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吾輩のご主人は大谷翔平がドジャースに移籍したことを、年が明けるまで知らなかったのである。


吾輩のご主人は大谷翔平がドジャースに移籍したことを、年が明けるまで知らなかったのである。




というか、新年一発目に起こった大事件である


『令和6年 能登半島地震』のことも、




当日の夜になるまで知らなかったのである。



ご主人の妻が帰ってきて、


「石川の地震、すごいことになってるよ!!」



と、妻から聞かされて、初めて知ったのである……。



どんだけである!!




それほど吾輩のご主人は、


世間のことにはカラっきし興味がなく、



「へ? 何ソレ……?」と、ぽかんとしており、


とにかく、時事ネタというものに疎いのである……



今回なんか、


大谷翔平の能登半島地震への寄付のNEWS映像が、朝のテレビで流れていて、




大谷翔平がドジャースをユニフォームを着ていることに、


「え? なんで? 何でドジャースのユニフォーム着てんの?!」




と、軽いパニックを起こしていたのである。



事の真相を確かめようと、


慌てて、洗面所で身支度をしている妻のところへ行ったのだが、


「は? そんなの去年の話だよ。 どんだけ疎いの?」



と、見事に妻から返り討ちに遭い、肩を落として戻ってきたかと思うと、


自分だけそのことを知らなかったことに、愕然としていたのである……



妻もあきれ顔である……



たぶん、ご主人の生きている時間軸は、


世間の人よりも一ヶ月くらい遅れていて、


現代社会で一人だけ違う世界線に取り残されているのである……。



さながら、〝孤独な世捨て人〟である……





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