政治講座ⅴ1041「中国はこのような姑息な手段と稚拙な外交で外国企業を排斥する」
中国は魅力的な巨大市場で投資を促す新華社の宣伝記事を見た後で、技術を習得した後の企業をこのような愛国心を利用して、中国企業に有利なようにするために、姑息な手段で排斥しようとする戦略が見え隠れする。テスラーも同様な手口(技術を抜き取っる手法)で中国から引き揚げざるを得なくした。アップルも中国工場から他国に手を引かなければならない状態にした。恩を仇で返す、庇を貸して母屋を取られるのが中国である。以前、中国に商用で入国する者に入国ビザ発給をしない事例があった。中国共産党の政治を俯瞰すると確固たる政策の統一がなされているように見えない。車を例に挙げるなら(投資・消費の)アクセルを踏みながら(スパイ容疑で拘束して)ブレーキを思いっ切り踏み込んでいるからに他ならない。世界中の企業がドン引きするわけである。戦狼外交から雌狼外交にかえてソフトイメージであるが、中国の各部署がバラバラの行動と発言を繰り返し、一貫性が感じられない。駐仏の中国大使の発言で習近平の信用も失墜した。外交とはあちらを立てればこちらが立たずの世界である。そして、個人的見解と釈明しているが明らかに意図的な発言であることがバレバレである。これが、稚拙な外交の一例であるが、政策においても同様なことが言える。中国内部の権力闘争の結果が表面化したことであろうか。まさに「君子危きに近寄らず」である。一事が万事である、報道記事を紹介する。
皇紀2683年4月26日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
中国、独BMWを狙い撃ち…上海モーターショーで「アイス配布騒動」余波[新聞ウォッチ]
モノが「アイス」だけに、活気あふれる華やかなクルマの祭典で、背筋が寒くなるような騒ぎでもある。中国で開催中の上海モーターショーで、独BMWのブースでは、中国人女性がお土産のアイスクリームを求めたところ、女性スタッフに「終了した」と断られたという。全画面
上海モーターショー2023
だが、直後に訪れた外国人男性には渡されたため、一連の動画がSNSに投稿されたことから「差別だ」との声が殺到。BMW側は「誤解があった」と謝罪したものの、中国国内の一部で不買も呼びかけられるなど、抗議は収束に向かうどころか、批判がエスカレートしているそうだ。
読売が4月23日の朝刊で報じていたのに続き、きょうの経済面にも「BMW批判 中国やまず」との見出しで「アイス配布騒動」の続報を取り上げている。
それによると、中国紙は「アイス事件」として一連の騒動や余波を大きく報道。ショーの会場で取材する官製メディアの記者は「国民はみんな怒っている」と本紙に述べたとも伝えている。
また、江蘇省のある企業では、BMW車を保有する社員向けに「1か月以内に売却する誓約書を書いてください。応じない従業員は解雇します」との通知を出したとも。代わりに2万元(約40万円)の補助金を出し、国産の最高級車「紅旗」を購入するようにも求めているという。事実上の不買運動の強制ともいえ、「中国メディアによると労働契約法に違反する疑いがある」とも取り上げている。
さらに、ボンネットに「ドイツへ帰れ」と落書きされたBMW車の写真がSNSに投稿されるなど、ショーが閉幕する今月27日までの沈静化は難しい状況とみられる。
中国では外国企業が度々やり玉にあげられており、前回はテスラが標的となったが、「今回の騒動は、中国共産党の意向で近年強まる愛国主義の矛先が、わずかなきっかけで外資企業に向かうリスクを改めて浮き彫りにした」(読売)とも指摘する。
「君子危うきに近寄らず」という諺もあるが、世界最大の自動車市場にどっぷり浸かる日本車メーカーも少なくないだけに、対岸の火事とは思えず、今のところは「くわばら、くわばら」などと、神に祈るほかにはないようだ。
中国、反スパイ法改正案を審議中 適用範囲を拡大へ…日本企業への影響懸念
昨日 21:31
【北京=白山泉】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は、スパイ行為の摘発をいっそう強化する「反スパイ法」改正案を審議している。スパイ行為の定義を拡大し、運用や執行への不透明感が強まる。3月には日本の製薬大手・アステラス製薬の現地法人幹部が拘束されたばかり。中国でビジネスをする日本など外国企業への影響が懸念される。
同法の改正は、2014年の施行以来初めて。既に2回の審議を終え、今回が3回目となる。24日から審議し、26日にも可決する可能性がある。
現行法は「スパイ行為」について「国家機密や情報」の提供と定めていたが、改正案では「国家安全や利益に関する文書、データ、資料、物品」などをこっそり探したり提供したりする行為にも拡大した。ただ、「国家安全や利益」についての具体的な説明はなく、政治的な関係によって、恣意(しい)的に法解釈が行われ当該国の人員の摘発が増加する懸念もある。改正案では「重要な情報インフラのサイバーセキュリティーの脆弱(ぜいじゃく)性などの情報提供」をスパイ行為とした。
反スパイ法施行後、これまでに少なくとも17人の日本人が同法違反などで拘束されているが、容疑の具体的内容は明らかにされていない。3月にアステラス製薬の現地法人幹部が拘束されたことを受けて、ビジネスでの中国渡航をためらう日系企業も出てきている。
一方、中国政府は経済回復に向け外資企業の誘致を推進する方針。反スパイ法改正で中国のビジネス環境は悪化する恐れがあり、経済部門と国家安全部門でのちぐはぐな対応が目立つ。
【関連記事】<デスクの眼>「反スパイ法」改正進める中国 習近平指導部の「不安全感」強く 研究者ら懸念「拘束の恐れ」
中国、反スパイ法改正案を審議中 適用範囲を拡大へ…日本企業への影響懸念© 東京新聞 提供
プーチン氏の見解代弁した中国大使、欧州の怒り収まらず-市場も動揺
Bloomberg News によるストーリー • 昨日 18:30
(ブルームバーグ): 中国の習近平国家主席が進めていた外交攻勢が、旧ソ連諸国の主権に疑問を呈した駐フランス大使の発言で一気に勢いを失った。そればかりでなく、米国の主張通り世界の秩序にとって中国は脅威だとの認識が欧州全域で再び強まりつつある。
パリの中国大使館は24日に声明を出し、盧沙野大使が仏放送局とのインタビューで示した見解は政治的な宣言ではなく、むしろ「個人の見解を表明したもの」であり、過度に解釈されるべきではないなどと釈明。
火消しに追われる中国側は大使館声明で、旧ソ連諸国の主権を尊重しているとあらためて確認するとともに、その立場は 「一貫して明確である」と主張した。
それでも中国側のダメージは大きい。
盧大使の発言は、ロシアのプーチン大統領がウクライナを含めかつてソビエト連邦を形成した国々に対して抱いている見解を事実上代弁。
ロシアが昨年2月にウクライナで始めた戦争の終結に向け中国を中立的な仲介者として描こうとする習主席の取り組みは大きく損なわれた。
リトアニアのランズベルギス外相は「バルト3国が『ウクライナの平和を仲介』するとしている中国を信頼しない理由 」が今回の大使発言だとツイート。リトアニアと同じく旧ソ連の支配に苦しんだエストニアとラトビアは、中国大使を呼び出し説明を求めた。
シンガポール国立大学の荘嘉穎準教授(政治学)は「盧大使の発言と欧州全域に広がった強い反発は中国のオウンゴールだ」と指摘し、今回の出来事は中国の外交方針に「対立があることを明らかにした。中国は開放的であると同時に強権的であるというイメージを示したいと考えている」と分析した。
盧大使の発言は株式市場にも影響が及んでいる。MSCI中国指数は25日の取引で一時2.6%下落し、6営業日続落となる方向。すでに米中関係の悪化を警戒していた投資家だが、地政学的緊張への懸念を一段と強めた。
ユニオンバンケールプリヴェ(UBP)のマネジングディレクター、ベイサーン・リン氏は、盧大使の発言や、中国経済の一部分野に対する米国からの投資を制限する大統領令をバイデン大統領が発令する計画など「多くの地政学的なネガティブノイズ」に市場は直面しているとの見方を示した。
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原題:Xi’s Charm Offensive Falters After China Envoy Angers Europe (2)(抜粋)
--取材協力:Jing Li、Colum Murphy、Shikhar Balwani.
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©2023 Bloomberg L.P.
参考文献・参考資料
中国、独BMWを狙い撃ち…上海モーターショーで「アイス配布騒動」余波[新聞ウォッチ] (msn.com)
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