政治講座ⅴ779「これが環境を壊しているEV車の正体 The road to hell is paved with good intentions. 」
EV車は自己満足の車である。地球環境を俯瞰したらCO₂の排出量削減につながる車であるかを本当に検討しなおさなければいけない。
The road to hell is paved with good intentions. 「地獄への道は善意で舗装されている」
現在、環境!環境!環境!によいEV車ともてはやされているが果たしてそうであろうか。環境という善意で導かれた結果は環境汚染を引き起こしている可能性にいざなわれているのではないだろうか。
「気を付けよう!甘い言葉と暗い夜道」、我々はちょっと立ち止まり、考え直さないといけないのではなかろうか。晴れた都心の空をみると光化学スモークがうっすらと層をなしているのが分かる。都心23区を走る車はEV車のみとするなどの政策も一案であろう。
皇紀2683年1月20日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
「EV = 環境保護」の建前崩壊? バッテリー原料巡って各地で反対運動 「先祖からの農業つぶすな」の声に責任とれるのか
小田坂真理雄(国際トラフィックライター) の意見 -
EVに欠かせないリチウム
電気自動車(EV)の開発・販売競争が激化するにつれて、ますます重要になってくる鉱物がリチウムだ。
【画像】えっ!? これが現実? 電気自動車の「世界販売台数」です(7枚)
リチウムはリチウムイオンバッテリーの原材料であり、今やEVに欠かせない鉱物である。
とはいえ、現時点における採掘国や採掘量は限られている。
欧州連合(EU)各国が共同で設立したヨーロッパバッテリーアライアンス(EBA)の見積もりによると、早ければ2024年にリチウム不足となり、2030年には需要の半分しか満たせなくなるという。
埋蔵量で世界の半分を占めるチリ
リチウムの埋蔵量と生産量(画像:エネルギー・金属鉱物資源機構)© Merkmal 提供
エネルギー・金属鉱物資源機構の「鉱物資源マテリアルフロー2020」によると、2019年時点で、世界には1700万tのリチウムが埋蔵されている。国別埋蔵比率は次のとおりだ。
・チリ:51%
・オーストラリア:16%
・アルゼンチン:10%
・中国:6%
・その他:17%
チリ、オーストラリア、アルゼンチンの上位3か国で埋蔵量の77%を占めていることからもわかるように、リチウムの生産国は非常に偏っている。
限られているリチウム生産国と生産量に加え、スマートフォンやEVなどの旺盛な需要により、リチウム価格は爆発的に上昇している。
例えば、炭酸リチウムのスポット価格は2022年3月に約1000万円/tを超えて、2020年と比較して
「約12倍」
になった。2022年12月上旬時点では下降傾向にあるものの、平均価格はいまだに1000万円/tを上回っている。
今や現代版ゴールドラッシュともいえるリチウムであるが、実は、リチウムの採掘に際しては世界各地で反対運動が起こっている。
リチウムを作れば水不足が進む現実
サリーナス・グランデス(画像:Google)© Merkmal 提供
リチウムの生産は、現在主に次のふたつの方法で行われている。
・塩湖かん水の濃縮(チリ、アルゼンチン)
・スポジュメン鉱石の精製(オーストラリア、中国)
アタカマ砂漠の東部、チリ、アルゼンチン、ボリビアの国境が交わる部分は、「リチウム三角地帯」とも呼ばれているリチウムの重要生産地域で、塩湖や塩湿地、塩原でリチウムの生産が行われている。
しかしながら、塩湖かん水を濃縮する方法によりリチウムを生産する場合、大量の水を必要とするため、生産地域において生活用水や農業用水の枯渇を引き起こす。また、リチウムを精製する際に硫酸ナトリウムなどの副産物が生じるため、適切に廃水処理を実施しないと水質汚染や土壌汚染につながる可能性がある。
チリ、アルゼンチンなどの国にとって、リチウムの需要増は莫大(ばくだい)な富を得るための大きなチャンスだが、古くからそこで暮らしてきた人たちにとっては水不足や環境汚染の要因にほかならないのだ。
例えば、アルゼンチンのサリーナス・グランデスでは、先住民コラ族が
「リチウムにノー、水と生活にイエス」
と抗議活動を行い、ふたつの鉱山会社を塩湿地から追い出している。
現時点では、抗議活動は地域的、あるいは限定的であるといわれているものの、今後リチウム三角地帯における生活環境の悪化によっては、大規模な抗議活動に発展する可能性を秘めている。
セルビアでは大規模なデモに発展
セルビア(画像:(C)Google)© Merkmal 提供
鉱山会社が熱い視線を送っていたリチウム埋蔵国のひとつに、セルビアがある。
実は、セルビア西部の小さな村の畑の地下には、約2億tのリチウムの原料となる鉱石が眠っているのだ。ある試算では、毎年
「EV100万台」
のバッテリーを賄え、かつ数十年間採掘できる。
EVの大きな市場であるヨーロッパに隣接しており、採掘を開始したあかつきには、少なくとも年間10億ユーロ(約1400億円)以上の経済効果が得られる。
さらに、バッテリー工場やEVの生産工場が建設されると、経済効果は200億ユーロ(約2.8兆円)にもなる。国を挙げて鉱山会社と手を組み、リチウム鉱山開発プロジェクトを推進しようとするのも無理はない。
案の定、リチウムの採掘に反対する環境保護活動が行われた。抗議活動は何か月にもおよび、かつ何万人もの参加者を抱えた大規模なものへと発展した。
その結果として、2022年1月にセルビア政府はプロジェクトの終了を発表している。
ポルトガルも環境破壊が懸念されている
世界農業遺産認定地域一覧(画像:農林水産省)© Merkmal 提供
ポルトガルもリチウム採掘の有力な候補地に挙げられている。
ポルトガル北部には、
「ヨーロッパのリチウム埋蔵量の約10%」
が眠っていると推定されており、ポルトガル政府は露天掘りの鉱山開発プロジェクトを計画している。
しかしながら、リチウム採掘予定地域であるコバス・ド・バローゾは、国連食糧農業機関(FAO)により世界農業遺産に認定されており、ここでも環境保護の問題が持ち上がっている。
プロジェクト反対派の主張を要約するとこうだ。
「ポルトガル政府はリチウム鉱山開発を推進したがっているが、数十年しかもたない鉱山開発のために、代々受け継いできた農業や自然環境、絶滅危惧種を放棄するのか」
と。
環境保護という大義名分を掲げたEVのために自然を破壊し、リチウムの採掘を終えると、荒廃した土地だけが残る。リチウム採掘の例を通して、持続可能な社会とはという問いについて改めて考えさせられる。
火力発電とEV車の問題点
火力発電の問題点としてまず挙げられるのがCo2による環境汚染です。
火力発電は火を起こし、その熱エネルギーによって電力を生み出します。
火を利用するという性質上、発電過程でどうしても二酸化炭素が発生してしまいます。
二酸化炭素は「温室効果ガス」とも呼ばれ、それが大量に放出されると、本来宇宙に逃げるはずの熱が地上に閉じ込められてしまいます。
そうなると、地球温暖化に拍車をかけることになり、わたしたちが地球に住めなくなる日が来てしまうかもしれません。
また、石炭や石油など有限な資源を大量に消費するのも火力発電の問題点です。
石炭、石油は化石燃料なのでいつかは枯渇する日が来ますから、今まで通り火力発電に頼っていたのでは電力不足が深刻になってしまいます。
EV車の動力の電気にはには火力発電による電気が充電によって使われることを考えると決してエコではない。 このように環境という名目で環境汚染という地獄へいざなわれているのである。
参考文献・参考資料
「EV = 環境保護」の建前崩壊? バッテリー原料巡って各地で反対運動 「先祖からの農業つぶすな」の声に責任とれるのか (msn.com)
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