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3Dプリンターの積層痕を消したい!3Dプリンター製品の仕上げについて

3Dプリンターの紹介記事もとうとう4回目。
前回最後に綴った『積層痕をどうやって消すか』その謎を解説してまいります!

3Dプリンターの記事とは…?って方は、こちらの記事をご覧ください!
【第一弾】「3Dプリンターって何ですのん」‐3Dプリンター超基礎知識‐
【第二弾】精密~大型いろいろ造形できます!ツジカワの3Dプリンターの種類と作れるものをご紹介!
【第三弾】3Dプリンターのサポート材とは? 積層痕とは? 種類と特徴をわかりやすく解説します!

3Dプリントしたシーラカンスの頭。
頭を横切る方向に等間隔で無数に入った線が「積層痕」です。

「積層痕」は3Dプリンターならではの現象のため、成形品を模したモックアップや、つるっとした表面が求められるキャラクターのオブジェなどを作るときにはまず『積層痕をどうやって消すか』がカギになってきます。


「積層痕」の仕上げ方

3Dプリンターで造形したものをツルツルの表面にしたい場合には、
・積層痕を削って磨く
・積層痕を埋める
どちらかの後加工を行うことで、理想の仕上がりに近づけていきます。

左側が、造形後そのまま/右側が、仕上げ・塗装後

積層痕を削って磨く

ツジカワが保有している、精密でフルカラー造形が可能な『J750』は、
色がついた状態で造形できるので、樹脂の色味を活かすためにも「積層痕を削って磨く」ことが多いです。

仕上げのイメージ
表面の凹凸を削って、ツルツルに!
造形後のモデル
側面や天面に、うっすら積層痕残っています。
仕上げ後のモデル
表面の凹凸がなくなり、ツヤツヤピカピカ


積層痕を埋める

ツジカワが保有している、大型造形が可能な『Massivit』や『FDM方式3Dプリンター』は、単色で造形するので、後から塗装で色を付けていきます。
その際、任意の塗装を行う前に「積層痕を埋める」ことが多いです。

仕上げのイメージ
表面の凹凸部分を埋めて、ツルツルに!
造形後のモデル
たてがみの部分にがっつり積層痕が残っています。
仕上げ後のモデル
凹凸を綺麗に埋めた後、塗装をしてリアルな仕上がりに。


積層痕を活かす

実際の商品を模したモックアップやキャラクターの造形物などでは、凹凸のないつるっとした仕上がりが求められることが多いため、「埋める」「削る」といった仕上げの作業を行うことが多いです。

しかし、積層痕は3Dプリンター独特の表現でもあり、それが良いとされることもあります。以前ツジカワが携わったアート作品では、積層痕を活かした表現がなされました。

肌の部分は、積層痕を埋めて滑らかに。
ドレスの部分は積層痕はそのままに、シルバー塗装を施した。

造形物の詳細はこちらから!
コシノジュンコ氏作「対極の美ー無限に続く円ー」の3Dプリンター造形から設置まで

「積層痕」は3Dプリンターならではの現象のため、見落としてしまいがちな部分ではありますが、きちんと特性を理解して仕上げていけば何の問題もありません。

思ってたよりややこしいな…と思って3Dプリンターを敬遠してしまう前に、ぜひぜひツジカワまでご相談ください!



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