吾輩はお風呂が、大っ嫌いである。
吾輩はお風呂が大っ嫌いである。
年末ということもあり、その一環として、
吾輩も風呂に入れさせられてのである。
常々、吾輩は毛繕いとコロコロで十分だと、
声を大にして言っており、
お風呂というものから逃げ続けていたのだが、
とうとう、捕まってしまった……。
このざまである……。
まずお風呂の何が嫌かというと、
水(お湯)に濡れるのはもちろんのこと、
シャンプーの泡や、 シャワーの水が、
ときおり、目や耳にかかってしまうことである。
もちろんご主人は、吾輩の顔に
それらのモノが掛からないように、
細心の注意はしてくれてはいる。
けど、どうしたって完璧に防ぐことなどできないのだ。
何かの拍子に、シャンプーの泡などが顔かかってしまうことだってある。
シャワーで洗い流す際に、ヘッドの取り扱いをミスって顔が濡れることだってある。
シャワーで濡れるならまだイイ、
拭けば済むのだから……。
一番、最悪なのは、
シャンプーの泡が顔につくことである。
もう、そうなったら最後である。
どうにかして、その泡を取り除かなければならない。
タオルで拭いてもらうか?
目がシバシバしたままだろうが!!!
泡まみれの手で取ってもらう?
そんなことしたら、もっと泡まみれになるわ!!
シャワーで洗い流すしかない。
目も、 口も、 耳も、 鼻も、
顔中ビショビショである。
そんなリスクを負ってまで、風呂に入るくらいなら、
いつも自分でやっている毛繕いや、大好きなコロコロで十分なのである。
それを何かと、
〝皮膚病になるだの〟 〝ノミが湧くだの〟
〝臭いがクサイだの〟 〝不衛生だの〟
ご主人は自分の都合のイイように理由をつけて、
吾輩を洗おうとするのである。
しかも、一度、シャンプーをしてしまったら、
しばらく、その匂いがとれないのも嫌である。
人間は石けんの香りが〝イイ匂い〟と思い込んでいるが、
それはまったく勘違いのである。
はっきり断言できるが、ふだんの吾輩の体臭のほうが
よっぽど〝イイ匂い〟である。
そもそも毎日毛繕いを欠かしたことはないので、