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悲しい噂からうどん食わしたるは葡萄の蔓
例えばの話で「一番好きなアーティストは誰ですか?」という質問をされた時、私は真っ先に迷わずこう伝えるだろう。
GRAPEVINEだと。
先日、彼らの新譜「雀の子」が公開された時、私は踊り狂ったかのように通勤中や食事中、そして仕事中でもひたすら聴き続けていた。
おそらくその日はトータルしたら、数十回以上もリピートし続けていたし、今日も今日とてそれ以外の楽曲をほとんど耳にしていない。
過去に発表された楽曲「Gifted」も、配信開始からしばらくの間、その一曲しか聴いていない覚えがある。
うまく伝えられないが、それほど彼らの奏でる演奏や歌詞の世界観が、自分の感覚にピッタリと合っているのだ。
それも、他のアーティストではほとんど例外がないくらいに。
私がGRAPEVINEを知ったきっかけは高校生のとき、当時彼らが所属していたレコード会社「ポニーキャニオン」の公式サイトで流れていた「CORE」と「Wants」のPVからだ。
その日私はおよそ1分間彼らの奏でる「陽」と「陰」の二面性を目の当たりにし、同時に衝撃を受けた。
それからその年に発表された「Sing」というアルバムを皮切りに、新譜はもちろん旧譜のCDをほぼほぼ全て購入し、Apple MusicやSpofityなどの配信サービスがかなり充実してきた現在でも関係なく、アルバムは必ず購入してきている。
また私が社会人になり一人暮らしを始めてからは、CDの音源だけでは満足できず、生の音を直に聴いてみたいという気持ちが芽生え、自然とワンマンライブにも足を運ぶようになった。
最近では4年前のライブを観て以降、昨今の”ある”事情でご無沙汰になってしまったが、今年の9月には最新アルバムのリリースとライブツアーが控えているから、今年こそは是非観に行きたいと思っている。
上述の通り「雀の子」を聴いた瞬間、これ以上にないほどの凄まじい衝撃を受けた。それも、彼らのバンドを知るきっかけとなった「CORE」や、最近までヘビーローテーションし続けた「Gifted」よりもだ。
どちらとも演奏や歌詞の世界観は想像をはるかに超えるほど孤高感たっぷりで、そのくせ狂気じみた印象なのだが、それらの比ではない"衝動”がこの楽曲には満ち溢れている。
一人のリスナーとして15年以上追いかけ続けてきた私とて、彼らの新譜がほぼ毎年あるいは1~2年ごとコンスタンスに発表されるたびに、良い意味で期待を裏切ってくれるし、センセーションが鳴り止まない。
メジャーデビューから25年以上、発表されてきたアルバムはEP含めておよそ20枚以上に上るが、最近の音楽に在りがちな耳触りの良い曲調、いわゆる似たり寄ったりな楽曲がどこかにあったっけ?とすっとぼけてしまうくらい無いのだ。
だからこそ信頼と期待感を込めて、新鮮な気持ちで衝撃を与えてくれる。
心から楽しませてくれる音楽はそう多くはない。私の人生の一部はこれまでもそしてこれからも、現在進行形でGRAPEVINEというバンドと共にあり続けるだろう。
…なんてロマンチストみたいなことを、この先数年後もずっと胸張って言える自分でありたい。
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