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映画「なれのはて」観ました

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ある映画館で「なれのはて」という映画が
再上映されると知った。

先日、フランス映画「冬の旅」を観て、

主人公モナの生き様が
私の「成れの果て」かもしれないと感じ、

人生について考えていたので
興味を持って観に行くことに。

粂田剛監督「なれのはて」

様々な背景からフィリピンの貧困地区に移り住んだ日本人4名の人生を
7年かけて追ったドキュメンタリー。

お金もなく、職もなく、
生活に困窮しながらも、
明るく生き、(人によっては)亡くなっていくまでの姿が描かれている。


正直、「うわ、こんな人生嫌だな」というのが
序盤の印象だった。

綺麗な身なりじゃないし、家は狭いし、大変そうだし。

でも、彼らは何故かいつも陽気だった。

心配してお世話をしてくれる人や、
財産やステータスがなくても
愛し合うパートナーや家族がいた。

他人に迷惑をかけてはいけない日本、

人間そのものよりもステータスが先行して
愛せるか否かの判断基準になっている日本と比べて
どちらが本当に幸せなんだろう…と思った。


4人の中で一番心に残ったのは安岡さん。
ものすごく献身的に内縁の妻クリスティさんを
支える姿が映っていた。(←漫画で誤字った)

ありきたりな価値観で見れば
決して真面目な人生を送っているわけではないけど
こんなにも一生懸命人を愛せるのかと…

映画の終盤、クリスティさんが
安岡さんを想って泣くシーンがあるのだが

「あぁ、これほど人間として愛してくれる人がいて、なんて幸せなんだろう」と思った。


観客は、
映画に出てくる4名と同世代くらいの男性ばかりだった。

私は女性が「女だから」一歩引くべきとされる
社会に憤りを感じて疲れることがあるけれど

「男だから」と 力強さ、我慢強さを求められ、
学歴、職位など社会的地位を周りから期待され、
疲れ切っている男性もたくさんいると思うのだ。


映画を観に来た男性たちも、

そんな息苦しい社会を抜け出して
フィリピンで自由に生きる彼らに
希望を感じているのかな?

と勝手に考えていたのでした。


おしまい🍑

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