八木司@福井県あわら市

福井県あわら温泉ホテル八木 代表取締役 一般社団法人MYNKS 理事  お客様に【気兼ねなく、心地よく】お過ごし頂けるよう現状に満足することなく、日々挑戦し続けております。 木下斉さんのオンラインラボLDLに参加し、”まちづくり"を勉強中。

八木司@福井県あわら市

福井県あわら温泉ホテル八木 代表取締役 一般社団法人MYNKS 理事  お客様に【気兼ねなく、心地よく】お過ごし頂けるよう現状に満足することなく、日々挑戦し続けております。 木下斉さんのオンラインラボLDLに参加し、”まちづくり"を勉強中。

マガジン

  • Awara Associate Program

    ~あわらアソシエイトプログラム~ 福井県あわら市の観光振興・観光産業の活性化について元あわら市長と議論して発信していくマガジンです。

  • あわら市観光まちづくりビジョン

    「観光まちづくりビジョン策定の背景とその必要性」 地域の未来を考える際、概念的発展計画ではなく、地域の本質を捉えたビジョンがあるかどうかが重要です。 ビジョンとは、長期的な視座に立ち、地域が目指すべき姿を描くための羅針盤でこのマガジンでは、あわら市観光まちづくりビジョン策定の経緯と、そのプロセスを通じて私が感じた「なぜビジョンが必要なのか」という疑問について、4回掘り下げます。 地域の未来を描くには、物理​​的なインフラだけでなく、人々の意識や文化、そして長期的に持続可能な発展を支える考えが必要です。現代社会において、短期的な利害だけではなく、長期的な価値をいかに創造するかが問われていると思います。このマガジンを通じて、共に考える機会を提供できれば幸いです。

最近の記事

地域の物語を紡ぐデータ活用の可能性

技術の進化により、私たちは大量のデータを容易に入手することができるようになりました。 福井県では、人流、POS、アンケート等の多様なデータをオープンデータ化することで、地域内での商品造成や消費拡大等を増進するとともに宿泊実態や入込実態などをリアルタイムに収集し、誰でも簡単にアクセスできるサイトを構築しております。 まさに、「地味にすごい、福井」です。 「データの時代」と言われますが、私たちはこのデータを本当に使いこなすことができてているのでしょうか? 豊富なデータが手元に

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    • あわら市観光まちづくりビジョン④

      相対的に時間をかけるだけでは、良いアイデアは生まれません。 最も重要なのは、自分の考えを自由に発言できる場と雰囲気を作ることです。 なぜなら、人間は、心理的安全性を感じられない場では、その創造性を発揮することが難しいからです。 最初は、皆ぎこちなく、発言も少なかったのですが、各メンバーのこれまでの悩みや経験を話す機会を設けたことで、少しずつ彼らの考えやビジョンを表明するようになっていったのです。 そのあとは、まるで空気が変わったかのように、自発的に議論を進め始め、より深い対

      • 覚悟の磨き方〜狂犬ツアーin長門湯本③

        前回からの続きになります。 【覚悟を決める】【覚悟を持つ】と言うは易しですが、そもそも覚悟を持つために何が必要なのでしょうか? CHATGPTと壁打ちしながら自分自身の思考を整理していきました。 そのなかで、私がピンときたものを10項目ピックアップして、自分の体験談と照らし合わせて考えてみようと思います。 私:覚悟を決めるための要素を言語化してください CHATGPT:覚悟を決めるための要素を言語化すると、以下のようなポイントが挙げられます。 ここまでが、CHATGPT

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        • 覚悟の磨き方〜狂犬ツアーin長門湯本②

          二日目の朝を迎えます。私はこの日の14時には出発しないといけないため、できる限り目的を達成したいと欲張っておりました。(笑) 長門湯本を訪れた最大の目的は、地元のプレイヤーや住民のリアルな声を直接聞くことです。 成功例や新たな奇策はよくメディアで注目されるのですが、改革というものは、綺麗ごとだけではなく、実際には泥臭く複雑なエピソードが必ずあるものです。 幸運にも前夜の2次会のBARで木村さんが紹介してくださったのが、大谷山荘の大谷さんとともに改革を推進してきた玉仙閣の専

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        マガジン

        • Awara Associate Program
          17本
        • あわら市観光まちづくりビジョン
          4本

        記事

          覚悟の磨き方〜狂犬ツアーin長門湯本

          この度、木下斉さんが主催している狂犬ツアーに初めて参加してきました。今回の場所は長門湯本温泉です。実は、長門湯本温泉とあわら温泉は昨年から特別な繋がりを持っているのです。昨年策定した「あわら市観光まちづくりビジョン」には、外部の専門家として、長門湯本温泉まち株式会社の木村さんと、有限会社ハートビートプランの有賀さんにも参加していただいています。お二人は昨年から何度かあわら温泉に足を運び、あわらの未来に向けたまちづくりの計画を一緒に練り上げてきたという背景があります。 お2人

          覚悟の磨き方〜狂犬ツアーin長門湯本

          あわら市観光まちづくりビジョン③

          前回からの続きになります。 さて、会議委員を続ける中で最も苦労したのは、メンバーの間に温度差があることでした。そこで私はまず最初に 「観光の重要性」を言葉にして伝える必要があると感じましたのです。 私が考える観光の重要性は、次の3点に集中させていただきます。 まず、観光には言わずもがなですが、経済的な影響があります。観光産業は地域に多くの雇用を、観光客として訪れる地域外のお客様は、宿泊施設や飲食店、お土産などさらに、地元の農産物や特産品をお客様に提供することにより、観光業

          あわら市観光まちづくりビジョン③

          あわら市観光まちづくりビジョン②

          前回からの続きになります。 具体的なビジョンの内容よりも、このビジョンがどのような経緯や背景のもとで生まれたのか、そちらを中心にお話しさせていただきたいと思います。 まず、そもそも論として「なぜビジョンが必要なのか?」という疑問があると思います。「ビジョンを掲げることで、何が変わるのか?」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。 その疑問はもっともです。おそらく、多くの方が同じように考えたことでしょう。 しかし、今日お伝えしたいのは、やはり共有された価値観――つま

          あわら市観光まちづくりビジョン②

          あわら市観光まちづくりビジョン

          昨年11月、あわら市で「観光まちづくりビジョン策定委員会」が立ち上げられ、私はその委員長に任命されました。発足から約5か月を経て、今年の3月に「あわら市観光まちづくりビジョン」がようやく完成したわけです。 今回、ビジョンの概要を説明するだけでなく、そこに込めた私の思い、そして私自身の経験から得た観光とまちづくりについての考えも併せてお伝えしようと思っています。 観光というのは、単に「お客さんを増やすための活動」という狭い枠組みではなく、地域全体の魅力や持続性をどう高めてい

          あわら市観光まちづくりビジョン

          デジタルマーケティングの本質を捉える

          芦原温泉旅館協同組合において、急激に変化する外部環境に対応するため、私たちは2022年にデータ活用を基軸としたマーケティング戦略委員会を発足させました。この約1年半の間に、同組合内の10施設でデータの共有体制を確立することには成功しましたが、実際にはそのデータを十分に活用できていないという現実があります。 現状にどこかしら物足りなさを感じながらも、もっとデータに基づいた深い議論を展開したいと考えていました。 この課題に対処し、データを最大限に活用するためには、マーケティング

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          デジタルマーケティングの本質を捉える

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          北陸新幹線の開業後のあわら温泉の検証 ~開業効果はいかほどか!?~

          2024年3月16日に北陸新幹線敦賀延伸から4か月が経過しました。時が経つのは早いものですね。我々観光業にとって、新幹線開業効果がどれほどのものか、よく問われることがあります。 最近、隣の加賀温泉の記事を目にしましたが、もう少し具体的な数字が必要だと感じました。そこで今回は、私が集計している芦原温泉旅館協同組合のエリアPMSと、福井県観光連盟が共同で行っている福井県観光データ分析システム「FTAS(FUKUI Tourism data Analyzing System)」、

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          北陸新幹線の開業後のあわら温泉の検証 ~開業効果はいかほどか!?~

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          アートの風を感じるサイクリングジャーニー

          現代社会では、日々の忙しさに追われて「感じる力」を磨く機会がなかなかありません。がしかし、私は「感じる力」こそが今後の地方を変えていく原動力になると思っているのです。そんな思いから、感性を再び呼び覚まし、豊かな体験を提供するために,、アート鑑賞×歴史×サイクリングを組み合わせた「アートの風を感じるサイクリングジャーニー」を一般社団法人MYNKSで企画しました。 この企画の目的は3つあります。 ①アート鑑賞が「感じる力」を鍛えるツールとしてどれほど効果的であるかを再認識する

          アートの風を感じるサイクリングジャーニー

          【LDLバディ対談】見えざる資産を積み上げて ~金子朝彦さんのセンスとキャリア~

          LDL(Locally Driven Labs)とは、継続的なオンラインコミュニティを作り、アウトプットまで持っていくことを目的にしたラボです。LDL恒例のバディ対談、今回のお相手はアソシエイトの金子朝彦さんです。LDLのスキルシートから金子さんのこれまでのキャリアを拝見しましたが、とても興味深いキャリアをお持ちです。 また、事前に金子さんのインスタグラムを拝見し、早速フォローさせて頂きました。 今回の対談のテーマは、「今年、達成したいこと」。 雑談を交えながら約90分、

          【LDLバディ対談】見えざる資産を積み上げて ~金子朝彦さんのセンスとキャリア~

          【LDL宿研究室】宿泊施設とコミュニティの関係性について

          私が所属している木下斉さんのオンラインラボ=通称LDL(Locally Driven Labs)では、さまざまなパートナーメンバーが専門分野ごとにグループを作っており、私はそこで宿研究室というグループを運営しています。宿研究室には、宿泊施設を運営している人以外にも、将来宿を運営したい人や宿経営に興味のある人などが参加しています。 昨年10月には、ホテル八木で現地視察ツアーも行い、現場のリアルを体感して頂くという企画も実施しました。詳細はレポートで説明していますので、ぜひご覧く

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          【LDL宿研究室】宿泊施設とコミュニティの関係性について

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          【観光マッチングガチャ】〜情報の非対称性の解消への挑戦〜

          この度、私が所属するまちづくり団体、一般社団法人MYNKS(ミンクス)から「観光マッチングガチャ」という企画をローンチしました。 冠する名前とビジュアルからは、大変危険なイメージを抱かれるかもしれませんが、実際には地域の課題解決に真剣に取り組んだ計画です。 この企画がどうして生まれたのか、その背後にある深い想い、そしてこの取り組みが地域にどんな影響を与えうるのかについて、書いていきたいと思います。 ※一般社団法人MYNKS(ミンクス)説明はこちらの記事をご覧ください。 企画

          【観光マッチングガチャ】〜情報の非対称性の解消への挑戦〜

          LDLバディ対談 ~「自分が一番人生で刺激を受けた一冊」

          LDL(Locally Driven Labs)とは、継続的なオンラインコミュニティを作り、アウトプットまで持っていくことを目的にしたラボです。 LDL恒例のバディ対談今回のお相手はアソシエイトのたつのえみさんです。 たつのさんはnoteで積極的に発信されており、ご自身の経験をもとにした内容はとても面白く、一見の価値ありです。是非チェックしてみてください! たつのさんの自己紹介記事めっちゃ面白いので是非ご覧ください(^^) 今回の対談テーマは、木下所長から頂いたお題で、

          LDLバディ対談 ~「自分が一番人生で刺激を受けた一冊」

          北陸を応援するはずが…支援割が引き起こした混乱と失望

          能登半島地震の復興を目指して始まった「北陸応援割」は、一見すれば地域経済への強力な後押しと映る。だが、実際には、この支援策が持つ予期せぬ副作用が、私たち地域の人々にとっては苦痛以外の何物でもないことをちゃんと知ってほしいと思い、この記事を書いた。 正直に言うと、こんな形の支援はいらなかった。割引金額があまりにも大きすぎる。確かに、表面上は客を引きつける力はある。しかし、それは同時に、品質よりも価格を追求する客層を増やし、結果として客筋を悪化させることにも繋がっている。なぜも

          北陸を応援するはずが…支援割が引き起こした混乱と失望