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中小メーカーがこだわるnoteの届け方
企業アカウントのnoteを開設して、まもなく4年を迎えます。
公開した記事は50件を超えました。月1件のペースで、ゆるく長く続けています。
このnote運用ですが、当初から一貫してこだわっていることがあります。
読んでほしい相手に届けることです。
当社は「ねじ」をつくる中小メーカーです。商流もBtoBのため、一般的な知名度は低いです。
新しいnoteを公開しても、ホームページやSNSによる発信だけでは、読んでほしい相手に気づいてもらえません。
では、どうすればいいのか?自分たちの答えはシンプルです。
一人ひとりに個別でアプローチする。
要するに、めんどくいことをめんどくさがらずにやる。これしかありません。
今回は、当社がこだわるnoteの届け方をご紹介します。
①業界紙
まずは、業界紙に対する取り組みです。当社は過去2年間で、「健康経営優良法人」と「ユースエール認定」という2つの認定を取得しました。
これらは、国(省庁)の認定制度です。世間一般に広く浸透しているものではありませんが、社外関係者へのアピールになります。
そこで、認定取得と同時に、制度概要や取得経緯をまとめたnoteを公開しました。
note公開後は、ホームページやSNSによる情報発信を展開。しかし、それだけでは社外関係者には届きません。
次の一手として、業界紙にアプローチを試みました。具体的には、業界紙の担当者宛にnoteを送り、紙面で取り上げてもらえないか打診しました。
アプローチにあたり気をつけたことは、どの業界紙にお願いするかです。興味関心は業界紙によって違います。無作為に打診するのは効率が悪く、相手にも失礼です。
今回の場合、2つの認定は「働きやすさ」に対する一定の評価を得たものでした。このため、各業界紙のバックナンバーを過去半年分さかのぼり、人材関連の特集を掲載していた業界紙をピックアップ。
該当する数社に個別でアプローチを行い、取り上げてもらうことに成功しました。
②採用候補者
もう一つは、採用候補者に対する取り組みです。当社の採用活動は、noteをフル活用しています。
というのも、公開しているnoteの約9割は、採用対象の学生をターゲットに書いたものです。説明会参加者には、毎回欠かさず紹介しています。
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しかし、よほど志望度が高くない限りは、noteを読んでもらえません。そこで、当社では候補者の選考状況にあわせた個別のアプローチを行っています。
例えば、応募検討中の候補者には、説明会参加の御礼を兼ねて、「採用Q&A」や「新卒1年目の働き方」などのnoteを送ります。募集要項に載らない情報が中心です。
一方で、選考中の候補者には、面接案内のタイミングで、面接官のインタビューnoteを送ります。事前に面接官の人となりを理解してもらうことで、面接時のコミュニケーションが取りやすくなるからです。
大多数が興味のない社員インタビューも、この方法なら確実に読んでもらえます。
こうしたアプローチを続けた結果、noteを読んで当社を志望した大学生が今年入社しました。
最後に
当社には広報専任者がいません。有志数名が隙間時間で、noteを作成してます。月1〜2件の公開が限界です。
だからこそ、手間暇かけたnoteを届けることに、強いこだわりがあるのかもしれません。
不特定多数に情報を届ける便利なツールは増えました。しかし、本当に情報を届ける必要があるのは、特定少数です。
今回の経験を通じて、一人ひとりと向き合いコミュニケーションを取ることの重要性を再確認できました。
noteというコミュニケーション手段を、これからも大切に育てていきたいと思います。