政治講座ⅴ1389「上有政策、下有対策(抜け道)」
中国には、「上有政策、下有対策」という有名な言葉がある。「国に政策があれば、国の下にいる国民にはその政策に対応する策(抜け道)がある」という意味だ。
今回はそのような報道記事を紹介する。
皇紀2683年9月25日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
はじめに
自分で自分の首を絞めるとはまさにこのことであろう。
科学的根拠なしで、反日批判を繰り返しているが、そっくりそれが自分に跳ね返る事態となっている。
天に唾するとはこの事であろう。唾が自分の顔に堕ちてくる。
そして、中国では汚職、賄賂が横行していると言われるが、就任当時から習近平政権は腐敗・汚職撲滅を強権的に実施している。
有能な人材も粛清されているので、中国の「上有政策、下有対策」で汚職をする者を厳しく粛清していることに注意が必要であると思われる。
そして「国に政策があれば、国の下にいる国民にはその政策に対応する策(賄賂・汚職・買収)がある」には厳しい粛清が下されることが予想される。実際に大多数の幹部が粛清されている事実がある。
エマニュエル駐日大使、中国の矛盾を指摘 処理水放水後の漁船に「百聞は一見にしかず」
デイリースポーツ の意見•
米国のラーム・エマニュエル駐日大使が22日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出について反対の立場を示す中国に対して矛盾点を指摘した。
中国のものとみられる漁船の画像や地図を添付。「『百聞は一見にしかず』ということ。
中国は日本産の水産物を輸入禁止としたが、その発表後の9月15日には、日本沿岸で操業を行う中国漁船が同じ海域で再び漁を行っている。」と指摘した。
日本は8月24日に福島第1原発処理水の海洋放出を開始。中国は同日、原産地を日本とする水産物(食用水生動物を含む)の輸入を全面的に停止すると発表した。「食品への放射線汚染リスクを防ぎ、中国の消費者の健康と輸入食品の安全を確保するため」と理由を説明している。
日本製、広がる買い控え=中国の業者も悲鳴―処理水放出1カ月
【北京時事】東京電力福島第1原発の処理水が海洋放出されてから、24日で1カ月。中国では国営メディアが連日「核汚染水」と報じ、日本製品の買い控えが広がった。一方で、水産物などの需要落ち込みは中国の業者も直撃。低迷する自国経済に打撃として跳ね返っている。
「日本の商品は扱っていない」。中国の商品販売サイトにはこんなただし書きが記載されるケースが出ている。ある出品者は「少しでも売れるようにするためだ」と話した。
中国政府は処理水を対日圧力のカードに利用してきた。国営メディアは8月下旬、放出に反対する専門家の見方を集中的に報道。日本産水産物の全面禁輸も発動した。8月の日本産魚介類の輸入額は前年同月比70%減と、7月の33%減からマイナス幅が拡大した。北京市の日本食レストランの経営者は「客足は以前の半分程度だ」と肩を落とす。
もっとも、影響は中国政府の予想を超えて広がったもようだ。日本製品の不買に加え、日本人学校に石が投げ込まれる事件が発生。塩の買い占めも起き、業界団体が「食塩は安全だ」と呼び掛ける事態につながった。
北京市内の京深海鮮市場を22日に訪れると人影はまばら。ある男性店主は「日本産は扱っていないが、売り上げは8割減った」と話した。中国メディアは漁業者の生計に「不確実性が高まっている」と報道。処理水関連のニュースは9月以降、顕著に減っており、水産関係者は「政府が騒ぎ過ぎた」と恨めしそうに話した。
8月下旬に予定されていた公明党の山口那津男代表の訪中が直前に延期されるなど、政治外交面の影響は大きい。一方、景気が冷え込む中で、中国政府は経済的な悪影響を避けたい考えで、対日ビジネスは引き続き強化する方針だ。
だが、日本企業の間では中国への不信感が高まっている。北京の日系食品メーカー幹部は「このままでは将来の投資計画に影響が出るかもしれない」と顔を曇らせた。
「食材に魚介類を使わないでくれ」中国最大酒造メーカーが開催した日中秘密パーティーの真の狙い。中国二枚舌外交の厚顔無恥ぶり
オピニオン16 時間
「福島の処理水を理由に『日本の食べ物が危ない』と言いながら、あんなパーティーをやるなんて。中国の二枚舌ぶりがよくわかるってものですよ」――こう吐き捨てるのは、中国で事業を展開するある企業関係者だ。東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出を受け、中国が日本産水産物の全面禁輸に踏み切ってから9月24日で1カ月となるなか、パーティーが秘密裏に開催された理由とは?
マスコミや一般客を完全シャットアウトして行われた〝秘密の宴〟
「日本の海産物が危ない」
科学的な根拠を無視して喧伝された中国政府の“反日政策”は中国のネット民らによる各所への「電凸」の波状攻撃を招来し、日本の農林水産業に深刻な被害をもたらした。「処理水問題」で冷え切った日中関係は改善のめどさえ立っていないのが現状だ。しかし、中国政府のこうした強硬姿勢とは相容れない光景が、9月19日、皇居にほど近い都内高級ホテルで繰り広げられていたことはあまり知られていない。
「茅台東京饗宴の夜」。
ホテルの案内板、3階宴会場の欄にはこう記されていた。
マスコミや一般客を完全シャットアウトして行われた〝秘密の宴〟。その中身について、事情を知る中国政府関係者がこう打ち明ける。
「この日、開かれたのは、中国最大の酒造メーカーである貴州茅台酒(きしゅうちだいしゅ)によるレセプションパーティーでした。中国大使館・領事館の代表のほか、日本企業の関係者も多数招かれ、総勢100人以上の盛大な集まりになったようです」
貴州茅台酒が製造・販売している「マオタイ酒」は日本ではなじみの薄い酒だが、中国国内では広く親しまれている蒸留酒「白酒(バイジュウ)」の代表的なブランドだ。800年余りの歴史があり、インターネット通販では、1本(500ml)数十万円で取引されることもある。
1972年、日中国交正常化式典の宴席では、時の田中角栄首相と周恩来総理が乾杯酒とするなど、外交の場面でも事実上の「国酒」として扱われてきた銘酒だが、販売元の貴州茅台酒も企業グループとしての存在感は群を抜いている。
「中国・貴州省茅台鎮の地酒メーカーでしたが、現在は貴州省の地方政府が経営に携わっている公営企業。
2001年には上海証券取引所に上場を果たし、2017年には時価総額が飲料メーカーとしては世界最大となり、2020年には本土上場株で中国企業のトップに立った」(中国市場に詳しい企業関係者)
「日本進出に賭ける本気度の表れといえるでしょう」
9月21日午前9時(日本時間)現在で、貴州茅台酒の企業時価総額は2兆2900億元(46兆6400億円)に達している。日中関係が微妙なこの時期にパーティーを開いた意図は何なのか。
「貴州茅台酒は日本市場への本格進出を狙っており、パーティーはその地ならしの意味合いがあった。狙うのは、日本にやってくる中国の富裕層。インバウンド需要をにらむ日本の飲食業界と手を組むことで、さらなる市場拡大をもくろんでいるようです。日本側の代理店は、中国食品などを扱う渋谷区内の会社が担っていますが、今回は中国本社がお膳立てをしている。パーティーでは社長自らが壇上に上がり、自社製品のマオタイ酒の魅力を売り込んでもいた。日本進出に賭ける本気度の表れといえるでしょう」(同前)
貴州茅台酒側は、8月ごろから関係者への招待状の配布を始めたとされるが、筆者は今回、その招待状と招待客のリストを入手した。
小売り大手のイトーヨーカドー、家電量販大手のビックカメラ、百貨店大手の三越伊勢丹など多くの企業幹部に混じって、「相撲代表」として、中国・内モンゴル自治区出身の元大相撲力士、蒼国来の名前も。幅広い業界から中国とゆかりのある人物がピックアップされているのがわかる。
招待客のひとりが、パーティーの様子を明かした。
「来賓挨拶に立ったのは、元卓球の世界王者、松崎キミ代さんでした。1950年代末から60年代にかけて世界大会を制覇するなど卓球王国の中国ではレジェンド的存在。1961年の世界大会では当時の周恩来首相からマオタイ酒を贈られたエピソードは有名で、この日もその話を披露していました」(同前)
この出席者によると、饗宴で供された料理は、日本の老舗料亭が担当。「最高の一品」として、15年物のマオタイ酒とともに、「黒毛和牛網焼き」が振る舞われた。
ちなみに、中国では2000年代初頭にBSE(牛海綿状脳症)問題が起きたときから20年ほど、日本からの和牛の輸入を禁止していた。
「どうやって懐石料理を作るのか、正直困りましたよ」
処理水問題による海産物の禁輸と同根の構図だが、パーティーはこうした中国の国内事情を度外視する形で進んでいった。
「驚いたのは、駐日中国大使館の首席公使である楊宇氏が出席していたことです。何しろ、日本政府に強硬な姿勢を貫く中国の〝戦狼外交〟を象徴する存在ですから。処理水問題で微妙なこの時期に、こんなパーティーに出席して大丈夫なのか、とこちらが心配になったくらいです」(同前)
出席者によると、楊公使は宴席で「実は、僕はマオタイ酒の発祥地である貴州で2年ほど勤務したことがある。貴州は私の第二の故郷のようなもので、故郷のお酒の味を楽しんでください」と、外交官にしては珍しいセールストークも披露していた。
一方で、処理水問題で揺れる日中関係を見越した配慮の形跡も見受けられたという。
「貴州茅台酒側が、直前になって、料亭の担当者に『食材に魚介類を使わないでくれ』と伝えてきたんだそうです。中国政府にパーティーの模様が伝わったときのリスクを考慮したのでしょう。担当者は『(魚介類なしで)どうやって懐石料理を作るのか、と正直困りましたよ』とぼやいていましたね」(同前)
中国には、「上有政策、下有対策」という有名な言葉がある。「国に政策があれば、国の下にいる国民にはその政策に対応する策(抜け道)がある」という意味だ。
今回、中国のトップ企業が見せた動きは、処理水問題で日本への攻撃を先鋭化させている習近平政権の思惑とはかけ離れていることは明白だ。まさに「上有政策、下有対策」を地で行く対応だ。本音と建て前を使い分ける彼らのしたたかさが浮き彫りになった一件ともいえるだろう。
取材・文/安藤海南男 集英社オンライン編集部ニュース班
参考文献・参考資料
エマニュエル駐日大使、中国の矛盾を指摘 処理水放水後の漁船に「百聞は一見にしかず」 (msn.com)
日本製、広がる買い控え=中国の業者も悲鳴―処理水放出1カ月 (msn.com)
「食材に魚介類を使わないでくれ」中国最大酒造メーカーが開催した日中秘密パーティーの真の狙い。中国二枚舌外交の厚顔無恥ぶり (msn.com)
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