判断基準をしっかり持とう〜
僕は、訪問看護ステーションで勤務しています。
この職種は、利用者さんのお宅に実際にお邪魔して看護やリハビリを提供するお仕事です。
現在、コロナウイルスのオミクロン株が大流行しており、近隣の施設や病院では閉所するところがあったり、訪問介護施設でもクラスターが起きたりと、いよいよ身近に迫って来た感じがあります。
病気や虚弱状態にある利用者さんのお宅を訪問させてもらう手前、私たち訪問看護スタッフも万全の感染対策を行なっていく必要があります。
そこで、僕たちのステーションでは、極力事務所にスタッフが集まらないようにしていこう〜という方針がなされています。
いま、それが施行されて2週間ほどになります。
個人的にはオンラインミーティングなども利用して、うまく運用できている印象だったのですが、ここに来て一部のスタッフから「やっぱり対面で皆でミーティングしたい」という不満が出てきています。
うーん、と思うと同時に、もっと悩ましいのが代表である管理者が、その不満に当てられて「事務所の利用を再開しようか」と考えはじめているところ。
僕も「対面で話すこと」の有意義さは重々承知であり、できることなら対面スタイルに戻ることがメリットであるとも感じています。
けれども、オミクロン株が流行っている今、全員で室内に集まることに意義はあるの?と感じてしまいます。
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こうやって代表である管理者が、スタッフの不満に右往左往させられるのは、一つには前提条件や判断基準のなさにあると思います。
例えば、今であれば
「スタッフ間のクラスターを避け、利用者さんのもとに安心と安全で訪問すること」
が、業務を成立させる上での大前提だと思います。
会社から出る施策は全て、これらの条件のもとに決定がなされるはずです。
ところが、この前提条件や守るべきものが曖昧なままだと、どんな意見も聞かなくてはならないことになり、判断基準も曖昧になります。
不満と意見というのは、表裏一体で、条件があやふやなままだと、全ての意見を取り入れようとしてしまいます。
だからこそ、「いま一番に守るべきものは何か?」という精神をしっかりと定め、その精神に基づいて判断していって欲しいのです。
仮に、スタッフから出た不満が、その精神とズレのあるものであるならば、リーダーはスタッフを納得させられる説明をする責任があると、僕は思います。
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こうやって書いてみると「方針を決めるには、前提条件をしっかりしよう〜」というのは、何も組織に限ったことではないような気がします。
人生においても、そうだと思う。
人生は、いくつも分かれ道があって、どっちの道に行こうか、よく迷います。
そんな時、「おれはこっちへ行く!」と明確に決めるためには、「自分の人生で、自分は何を大切にしたいのか」を明確にしておくことが大事だと思う。
その条件がハッキリクッキリすればするほどに、人の意見に左右されず、まっすぐと道を選んでいけるのかもしれません。
それでは!