「進言」⑫ 父から子への真剣な話
第十二章
息子よ、君が仕事のことを考える日も近い。
仕事のことを語らせてくれ。
働くと言うのは良いことだ。
君のために働けることは、私の幸せだ。
「戒めを愛する者は知識を愛する。懲らしめを憎む者は愚かだ。
善人は主なる神の恵みを受け、悪を企む者は主に罰せられる。
人は悪を持って堅く立つことはできない。正しい人の根は動かない。」
「賢い妻が夫の冠。恥をもたらす妻は夫の骨の腐れ。」
「正しい人の考えは公正。悪人の助言は偽り。
悪人の言葉は人の血を流そうと伺い、心のまっすぐな人の口は自分を救う。
悪人は倒されて失せ去る。正しい人の家は堅く立つ。
人はその悟りに従って褒められ、心のねじけた者は蔑まれる。」
「蔑まれている者でも人に仕える者は、自ら高ぶって食に乏しい者にまさる。
正しい人は自分の家畜の命を顧みるが、悪人は憐れみでさえ残忍である。
自分の畑を耕す者は食料に満足するが、空しいものを追い求める者は知恵がない。
悪人は悪人の獲った物を欲しがるが、正しい人の根は堅く立つ。」
「悪人は唇の咎によって罠に陥り、正しい人は悩みから逃れる。
人はその口の実によって幸福に満ち足り、人の手のわざはその人の身に帰る。
愚かな人は自分の道がまっすぐに見えるが、知恵ある人は助言を聞き入れる。
愚か者は怒りをすぐに表す。賢い人は恥をも気に留めない。
真実を語る者は正しい証言をし、偽りの証人は嘘を告げる。」
「剣を持って刺すように、みだりに言葉を出すものがあるが、
知恵ある人の舌は人を癒す。
真実を言う唇はいつまでも保ち、偽りを言う舌はただ瞬きの間だけだ。
悪を企むの者の心には欺きがあり、平安をもたらす助言者には喜びがある。
正しい人には何の害悪も降りかからない。悪人は災いで満ちる。
偽りを言う唇は主に憎まれ、真実を行う者は主に喜ばれる。」
「慎みある人は知識を隠し、愚か者は自分の愚かさを言いふらす。
勤勉な者の手は人を治め、怠る者は人に仕えるようになる。
心の憂いは人を落ち込ませ、親切な言葉は人を喜ばせる。
正しい人はその友をも正しい道に導くが、悪人は自分をも迷わせる。
怠る者は自分の獲物を火であぶることもしない。勤勉な者の勤勉さは宝。
正義の道には命があり、その道筋に死はない。」