Vol,15 吉田焼復刻プロジェクト⑧
さっそくテストピースを作ってみました。
左が②グレーの石、右が③白い石です。
Vol,7の記事にある②と③です。
1300℃の還元焼成で焼いたところ、驚きの結果に。。。
奥が②グレーの石、手前が③白い石です。
破片を焼いた時は大丈夫だったのですが、粘土に生成したら③が溶けてしまいました。
②のアップ
③のアップ
文献にある通り、やはり単味で作るのは難しいのか、
もしくは②のグレーの石の単味でいくか。
佐賀県窯業技術センターの研究員の方に相談したところ、
ミルで摺ると粒子が均一になり、可塑性が無くなりやすいとのことでした。
問題を整理すると
A 文献では礬土(はんど)を混ぜていた
B 礬土は皿屋鳥居原で採れていたが、鳥居原という地名が今はない
C ミル摺りだと可塑性がない
D ③の白い石だと耐火度が低い
この4つが今の段階で大きな課題であり、解決しなくてはいけません。
まず C に関しては窯業技術センターのスタンパーをお借りして粉砕することで、粒子が不均一になり、今より可塑性が出るとのことでした。
実際にスタンパーが導入される前の昔は川の水力を利用し、唐臼で粉砕していました。
そのため、今でも陶土屋さんは塩田川沿いに沢山あります。
これは天草陶石が肥前地区に入ってきてからですので、この話はまた別の機会にします。
スタンパーを使うには20kgほど石が必要とのことでしたので、どちらにしてもまた石を採ってこなければいけません。
A、B、Dに関しては鳥居原と思われる場所から土(礬土と思われる土)を採ってきて混ぜてみるしかなさそうです。
続きはまた次回に。
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