辻タダオの三多摩だより35
岩隈引退ということでジオシティーズに
書いた試合の感想を転載します。
2004年6月29日(火)
西武ー近鉄 戦 15 回戦 18:01 西武ドーム
近鉄 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
西武 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1X 1
終了 西武8勝7敗 観客: 22000 人
[投手] 近鉄 : 岩隈-吉川
西武 : 松坂
[HR] 近鉄 :
西武 :
[勝ち] 西武 : 松坂 6勝 5敗
[負け] 近鉄 : 吉川 1勝 1敗
[S] 西武 :
早番だったんで終業後即帰宅し、
2回表バーンズが打ち取られたとこから
ずーっと終いまでかじりついて見た。
何年かに一度の恐るべき試合だったと思う。
で、あるがゆえに勝ちたかった・・・・・
つうか実際かなり「痛い」負けだし・・・・
「野球」ってゆう「ジャンル」そのものを深く考えさせられました。
なんつうか同じ「野球」っつっても
「現在進行形」の「野球」の「ウルトラハイパー」な技術の応酬でしたよ。
「いま現場で起きている野球はこれだ!そして投球とはこれだ!」
みたいな。
あきらかに「相手打線から受けるプレッシャーの多寡」で
勝敗が決した感じですね。
岩隈のほうが四死球も球数も全然多く、
松坂はまだ余力全然ありそうで、
先に岩隈が降りざるを得なかった近鉄が筋書き通り負けた、ってことです。
黒田の今季の低迷を見るにつけ、
昨今の「打撃技術の向上」および「使用球の反発力の増大」のおかげで
やはりどう考えても「速球派」は活き辛い状況なんですよ。
松坂は前回完封のときからあきらかに投球スタイル変えてましたよね。
そんときのプロ野球ニュース見て
「お、なんか岩隈スタイルじゃん、それ」とか思ったわけです。
「どっからでも平気でホームラン飛び出す」みたいな「打線のインフレ」は
パリーグのほうで先行して始まってたわけで、
それをどう抑えるのか、ということについて、まずパのこの
「両巨頭」が身をもって示したってことでしょうね。
この試合の凄かったのは、
「ここぞ」ってところで2人とも「地力」を出して
相手をねじ伏せた、って場面と
「あ、こりゃまずい」ってゆういわゆる「失投」を
「相手が打ち損じてくれた」いわゆる「ツキ」のあった場面と
それからまた「野手の神ががり的守備」で失点阻止ってゆう場面が
図ったかのように互いにほぼ均等に分配されてたってところですね。
「失点阻止守備」はノリ、フェルナンデスと共に「サード」だったし。
やはり「いま現在そこで繰り広げられてる」
試合を見る限り、「野球」そのものは
「廃れる」いわれは全くない、ということがよくわかる一日でした。
昔、江川が終盤になればなるほど球速が増して
高めの直球で面白いように三振とってた、ってゆうあの頃ですか、
ああゆう「投手戦の醍醐味」ってのはもう戻ってこないのかもしれません。
あの味わいの方が「わかりやすい」し、また試合時間も短かったし、
一般受けはするんだろうなあ、とは思います。
10回0-1×
ってスコアでしたけど3時間半くらいかかってますものね。
ほんと常人では考えられないくらいな
「神経のすり減らし方」だったと思うんだけど、
2人とも結果出したのはマジで凄かったと思います。