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妖怪?いいえ、妖です。 - おど森稽古日報.6

うまいこと入って最後繋げる、みたいな脳みそがなくなってきました。そもそもそれをできてたかは置いておいて。

妖ってなんだ?

今回の新作ミュージカル『おどり村と妖の森』にはタイトルにもある通り「妖」が出てきます。妖、と言われると誰しも「妖怪ね」と思うでしょうし、実は作中でも妖怪だったことにされています。

しかし、この妖というやつは小豆を洗ったり枕をひっくり返したりはしません。妖怪というのは人間の「そんなわけない」が作り出したものであって、案外人間の現実や生活に根付いたものが多いような気がします。死の象徴とか。

愉快に舞い踊る妖たちのナンバー稽古

『おど森』の妖たちは、人間たちに「妖」と名付けられているだけで実際には「精霊」に近い存在かもしれません。人間たちの預かり知らぬところで、同じように生まれた似たような人型の生き物。人間がなんでこうなったのか諸説あるように、妖たちもきっと様々な要因でそこにあるんだと思います。

癒されたい時、どうして自然の中に行きたくなるんでしょう。
大きな自然に触れた時、どうして心が空っぽになるのでしょう。
そこに意味を持たせられるほど人間は長生きではありません。
そんなことは愚かな行為だとわかりつつも、私たちは植物に名前を付け、分類し、自らの手で育もうとする。同時に自然を奪い生活をする。

夜の暗闇を奪い、
昼の光を遮り、
何かを得て、失っていく。

そんな人間たちとそっくりながらも、真逆の生活をしている生き物を描きたかった。そしてそんな彼らと人間たちが出会い「共存だけが道ではない」ことを知る。
しかし、そういう世界があることを知る前と後では少し景色が違うよね。

………って、いうようなことを書いてます。ミュージカルで。笑

今回振付で佑介が「妖たちなりの基礎」を作ってくれたのが嬉しかった!

国が違えば生活が違い、文化が違い、様式が違う。
それも同じことだと思います。
「ないこと」にしてはならない。「否定する」のは違う。しかし「共存し実践するかどうか」はまた別の話。そうやって「わける」ことも、苦手なひとが多いのかもなあと最近SNSをみていると思いますしね。

ゲド戦記のオジオンのいう「魔法」について。
最近だと羅小黒戦記の「妖精」の有り様。
世界に伝わる神話たち。
日本にとっての「神さま」と「妖怪」の区別の曖昧さ。
色んなものを見て、考え、生み出した私なりの「妖」です。

モヤっとしたものを全て取っ払う、カラッと明るく時に恐ろしい堂々とした存在。
それが私なりの「妖」かなと。まあ結構人間っぽいやつもいるけど。笑

トトキ役の江﨑・キンジ役の津久井

特にキンジとトトキという存在はかなりお気に入りです!
もう早く出会っていただきたい!!誰かアニメ化して!!!笑
ここまで語った内容がどうでも良くなるくらいに我ながら魅力的なキャラクタを生み出せたような気がしています。江﨑・津久井のコンビが本当に私の脳みそから出てきたみたいにピッタリで、稽古のたびにニコニコになっています。

二人合わせてトトキンジです。よろしくお願いします。

今日は、

なんだか長くなってしまったので、稽古日報か?という感じですが今日はここまで!!書きたいこといっぱいあるのにnoteを書く元気がなかなか残っておらず悔しい。まあ、おど森の稽古は今年いっぱい続きますんで、ゆっくり書いていきましょうかね…。

今日はあんまり上手く稽古を進められなくてちょっと凹んでいます。というか毎年トライアウトはこれでしょんぼりしがちなのですが、原作もなく1から作っていくってこういう難しさが必須なんだと思って、自分を励ましています。せっかく大好きな役者たちに集まってもらって、面白いキャスティングになったんだから最後まで全力で面白くするぞ。

『おどり村と妖の森』本番まであと3週間。

本当に誰も見たことがない物語が生まれおちる瞬間を、絶対に体感してほしいです!!観に来てくれええええ!!!

ミュージカル『おどり村と妖の森』

◎公演日程 
6月17日(土)     18:30
6月18日(日) 12:30 / 17:00
開場は各開演30分前
※18日昼公演、残席僅かとなっております!

◎劇場 武蔵野芸能劇場 小劇場
〒180-0006 武蔵野市中町1丁目15番10号
JR三鷹駅 北口より徒歩1分

◎チケット(全席指定)絶賛発売中〜!
・通常チケット
S席6,000円 / A席4,800円
・応援チケット
S・A席 共に+1,000円(ポストカード付)
・もっと応援チケット 
SS席(パンフレット・出演者サイン入りポストカード付)9,000円

チケット予約
https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=71790&
配信チケット
https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=71961&

◎スタッフ
作・演出:ひらたあや
作曲:樹原孝之介
振付:落合佑介
監修:星潤

◎あらすじ
 とある村に 神を宿す巫女の血を引く娘が生まれる。15歳のお祭りの日、その体に神を宿すべく舞の稽古を重ね…遂にその年がやってきた。彼女は祭り当日〈妖の森〉へ行き、神を宿す儀式をしなくてはならない。踏み入るのを禁じられ、妖が住むといわれている森で…。
 巫女の娘・ウズメは舞の稽古で出会った天真爛漫な少女・ヒコと、村はずれに住む少年・イズナと意気投合し、彼らは揃って〈妖の森〉へ足を踏み入れる……。

人間も、妖も、神さまだって、みんな歌って踊りだす。
日本の歌と踊りのはじまりを考える、国産ファンタジー・ミュージカル。

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ひらたあや(ミュージカル作家)
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