漫画をアナログ描きからデジタル描きに移行したい人へ
フォローしている絵描きさんで、アナログで漫画を描いている人がいて、その人へのコメントでアイディアを書いていたら、コメントの文字数を大きく超えたw なので記事にしてURLをコメントしたほうが早そうなので、記事にしちゃいました(笑)
初心者向けの簡単な記事ですので、既にばりばりペンタブ使いの方はスルーでOK。
画材屋さんでトーンが売っていないこともあるんだって。
落書きからペンタブで入った私には考えも付かなかったが、アナログ派の人にとっては結構大変。時代の波か。
トーン購入はAmazonや通販サイト(楽天など)を検討してみては?
小売店でも、利益の出ないモノは在庫が置けないのは仕方がないこと。通販サイトを使って大量にまとめ買いするのがいいかもね。
線画まではアナログで完成させて、それ以外の部分をデジタル化するという手もある。noteにUPするのも最後にはデジタル化する訳だし。
だが、将来的にトーンなどの画材が供給されなくなる可能性もある。そんなときには、なんとかして、トーン貼りをデジタル化する必要がある。
デジタルは便利だけど、初期投資と、慣れるまでのツールの使い方の勉強が必要。
その初期投資でどれだけの期間相当の画材が買えるかを考えると、必ずしもデジタル化がよいとは限らない。趣味の活動なら、その量も限られるから、専門の通販サイトで画材が入手困難になるまではアナログで通すってのも、考え方の一つ。趣味なんだから、楽しめる手段を貫くべし。
そもそも、トーンなどの画材が「いつ」入手困難になるかどうかは不明。一定の需要はある「はず」なのだ。
とりあえずの折衷案
折衷案としては、線画仕上げまでをアナログで行い、スマホでスキャンする。(スキャナ買う必要なし。PCソフト上で白黒化できる。)
トーン貼り&文字入れだけをデジタルお絵描きツールで行う。それだけならマウスでも十分操作可能だし、ツールの多くの機能を知らなくてもいいし。マウスが使いづらいと感じたら初心者向けの安い小さい板状のペンタブレットでも十分に領域指定できる。ついでにホワイトでゴミを消すなど、少しずつデジタルツールに慣れることもできる。
カラー絵を作り込むのでなく、単にモノトーンやグレースケール限定なら、安いPCでもレイヤーを多少増やしても普通に使えます。CLIP STUDIO PAINT PROというデジタル絵描き御用達のソフトもたったの5千円(税込み)です。(私も使ってますw)
アナログのトーンが通販でも入手困難になったら、折衷案しかない気がします。
スキャナについて
スキャナについては、まずは無料でできるスマホ撮影。スマホは広角レンズなので、直線が湾曲しますが、無料のスマホアプリで撮影すると、ソフト上で歪み補正できます。「スマホ スキャナ アプリ」で検索。
それでも気になるようならば、そのときには安いスキャナを検討すべし。
ソフトについて
ソフトは、デジタル漫画ならCLIP STUDIO PAINTがオススメ。使い方情報サイトが多くて利用者も多く、初心者向けのサイトも多い。対して、無料ソフトは機能や操作感が中途半端なモノが多い。クリスタPRO(クレジットカードで公式サイトから最安の5千円で購入すること。)なら間違いない。ま、お好みのソフトを探してみて下さい。
ペンタブレットについて
ペンタブは、要するにペン型のマウスで、筆圧検知機能がある入力装置。が、トーンの領域選択なら筆圧関係ないので、こちらもまずはマウスで試すべし。「筆圧入力が必要」「ペンで描くみたいに領域を指定したい」そう思ったらペンタブを検討すべし。ただし、ペンタブは「替え芯」で利益を出す商品。摩耗する替え芯は1本160円以上ですw まずはトーンと文字だけならマウスでテスト。
以上のように、デジタル化については、作業の流れができるまでは、誰しもが「できるかどうかテスト」するところから始まります。(もちろんハウツーサイトを探すのもよさげ)
もしソフトをクリスタにするならば、バンドル版という選択肢もあるが、お得感はないので注意。
ワコムのペンタブには、商品によっては2年分のクリスタPRO使用権が付いてくる物もあります(バンドル版という)。
https://www.clip-studio.com/clip_site/promotion/wacom/wacom_upgrade
バンドル版でも、差額を払えば、3年目以降もPROやEXとして利用可能。初期投資が少しでも減るので、初心者に優しい、というメリットがある。ただし、3年目にソフトの買い換え3,300円が発生するから、あくまでも「初期投資」が減るだけに過ぎず、トータルコストはほぼ同じ(むしろ、ちょぃ割高)
CLIP STUDIO PAINT PRO、一番スッキリするのはクレジットカードで公式サイトから最安の5千円(税込み)で購入すること。
・クリスタに関して言えば、どんな方法で買ってもトータルコストはほぼ一緒(例、EXにするまでの金額がほぼ一緒)。まずはPROがオススメ(差額でEXにもアップグレードできるので損しない)
・なので、無料体験30日を過ぎたら、ペンタブのバンドル版を検討するよりも、ソフト単体をダウンロード購入してしまうほうが早い。(ペンタブに付いてくるバンドル版も、3年目にはどうせバンドル版から製品版へ3,300円で買い換えが必要なのです。だったら最初に、それに1,700円を追加で払って永久版のほうを買った方がいいよね。気分的に。)
・そうすると、焦って変なペンタブを買う必要もなくなるし、マウスで十分、という期間中はマウスでいいことになる。
・ペンタブに興味が出てきたら、ソフトとは無関係に、ペンタブ製品そのものをじっくり検討すべし。ペンタブはかなり長期間使えるので、良い製品を検討した方がいいです。
重要なことなので、もう一度。ペンタブは、ペンタブ製品そのものについて、じっくり他の製品と比較して検討した方がいい。バンドルソフトで振り回されると後悔する。
オススメする検討ワークフロー
まず、手元にある資源を最大限利用する方針でいく。
1.スキャナはまずはスマホ撮影&無料スキャナソフトで。なんとかしてPCに画像を取り込んで下さいw(iCloud経由、Gmailなどへの画像添付メール送信、カードメディア経由など)
2.クリスタはまずは30日無料体験で、トーン貼りや文字打ちの基本機能や操作感を確認。
3.ペンタブの必要性についての検討。
ヨドバシなどに行けるならば、ペンタブを触って「大きさ」や「入力感」を確認。予算次第だが、安い板タブでいくのか、液晶画面に書込む液晶タブレットでいくのかを決める。値段がかなり違う。店頭で触るのは無料ですから、どんどん触る。
ついでに店員にアナログ漫画をデジタルで描きたい、ということで相談すれば親切な人が山ほど出てくるハズ。ペンタブの大きさの適正サイズについても教えてくれるはず。
ペンタブの適正サイズは、実は画面の大きさに依存します。ノートPCで使うのか、デスクトップPCで使うかで適正サイズが変わります。注意。(私は失敗してラージを買いましたw マジででかい)
4.まずはマウスでいいや、というのならクリスタPROを単体で買う。
5.「ペンタブも使いたいし、将来的に完全移行も視野に入れる」なら、どのタブレット(板?液晶?大きさ?)を買うか検討し、クリスタが付いてくるかどうかを確認する。付いてくればラッキー。なきゃ買うしかない。
手順1~3までは無料でできますが、
ソフトの無料体験期間が30日なので、そこは30日以内に結論を出したほうがいい。4か5でペンタブ購入の有無が分かれるので、ここはどのペンタブを選ぶかが重要。自分にとって適正な大きさ、機能が重要。コストも変わる。
個人的には、段階を踏んでデジタル移行ならば、しばらくはマウスで領域描画&トーン貼りでも十分行けるんじゃないかな?と思う。
例えば、黒線で囲まれた領域は、いちいち領域を囲むんじゃなくて、マジックワウンドツールで、中央の白い領域をクリックするだけで、周囲の黒の境界線まで領域として認識される便利ツールがある。クリック一発なので、筆圧が無関係=マウスで十分領域指定できる、って事ね。あとは塗りつぶすなり、グラデーションをかけるなり、自由。特定パターンで塗りつぶすのにも筆圧は無関係。
筆圧入力が必要になる操作が出てきたときに初めてペンタブを検討してもいいと思う。
(トーンの薄い消し具合などが筆圧入力必要かも?けど、それは、ブラシの消しを薄く設定してからマウスでその箇所を何度か重ね塗りしても再現できるから、まずは「マウスの限界」を知るためにも、マウス+クリスタPROでデジタル移行してもいいと思う。)
マウスでドラッグして適当に作成。マウスでも簡単にトーンの濃淡は作れるってことです。
ただし、あくまでもデジタル作業を「デジタル加工」として捉えた場合の話。デジタルで「絵を描く」となれば、そりゃペンタブ必須です。また、境界線がないところに作る新たな描画領域もマウスでドラッグするよりも、ペンタブで線を引いたほうが楽なことも確か。けど、人によってはマウスで十分、という人もいるかも知れないので、むやみやたらとペンタブ推しはしない。まずは無料でマウスが使えるんだから、使って見るべし。
結論
・オススメワークフローは、線画まではアナログ仕上げ、トーンと文字はデジタル作業
・当面は、線画はアナログで仕上げて、スキャンし、デジタルでトーン貼りと文字入れをする。そうすることで「いきなりデジタルで面食らわない」で創作を続けられる。
・気が向いたら、ゴミをホワイトでデジタル的に消すなど、便利なところをちょっとずつデジタルに移行するってのがありかも知れない。
おまけ
・実はペン入れまではアナログ派、というプロもかなりいるらしい。(スキャン後の行程はデジタルなど)
・実感としては、アナログの表現の良さはあると思っているので、折衷案が意外と幸せかも知れない。(線画表現はオリジナルなまま、塗りつぶしや単純トーンなどの「単なる作業部分」だけを効率よくデジタルで仕上げられる。)
(195回目のnote更新)