箔押しのおはなし :02
皆様「箔押し」って聞いたことありますか?「箔押し」。
正直私は就職活動でツジカワの説明会を見るまで「箔押し」というワードを知りませんでした笑
今回の記事は
「箔押し・・・あ、伝統工芸っすね!?」
と思っていた〇〇年前の自分に「箔押し」についてレクチャーするつもりで書いていきます。つまりめちゃんこ初歩的な内容になります。
まず、箔押しは江戸時代初期に西欧から日本に伝えられた伝統工芸・・・
ではありません笑
歴史についてはあんまり知りませんが(※)
私たちの身の回りには箔押し加工が施されている製品が数多くあります。
例えばチョコレートのパッケージ、たばこの箱、化粧品の箱、お酒のラベル、トレーディングカードのレアカードetc…
こういった商品って商品名とかが普通の印刷よりも目立っていて金色や銀色にピカピカしてたりするじゃないですか?あれが「箔押し」なんです。
箔押し加工は通常の印刷機ではなく、「箔押し機」と呼ばれる専用の加工機で加工されます。
インクによる印刷ではなく、箔を版で印刷物に押し当て熱をかけることで印刷物に箔を圧着させるのです。
つまり箔押し加工には
箔版
箔
箔押し機(および加工業者様)
が必要になります。簡単な図解をするとこんな感じです。
そしてこの箔版を作成しているのが弊社ツジカワです。
箔押しに使用される箔版とはどんなものでしょう?
弊社には多数の材質・特徴を備えた版をご用意しています。
こちらに関しては次回のnoteで深彫り(彫刻屋だけに!)していきたいと思います。
箔押し印刷に使用される箔は、アルミなどの金属粉をフィルムに蒸着してロール状にしてあるものです。
箔ロールはおよそ4~6μほどの薄さですが、上から
ベースフィルム
離型層
着色層
蒸着層
接着層
というふうにレイヤーになっています。
熱した箔版をフィルム層側からあてることで、離形層から下がはがれ、
柄が紙に転写されます。
国内にも数社メーカー・商社様があり、それぞれに特殊な色味や特徴を備えた箔ロールをご用意されています。
最後に箔押し機です。
こちらが弊社で校正押しやサンプル作成時に使用している箔押し機です。
たまに「箔押し加工をお願いしたいんですが・・・」といったお問い合わせを受けることがあるのですが、残念ながら弊社で箔押し加工のみを承ることはできません。
箔押しをお願いするとなると、やはり箔押し印刷に関して経験と知識が豊富な箔押し加工業者様にお願いするのが一番ということになります。
箔押しには箔と紙の相性、版と紙の相性など様々な要素が絡み合っており、特殊な材質や、高度な要求だとなかなかイメージ通りに加工するのは難しいです。
版だけでは解決できない問題は多々あれど、加工業者様からの相談を受けて、版の仕様を考えたり、彫刻深さを変えるなど、版屋としてできる限りのことを提案し、問題が解決した時の喜びはひとしおです。
こういった事例も今後noteで紹介していけたらなぁ、と思っております。
以上、非常にざっくりした箔押しのおはなしでした!
次はいよいよ弊社の商材である「箔版」について紹介いたします。