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海のNoël と山のNoël
Noël 🎄の少し前の南へ出かけた
マルセイユより
少しスペイン寄りにある
地中海に面した
冬の La Grande motte
グランドモットは
それほど寒くない
ひどく風が強い日は
ラルティーグの撮った
ニースの写真の人々のように
コートの襟をたて
飛ばされないように
足を踏ん張りながら
斜めになって
海岸沿いを歩けばいい
夏に来た時は
人魚だった彼女は
雪だるまに変装して
こんな冬に何しに来たの?
誰もいないわよ!
と、ケラケラ笑いながら言った
この街は
1960年代のリゾート開発で
全ての建物が
例外なく
海や波、泡、船などを
イメージするデザイン
に埋めつくされている
海岸を 街を
どこまで歩こうとも
そのイメージから外れた
普通の建物は 見つからない
夜
その入り口を守っている
身長2Mの番人に
恐々 Bonsoir と言ったら
少しだけ賑わっている
Noël 🎄 マルシェに入れてくれた
市役所はプレゼントボックスに🎁変わり
広場には
熱くて甘いワイン🍷のスパイスが
立ちのぼる
山のそれとは違い
温まる為に飲むわけではなく
私には
どうしても飲む理由が見つからない
南の海岸のクリスツリー🎄に
真っ白な雪が積もり
薄着姿の子供達が
跳ね回っている
ちょっと説明できない気分になり
2Mの番人に 見つからないように
外に出ると
まるで 魔法が解けたかのように
まるで 夢から醒めたかのように
そこは 再び
ちょっと寂しい 冬の南の街だった
翌日
少し 車を走らせ
少し 海から離れ
Montpellier の街へ
モンペリエの街の
中央広場には
鮮やかにライトアップされ
人々の目を引く
ツリー や観覧車、地球儀、、
歴史ある建物との対比は
パリのそれとよく似ている
角を曲がる度に
足元に浮かび上がる
お楽しみに導かれ
不思議の小道へと
迷い込んだはずが
いつのまにか
無彩色の出口に
導かれていた
そして再び
8時間の旅が始まり
温まっていた空気は
少しずつ冷え
零度近くなる頃
私は
再び Vosges の森に帰ってきた
ここはモミの木の森
Noël 🎄 の為に
モミの木を切る人は
誰もいない
雪の重みで折れた枝を拾い
窓辺を飾り
松ぼっくりをつなげて
小さなリースを作る
夕暮れ
森から10分車を走らせると
そこは
大きな湖のある
小さなリゾート
Gérardmer
雪の様に
真っ白なな霜が降りる山と
凍りつきそうなのに
凍らない 湖のある
ジェラルメの街の空気は
痛いほど透き通っている
Noël 🎄 のマルシェに出かけるにも
ちょっと覚悟がいる
熱くて甘いワイン🍷
がなければ
5分も立っていられない
凍りつくから髭が必要なんだ
と威張る
マルシェの番人のサンタに
私も必要だ、、言い返し
一直線に熱いワイン🍷を目指す
それでも温まったなら
凍りつくのも楽し
とばかりに
薪が まだあるから
🍷飲むのか
ワインがまだあるから
🔥薪をくべるのか
どっちにしても 果てしない
山のNoël 🎄