリでごり押しのデジタル粘土に終止する

  2. デジタルツールによるアナログ造型から抜け出せない

  3. UV展開もローポリモデリングもテクスチャリングもウェイト塗り&リグ変形も不要

  4. 要するに3DCGと言ってもかなり知識がハイポリ・モデリングだけに偏る(ガラパゴス状態)

ハイポリでのデジタル粘土としてのスカルプト・モデリングならばZbrushが最適だ。だがこの用途の場合、ハイポリ・スカルプトの知識しか身に付かない。というかそれだけあれば十分なのだ。

そしてこのガラパゴスな状況では、3DCGアニメーションのために必要なほとんどの要素が「不要のまま」で問題ない。

ここに自分の限界、というか能力との偏りを感じていた。割と長い間。

なのでBlender 2.8が登場してウェイト&リグポージングによるメッシュ変形の快適さを理解したが、それでもハイポリがどうしても必要な場合はポージングよりもハイポリでスカルプトが継続できることが優先される。

結果、レガシーなアナログな造型方法をデジタルツールで実現させればそれでOKという結論になる。

フィギュア用途の3DCG=Zbrush利用ならば、それでまったく問題ない。


リグポージングってナニソレ美味しいの?

もちろん静止画用途や静的モデルであっても、ポーズ付けにリグポージングが利用できるなら快適に変形できる。だがフィギュア造型に限っては、ごく一部の工程がリグ変形で楽できる程度で、その割に必要なウェイトやボーンの知識は割と多い。なのでそこら辺の知識なしでもフィギュア造型ならば「とにかくハイポリで動くデジタル粘土」でありさえすればごり押しでいける。

色々考えてみても、どうやらフィギュア造型にはリグポージングは「あれば楽できるがなくても困らない」という結論。なので学習コスト高めなリグポージングのノウハウをフィギュア原型師・造形師様向けに布教するメリットはあまりないな、と薄々感じてはいた。タイパはいいが学習コスパが悪い。

本当にごく一部の人しかワークフローに取り込んでいないという印象。

それに対してゲーム用途の3DCGは、ローポリ推奨、悪くてもミドルポリ、ディティールはハイモデルからノーマルマップなどでテクスチャ化してローモデルで利用する、というごく当たり前の知識が前提となっている。アニメーションのためのシェイプ変形、そのための破綻しにくいトポロジの必要性。リグ変形のためのウェイトや自然な変形のためのボーンコンストレイントなどなど、3DCGモデルをアニメーションさせようとするとようやく必要になる「3DCGモデルの必須知識」、これがフィギュア造型限定だとまったく「ナニソレ美味しいの?」だったことが途端に噴出する。3DCGゲームクリエーターにとっての3DCG必須スキルが、フィギュアモデリングでは必須スキルではないのだ。

この「前提となる知識の違い」が3DCGというひとくくりで考えると途端に混乱に繋がる。

なので3DCGと一口に言っても、業界によって必須知識がまったく異なる。特にフィギュア系はとにかく「形を出すこと」に特化して知識が狭く深くなる傾向になる。モデリングスキルこそが至上、ということになりがち。ハイポリ至上主義になりがち。そしてハイポリに強い3DCGソフトはZbrush一択、だからZbrush最高!というのは分からなくもない。ハイポリの点で見れば確かにZbrush一択なのが現状だ。そこは否定しない。


個人的な「違和感」

だが自分がやりたいことはフィギュア造型ではなかったのだ、最初から。たまたまZbrushを触った結果、Zbrushを採用している業界としてフィギュア原型・造型との接点が増えただけ。この自己矛盾。Blender 2.8を触った当たりからずっと感じていた違和感。もちろんZbrushにもいいところはあるし、Zbrushプラグインを開発できる身としてはZbrushのメリット・デメリットをよく理解しているつもりだ。

だがそれとは別問題で、ゲーム用キャラ、つまりはリアルタイムでサクサク動く3DCGキャラクターという、ごく普通の視点で3DCGモデルを見た場合、自分に近かったZbrushベースの「ハイポリベースで造型力こそが正義」という世界観とは、だいぶ「ズレ」を感じるようになってもきた、というのが本音。


リアルタイムで3DCGモデルが動くということ

たまたまご縁があってMMDの有料マガジンも執筆したが、MMDモデルはまさにリアルタイムで動くための3DCGモデルだ。ローポリ、ミドルポリベースで、MMDに限ってはテクスチャでのノーマルマップを使うことが(基本的には)できないので、ツルンとした面になる。だからこそアニメ調の表現との相性がいい。セルルックというか、トゥーンシェーディングとの相性がいい。

そういう3DCGモデルではボーン、ウェイト、変形の美しさ、UV展開、テクスチャ描きという、「形状モデリングとはまったく別の要素」がたくさん湧き出してくる。この点はVRChatやVtuber用キャラクター作りにも共通するだろう。VRChatやVtuber用キャラクターに共通する点は、動きの元はリアルタイムモーションキャプチャーになる点、自分がアバターを身にまとう点だ。

それに対してゲームのムービーシーンやディズニーなどの映像用途の3DCGキャラクターは、キーフレームによって設定されたモーションを時間軸に沿って再生することになる。なので人体の限界を越えたスーパーモーションが可能だ。そこに表現者としての面白さがあるのではないか?と考えるようになった。

例えばトムとジェリーの動きはリアルモーションキャプチャーでは表現しきれないことは明らかだ。背骨が折れるw そこにコミカルさがあるわけだが。

そしてそれが「レンダリングありき」の映像製作と、ゲーム中のモーションやゲーム中のムービーといった「リアルタイムレンダリング」の違いはあるものの、基本的には事前に描いたシナリオ通りに各キャラクターに振る舞ってもらうという点。これがVRChatやVtuberとの違いになる。リアルタイム処理ではあっても「動きのシナリオが指定済みかリアルタイムに刻々変わるか」の違い。


アバターを着るつもりはない

VRChatを試してみたときの違和感、それは「自分がアバターをまるで着込んでいるようだ」という違和感。なので現実世界よろしくVRの世界でも「鏡の前に立たないと自分が見えない」不便さ。もし自分が心血注いで作ったアバターならば、自分で納得するまで眺め回したいw ところがそれを着込んでしまう以上、鏡の前に立たないとそれを鑑賞できない違和感。

また将来的に自分がアバターを身にまとった上で操作して動画を作るか?つまりVtuberになりたいか?と言われるとそれもNo。その予定もない。

なのでリアルタイムで動く3DCGキャラであっても、自分がリアルタイムでそれを操作する事はないだろうな、という予感。


結局、自分で「作ったモデル」を演技させたい

多分、ここなんだと思う。自分で「作ったモデル」を演技させてみたいのだ。

MMDが割と楽しかった理由は、自分で作ったモーションではなかったにせよ、カメラワークだけは自分で作れる。でも自分でキャラを動かしているわけではない。あくまでも借り物モーションを流し込んだだけ。ここにそろそろ限界を感じた。

とはいえ、AIが発達してきているので、おそらく人のダンスを簡単にAIがモーショントレースする日は近い。というか半分くらいもう実現できている。なのでここに参入するのはレッドオーシャン。人が踊っているダンスを手打ちでデータ化するのは危険だ。AIに取って代わられる可能性がかなり高い。

8割をAI自動化で細部だけを手動で修正して詰める、というのが現実的だろう。)

ではダンス以外で、キャラクターに演技させたい。多分これが最も今の自分の欲求に近い。要はワンシーンを自分の手で作り上げたいわけだ。

実は、創作活動を始めた根本はここにあった気がする。だた当時は3DCGアニメーションは自分にとってあまりにもハードルが高かった。なので静止画で、お絵描きで、シナリオは小説で。そう考えていて、流れに流れて辿り着いたのが今の自分。そして3DCGに対するハードルはだいぶ下がった。

そして今のスキルで足りないことは、3DCGアニメーションの基礎知識と操作方法。


3DCGアニメーション前提で、ようやく3DCG全般の知識をカバーできる

フィギュア造型ではとにかく形を作るモデリングスキルが最重要視された。だがそこから離れて、3DCGアニメーションを前提とすることで、ようやく3DCGキャラクターモデリングの全体をカバーできるスキルが出そろうと感じた。

  1. リアルタイム処理のための軽量なローポリ・ミドルポリモデル

  2. ポージングのためのリグ、ウェイト

  3. 微少変形のためのシェイプ変形

  4. 各種変形で破綻しないトポロジ

  5. テクスチャ塗りしやすいUVアイランドの整形

  6. スカートや髪の貫通対策としての物理演算とコライダー類の設定

  7. 可視化のためのシェーダーやレンダー設定

リアルタイム性を廃するならばハイモデルでも良くなってしまうが、塗りやすいUVアイランドは作りづらくなる上に、ハイモデルならばレンダリングの時間が爆増する。試行錯誤に対するフットワークが重くなる。いいことがない。

結局は、

  • レンダリングの軽さ=リアルタイム性

  • ローポリ・ミドルポリをベースとした「使いやすいトポロジ」

  • 塗りやすいUVアイランドの配置

  • 使いやすくて破綻しない物理演算の実装

これらを全部カバーするためには、リアルタイムな3DCGアニメーションを学ばないといけない。逆に言うと、ここに取り組むことで3DCGキャラクターモデリングの全方位をカバーできると思っている。


Mayaで3DCGアニメーションの基礎を学ぶ

なので3DCGアニメーションを学び始めることにした。あとはMayaスタートになるのは必然。過去の学習資源が豊富だからだ。あえてBlenderから3DCGアニメーションを学び始めるのは、初心者が独学する上ではデメリットしかないと思う。

なのでダラダラと長く書いたが要するに「Mayaで3DCGキャラクターアニメーションを学び始めるよ」というだけの日記でした😊


将来的には基礎を学んだ後は、

  • Cascadeurでモーション作成の効率化

  • Unityで撮影

  • できればAfter Effectsを使わずに特殊効果もUnity上で作りたい

とまぁ夢は膨らむが、まずはUdemyの教材などでMayaを使った3DCGアニメーションの基礎を押さえて、教材でもしMaya上でレンダリングできるならその方法も学びつつ、最終的にはUnity上でアニメーション・タイムライン・シーケンスを作って動画化したいと持っています。

先は長い。

なので私の中でのBlenderはローポリモデリングとスカルプトモデリング、つまりはモデリングツールとして固定されました。UV展開やスキニングは多分Mayaで学び直して利用する予定。テクスチャリングは多分サブスタンス3Dペインターとクリスタ。将来的にCascadeurのモーションをFBXでUnityかMayaに持って行けるワークフロー(パイプライン)が作れたら楽しそうだ。

夢は膨らむ。

今日の日記はこれまで~。👍


今回の創作活動は約2時間30分(累積 約4,038時間)
(1,188回目のnote更新)

(カテゴリ:Maya)

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大和 司
読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊