「欅坂46復活」を標榜した謎のプロジェクトの顛末には、あるアイドル(候補)の最底辺の状況だけがあった
今回はめちゃくちゃ気持ち悪い話。やばいと思ったら引き返してね・・・でも、アイドル(関連)業界における人間の弱さに関わるすごい話なのは確かな話じゃないかな・・・
「欅坂46の復活」を謳うネオナチの地下活動みたいな、とあるプロジェクトチームの顛末がねとらぼで公開された。執筆は長らく欅坂を取材してきたライターのkikkaさん。Twitterなどで意味不明と思われたあの活動についての真相を半年にかけて調査した結果がまとまっている。
私は、とあるプロジェクトについてはnoteの櫻坂や欅坂ファンが一切触れてなかったので、毒沼に入るような気持ちで取り上げたりした。kikkaさんによれば、早い話、すべて泡沫のアイドル候補のタイキさんという方の自作自演だという。
しかし、とあるプロジェクトの「タイキのポコチャのランクが上がらないとプロジェクト終了」という虚言を信じてしまい、タイキさんのランクが落ちないように約100万円に及ぶ投げ銭をしてしまった人も出てしまうなど、事態が深刻なところまで進んでしまっていたそう。
とあるプロジェクトはもう各種snsのアカウントがぜんぶ削除されたあとなので、うろ覚えなんだけど確かYouTubeで2021年くらいから欅坂復活ネタをやってたと思う。
kikkaさんの記事によれば、あれはタイキさんが自分のチャンネルで遊びのつもりで投稿したら大きな反応があった、というのが始まりだという。
ここからが「アイドル業界の最底辺の世界」を感じさせる話になってくる。タイキさんはライブ配信事務所RISEと、配信に限定したマネジメント契約をしていたとのこと。RISE関連会社のスクール生としてパフォを学んでる立場らしいが、ぜんぜん努力もしてないことなどが明らかにされている。
凄絶なのはタイキさん自身は「ポコチャの収益だけで生活している」ということ。九州地方に住んでおり、お金が溜まってから東京でレッスンにいくらしいがなぜ九州でそれはできないのか。
記事の情報からわかるのは、地方在住でほとんど努力できず、配信の収益を得るために欅坂復活の嘘を使い回すという、アイドル紛いの人間の姿だった。
こんな大嘘が一時的とはいえ通用したのも、末期の欅坂がなかなか次のシングルも出せなかったり、10プがお蔵入りになったりしたなかで真偽不明の情報が飛び交う状況も大きかったのだろう。
タイキさんはリーカーが裏情報を流すという詐欺を仕掛けたわけだけど、2019〜2020のあの時期はほんとに偽のてちがジョーカー化したMVとか、ネットで関係者のリークとか本当に活発で欅坂復帰を待つ人ほど陰謀論にはまるように追ってたんだと思う。タイキさんに100万近く課金してしまったひとも、多分それくらいの思いで欅坂とてちを追ってたんじゃないかな。
ファンの中にも極端な欅坂復活を語るようなアカウントがツイッターにもいるし、グレーな情報が入り混じるなかでほとんどネオナチの陰謀論みたいなとこに引きずられることもありえなくはない。
タイキさんはそこになんでかはまって、とあるプロジェクトチームで稚拙な謎解きを提示し続けた。今考えると「いちおうタイキさんは動画とか画像は作れる人なんだ・・・」と思わなくもないが(いや、どうなのかもわからんが)、でたらめな謎をきっちりkikkaさんがジャーナリストが明らかにしてくれたのが大きい。
なんだかツイッターのインプレッションゾンビみたいなことがアイドル業界に混ざってたみたいな顛末でほんと虚しいんだけど、タイキさんはどこまで欅坂は好きだったのかな…見た目をてちに近づけていたのはどういう意図だったのかな…と思わなくもない。
欅坂復活を信じてポコチャに課金してしまった方は警察に被害相談に行っちゃったし、これからタイキさんは裁かれていくんだと思う。欅坂末期の真意不明なグレーゾーンな状態がもたらす一つの結末として、苦い教訓も見出せそうですらある。とりあえず口直しに櫻坂のUDAGAWAのMV観に行こう・・・ほらいろいろ言われたけどあのMVいいよ、平和だよ。正気だよ。
欅坂末期は演じるほう運営するほう推すほう揃って正気を失ってた。この事件は数年越しのそんな時期を清算するものと見ていいんじゃない。推す側にだけ限定されるが。