インドに来て、人々と接して感じる"ジュガード"精神
日本ののど飴のヴィックスってなんで個包装にしないんだろう。無駄に消費させるためじゃないかしら。おなじみ団長です。
ちなみにインドは個包装のがあるんだけどなんかメディカル感が薄い。
さて、インドで根付く「ジュガード精神(ジュガール精神/Jugaad/जुगाड़)」と言われる有名な考え方があって、Google翻訳では「その場しのぎの者」と訳されて、まあ「その場にあるものやアイディアでどうにかする」くらいの意味なのだが、なんかいい感じに言ってってけど、悪い意味で「その場しのぎ」が多いと常々感じる。Google翻訳の通り。
日常的にその場で思いついた理由や言い訳や起きた事象の予想を言う傾向にあり、しかしそれがてんでずれており明らかに違っていることがままある。
例えば元・アパートお抱えテクニシャン
リビングの天井についている火災報知器がある日突然鳴りだした。
不動産管理会社に問い合わせるも訪れるのは基本的にお抱えテク二シャンなのだが、いろいろいじった結果、玄関に置いている蚊取り線香の煙が原因だと言い出した(笑)。何畳あると思ってるんだ。そんなわけあるかい!
ちなみにこの管理会社も、日本人が在籍しているということもあって契約したもののセールスパーソンがまったく日本のそれではなく、細やかなサービスも迅速な対応も何もない。そして日本人は退職した。
例えばメイド
とあるメイド。
近所に「カルロス」という名前の犬がいて、普通にスペイン語由来なのだが、あれは「カロ」である!とずっと言っていた。結局飼い主が「スペイン語だよ。」と言って終了した。
別のメイド。
バンガロールにあっては渋滞や遅刻はつきものだが、特に遅刻が多くなったことがあった。理由にバスが迂回したというのがあるのだがほんまかいな(笑)。コロナ以前より遅いので、「交通事情は分かるが開始時間はXX時なんだからもう15分早く家を出てくれ」と言うと翌日から数日だけ30分くらい早くなった。確かにバンガロールはどこもかしこも工事をしまくっているし、コロナでバスの入場制限をしているみたいだから以前より遅くなる要因はありそうなのだが、1時間遅れるのは朝に弱い私としては困るのでこちらも主張する。(そしてまた遅くなり、ついには盗みをしたので解雇した。)
また別のメイド。
子供(0歳児)に離乳食をあげる際やお風呂の際などよく「Nothing! Nothing!」と言ったり、嫌がっているのに無理やりミルクや離乳食をあげたりするので後者は指摘するのだが、その場しのぎ的に?気持ちに蓋をしようとするが、気持ちを受け止めるのは大事よ。Something happns, indeed.
例えば工事業者
階下にうちのトイレから水漏れが発生。業者が5-6人連れで来て、パイプの質が悪く水漏れしていたとのこと。そのパイプ使うのもジュガードだし、工事が終わってもまた水漏れしてついに3回の来訪でようやく水漏れが完了した。1回で終わらせてくれ。しかも工事箇所のマーカーは消えないのを使うから取れないし、壊れたタイルも他にもあるでしょ!と思ったけど元のタイルとだいぶ違う色み(笑)。私はテナントだからいいけど、分譲だとやり直させるんだろう。
(知識・技術不足な技術者の来訪率は感覚値90%以上です。)
例えば清掃業者
上記のトイレ工事でタイルを壊してだいぶ汚れたから清掃業者が入ったのだが、トイレのドアを開けて作業したからトイレを閉めたときの状態は汚いままだった(笑)。閉めたらどうか想像してくれよ。
上流階級の人々はどうか
他方、アパートの住人は間違いなくいわゆるハイソな方々ばかりなのだが、上述の「思いつき」感コメントをまったく聞いたことがないし、何か話題があったとして後日「そういえばあの後考えてたんだけどさ...」と前回と違う角度からのものの見方に言及することもある。
しかし月並みだけど、何事もプロコンあって当たり前だからね。
ジュガードに辟易するものの、過去も今もどこかでイノベーションは起きているわけだから、うまいこと教育も充実させて、インドの人々がジュガードでもってインドや世界をより良くしていくことを想像するばかりである。日本がインドの人のジュガードで助けられる日が来るかもしれない。